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テーマ : 藤枝市

静岡人インタビュー「この人」 全国パーキンソン病友の会県支部長を務める 丸山美重さん(藤枝市)

 神経伝達物質の減少で震えやこわばりなどが現れるパーキンソン病のうち、40歳以下で発症する若年性パーキンソン病であると37歳の時に診断された。40歳で県支部に入り、2年前に若年性や現役の就労世代を中心とするグループを支部内につくった。4月から現職。51歳。

丸山美重さん
丸山美重さん

 ―診断を聞いた時の心境は。
 「昔から歩き方がおかしいとよく注意された。大きく体調が悪化したのは2人目の子を産んだ30歳の時。全身に痛みが出て、どんな痛み止めも効かなかった。さまざまな病院に行ったが検査結果に異常はなく、病気と思い込んでいるだけなどと言われてつらかった。診断名が付くまで7年。ようやく自分が生きる道が見えてきた一方で、現実を突きつけられて涙に暮れた」
 ―入会のきっかけは。
 「当初は自分より症状の重い人を目の当たりにして難病だと実感する怖さがあり、入会には抵抗があった。それでも突然転んでしまうといった日々の悩みは家族にも打ち明けられず、精神的にも限界だった。卓球のサークルに入って、少しずつ打ち解けていった」
 ―なぜ新グループを。
 「入会した時、同年代の会員はいなかった。若年性患者は周囲の目を気にして外に出たがらない人が多い。仕事や子育てなど、高齢患者とは違った悩みもある。一度きりの人生で病気になったから終わりではなく、笑顔で過ごせる居場所が必要」
 ―今後の目標は。
 「病名は知られるようになったが、うつなどの内面的な病症は理解されていない部分が多い。自分の体や心に何が起きているのか実態を知ってもらう機会を増やしたい。社会で生きやすい環境をつくれるよう、会員とともに活動していく」
 (社会部・中川琳)

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