昭和30年代の子ども 遊び表現 人形とジオラマ展示 藤枝市郷土博物館
藤枝市郷土博物館で6月9日まで、特別展「昭和のこどもたち展」が開かれている。市制施行70周年にちなみ、昭和30年代の子どもの日常と遊びの世界を人形作家石井美千子さん(1953~2023年)が手がけた桐塑(とうそ)人形とジオラマで再現している。
幼い頃に亡くした石井さんの母親の愛情を表現した様子や、戦後の貧しい時代を生き抜いた女性の行商の場面などを捉えている。「紙芝居」と題した大作は、街頭で自転車の荷台に載せた紙芝居を楽しむ子どもらを再現した。秘密基地を作って遊んでいる子どもたちを題材にした力作もあり、来場者は懐かしんで鑑賞した。
特別展は昨年10月に病死した石井さんの初の遺作展となった。