テーマ : 気象・災害

溶岩流で時間差避難 富士山の噴火備え 御殿場・中畑北区で訓練

 12月3日の地域防災の日を前に御殿場市の中畑北区で26日、地域防災訓練モデル区訓練が実施された。地域住民約140人に加え市役所や警察、消防、陸上自衛隊の関係者ら約120人が参加し、富士山噴火に備えた情報伝達や避難法、各機関の連携を確認した。

区災害対策本部に集まって情報収集を行う各機関の関係者=御殿場市中畑
区災害対策本部に集まって情報収集を行う各機関の関係者=御殿場市中畑

 訓練は、紀伊半島沖で大きな地震が発生した後に富士山の火山活動が活発化した想定でスタート。気象庁が噴火警戒レベル3を発表したことに伴い、長田克彦区長らが中畑北区コミュニティ供用施設に区災害対策本部を設置した。警戒レベル4を経て、富士山で中規模の噴火と溶岩流が確認された段階に移ると、迅速に住民避難を開始した。
 最新のハザードマップによると、同地区に溶岩流が流れてくる噴火パターンの場合、地形などの影響で地域によって到達時間に大きな差があり、住民は4班に分かれて時間差で避難した。溶岩流の危険がないと想定されている市立西中に車や徒歩で向かい、消防団や陸上自衛隊が逃げ遅れを確認。御殿場署は避難路の安全確保などに当たった。
 長田区長は「溶岩流の到達時間に応じて区域を区切り、安全に避難ができるように意識して訓練を重ねていきたい」と述べた。
 (御殿場支局・塩谷将広)

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