米、印軍用機エンジン共同開発へ 今月首脳合意と報道
【ワシントン共同】ロイター通信は5月31日、ワシントンで今月22日に開く米印首脳会談に合わせ、インド軍用機のジェットエンジン製造許可を米ゼネラル・エレクトリック(GE)に与える合意が結ばれる見通しだと報じた。米側にはインドと兵器の共同開発を進め、インドへの主要な武器輸出国のロシアを、けん制する狙いがある。
バイデン米大統領は、インドのモディ首相を国賓としてホワイトハウスに招く。インド太平洋地域で軍事的、経済的な威圧を強める中国の抑止も主要議題となる。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、インドは兵器調達の多くをロシアに頼ってきたが、近年は米国やフランスなど欧米諸国からの輸入を増やし、国産化にも注力している。
ロシアはウクライナ侵攻に力をそがれ、インドへの武器輸出が滞っているとされる。米政府はインドとの軍事協力を深化させ、米欧陣営への取り込みを図る。
米印両政府は1月31日、ワシントンで重要・新興技術分野の連携を強化するための初の高官協議を開催し、ジェットエンジンや弾薬関連技術開発の協力で一致した。
バイデン氏は2021年1月の就任後、フランスのマクロン大統領と韓国の尹錫悦大統領を国賓として招待しており、モディ氏は3人目となる。