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テーマ : 熱海市

「金色夜叉」名場面 芸妓が園児に披露 熱海・尾崎紅葉祭

 明治期を代表する熱海ゆかりの小説「金色夜叉」の作者、尾崎紅葉(1867~1903年)をしのぶ第82回尾崎紅葉祭が17日、熱海市東海岸町のお宮の松前広場で開かれた。小説に登場する貫一、お宮のやりとりを熱海芸妓(げいぎ)が芝居を通じて再現した。

金色夜叉の名場面を披露する熱海芸妓=熱海市のお宮の松前広場
金色夜叉の名場面を披露する熱海芸妓=熱海市のお宮の松前広場

 学生服にマントを羽織った貫一役を一代さん、華やかな着物姿のお宮役を静さんが務めた。唄と三味線の伴奏に合わせ、熱海海岸で貫一がお宮を蹴飛ばす別れの名場面を演じた。熱海の伝統文化に親しみ、郷土愛を育む園外保育の一環として、市立あたみこども園の園児約30人が鑑賞した。
 芝居に先立ち、市内の行政、観光関係者が紅葉の記念碑に献花した。斉藤栄市長は明治時代に新聞で連載された金色夜叉が国民的人気を博したおかげで「熱海の名が全国に知られ、国民の憧れの地になった」と評価した。紅葉の功績をたたえた上で「熱海温泉が発展する礎を築いた大恩人」と感謝の言葉を述べた。
 紅葉祭は熱海市の主催。貫一、お宮の別れの日に当たる1月17日に毎年開催している。この日は紅葉の筆塚がある同市春日町の宿泊施設「湯宿一番地」で筆塚祭も営まれた。
 (熱海支局・鈴木文之)

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