あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : お酒・ビール

北朝鮮が衛星打ち上げ予告 ロシアと関係強化で早期決断か エンジン欠陥修正で協力も【大型サイド】

 北朝鮮が月内の人工衛星打ち上げを予告した。「軍事偵察衛星」の打ち上げが新型ロケットの欠陥で失敗してからわずか3カ月。早期の再挑戦を決断した背景には、9月9日に建国75年の節目を控え国威発揚を図る狙いに加え、関係を深めるロシアの技術協力もありそうだ。

ロシアのショイグ国防相(手前左)と会談する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(同右)=7月、平壌(朝鮮中央通信=共同)
ロシアのショイグ国防相(手前左)と会談する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(同右)=7月、平壌(朝鮮中央通信=共同)
平壌で握手を交わすロシアのショイグ国防相(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=7月(朝鮮中央通信=共同)
平壌で握手を交わすロシアのショイグ国防相(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=7月(朝鮮中央通信=共同)
ロシアのショイグ国防相(手前左)と会談する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(同右)=7月、平壌(朝鮮中央通信=共同)
平壌で握手を交わすロシアのショイグ国防相(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=7月(朝鮮中央通信=共同)

 「新型運搬ロケット千里馬1型は1段目分離後、2段目エンジンの始動不正常によって推進力を失い、朝鮮西海(黄海)に墜落した」
 北朝鮮は5月31日の前回打ち上げ失敗から約2時間半後に、欠陥部分を2段目のエンジンと断定し、これを修正すると公言した。
 公開された映像から、千里馬1型の1段目エンジンは、旧ソ連が開発した液体燃料エンジン「RD250」の派生型と専門家はみている。北朝鮮は同型エンジンに信頼を置いており、問題があったとされる2段目もRD250系列が使われているとの見方が強い。
 7月27日の朝鮮戦争休戦70年の行事に合わせ、金正恩朝鮮労働党総書記は平壌に招待したロシアのショイグ国防相と事実上の会談を2回行った。韓国情報機関はこの際に両者が「大きな枠」での軍事協力に合意したと分析。ロ朝の軍事担当者による実務協議も行われたとの情報を得ている。
 韓国側によると、北朝鮮は所有する老朽化した兵器の扱いに関する知見を求めたという。RD250系列エンジンの技術的問題の修正でも、ロシアから助言を受けた可能性も浮上する。
 北朝鮮が5月に衛星打ち上げに失敗した際、韓国軍は残骸の一部を黄海で回収し、軍事利用に値する性能は「全くない」との評価を下した。
 韓国の北韓大学院大の梁茂進総長は、今回北朝鮮が設定した海上の危険区域が前回と同様であることから「回収リスクがあるのは承知の上で、打ち上げを成功させる意志を示した」とみる。失敗から3カ月という短期間での再実施はロシアの技術支援があったためではないかと推測した。(長春、ソウル共同=粟倉義勝、富樫顕大)

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

お酒・ビールの記事一覧

他の追っかけを読む