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テーマ : 熱海市

前土地所有者に4億6000万円納付命令 静岡県、熱海土石流起点の不安定土砂撤去費

 2021年7月に熱海市伊豆山で発生した大規模土石流の土石流の起点に残った不安定土砂を撤去した県の行政代執行の費用について、静岡県が起点を含む土地の前所有者に撤去費用約4億6千万円を納付するよう命じていたことが、26日までに関係者への取材で分かった。

不安定土砂が残る土石流の起点周辺=1月23日、熱海市伊豆山(本社ドローンで撮影)
不安定土砂が残る土石流の起点周辺=1月23日、熱海市伊豆山(本社ドローンで撮影)

 県は県盛り土規制条例に基づき、22年8月、前所有者に対し土砂の撤去を命じる措置命令を出した。しかし前所有者が従わなかったため、県は23年2月、行政代執行で約1万9千立方メートルの不安定土砂を撤去する工事に着手し、今年8月下旬に完了した。
 県が前所有者に納付を命じた約4億6千万円は起点の土砂撤去と、仮置き場の熱海港までの運搬費用などで、11月8日に納付命令を出した。県は前所有者が督促に応じない場合、財産調査に乗り出す方針。
 不安定土砂からは環境基準を上回るフッ素などが検出されていて、現在も汚染土砂を千葉県の最終処分場に運ぶ作業が続いている。県は汚染土砂の処分費用が確定し次第、前所有者に追加で納付を命じる。
 一方、前所有者は県の措置命令の取り消しを求める訴訟を静岡地裁に起こしている。

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