熱海の老舗宿・古屋旅館 「美肌温泉証」に認定 静岡県内第１号
熱海市の老舗温泉宿「古屋旅館」は２１日、館内で宿泊客に提供している天然温泉について、ポーラ・オルビスホールディングス（東京）が科学的な分析を基に発行する「美肌温泉証」の認定を受けたと発表した。古屋旅館によると、認定は１月２３日付で静岡県内第１号。
美肌温泉証は化粧品研究で確立した肌分析の技術を有するポーラ・オルビスの研究所が２０２１年に始めた取り組み。温泉が肌に及ぼす影響を調べ、科学的なデータに基づいて効能を訴求する狙い。泉質に応じて６種類ある美肌温泉証のうち、古屋旅館の温泉は「バリア・オアシス温泉」に認定された。肌の角質細胞のはがれ具合が適度に調整され、潤い力が高くなる効果があるという。
１８０６年創業の古屋旅館は熱海の中心街に点在する源泉・熱海七湯の一つ、「清左衛門の湯」を客室風呂に引き込んでいる。循環や加熱の設備を一切使用しない「１００％天然温泉」を堪能できる。宿泊客からは入浴後の肌状態を喜ぶ声が多く寄せられていたが、これまで美肌効果をうたう科学的根拠はなかった。
古屋旅館の内田宗一郎社長は今回の美肌温泉証について「温泉に関するお客さまへの正確な情報提供や、従業員の知識習得につながる」と意義を強調する。
（熱海支局・鈴木文之）
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