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テーマ : 熱海市

熱海富士「いつも通り」発揮へ/翠富士「無心」自然体を貫く 大相撲・静岡県勢2力士インタビュー

 昨年、大いに土俵を沸かせた大相撲西前頭筆頭の熱海富士(21)=熱海市出身=と、東前頭2枚目の翠富士(27)=焼津市出身=が11日までに、静岡新聞社のインタビューに応じた。新年の幕開けとなる初場所は14日が初日。熱海富士は「自分の相撲を磨き、番付をもっと上げていく。土俵に立てば、やはり優勝したい」と県勢史上初の賜杯獲得へ意気込む。翠富士も「三役が目標」と、こちらも静岡県出身力士では戦後、誰も成し遂げていない快挙へ意欲をみなぎらせた。

2024年のさらなる飛躍を誓う熱海富士(左)と翠富士(写真部・小糸恵介)
2024年のさらなる飛躍を誓う熱海富士(左)と翠富士(写真部・小糸恵介)
大相撲巡業「東広島場所」の湘南乃海(左)との取組で立ち合う熱海富士=2023年12月中旬、東広島市(写真部・小糸恵介)
大相撲巡業「東広島場所」の湘南乃海(左)との取組で立ち合う熱海富士=2023年12月中旬、東広島市(写真部・小糸恵介)
大相撲巡業「東広島場所」の遠藤(左)との取組で立ち合う翠富士=2023年12月中旬、東広島市(写真部・小糸恵介)
大相撲巡業「東広島場所」の遠藤(左)との取組で立ち合う翠富士=2023年12月中旬、東広島市(写真部・小糸恵介)
2024年のさらなる飛躍を誓う熱海富士(左)と翠富士(写真部・小糸恵介)
大相撲巡業「東広島場所」の湘南乃海(左)との取組で立ち合う熱海富士=2023年12月中旬、東広島市(写真部・小糸恵介)
大相撲巡業「東広島場所」の遠藤(左)との取組で立ち合う翠富士=2023年12月中旬、東広島市(写真部・小糸恵介)

 翠富士が高校3年の時、小学6年の熱海富士が高校の稽古に来たのが2人の出会い。「当時はもう高3のお兄さんだった。今、同じ部屋で一緒にできているのがすごい」と熱海富士。翠富士から見ても「初めて会った時にはもう自分よりでかかった。『こいつやるなあ』って」と、一目置く存在だった。
 昨年、先に県勢初の賜杯に迫ったのは翠富士。3月春場所で初日から10連勝した。当時は「『勝ってるなあ』『今日の夕飯なにかな』くらいの気持ちでプレッシャーは感じていないつもりだったけど、周囲からは体が硬いよと言われた」。結果的にそこから5連敗。「勝ち越した気持ちはしなかった」と悔しさをにじませる。
 熱海富士は再入幕した9月秋場所で大関貴景勝との優勝決定戦を戦い、11月九州場所は14日目に11勝2敗の首位同士で大関霧島と結びの一番で激突。あと一歩及ばなかったが、「秋場所は気付いたら千秋楽だった。九州場所は一番一番、取っている感じがした」と手応えはあった。
 幕内最軽量の115キロながら、代名詞の「肩透かし」を始め、土俵際での巧みな切り返しや豪快な投げ技も光る翠富士。とっさの体さばきにもつながる心構えは「無心。何も考えないようにしている」という自然体だ。
 熱海富士は「いつも通りにしかできない。火事場のばか力という言葉もあるけど、稽古場でやっていることしかできない」と強調する。猛稽古によって立ち合いは低く鋭さを増しているが「もっとできる。相手のまわしを取る技術は、まだ全くできていない」と気の緩みはない。21歳は初場所で上位陣との総当たりを経験し、さらに大きく成長しそうだ。
 (山本一真)

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