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テーマ : 熱海市

川勝知事、熱海土石流復興の「スピード感上げる」 警戒区域解除の被災地視察

 川勝平太静岡県知事は4日、立ち入り禁止の「警戒区域」が解除された熱海市伊豆山の土石流被災地を視察し、県と市が復旧復興に向けて実施する整備事業の状況を確認した。被災者と対話する機会はなかったものの、視察後の取材に「被災者の生活復興に全力を投じる。スピード感を上げる」と言葉に力を込めた。

 土砂が流れ下った逢初(あいぞめ)川の中流域で2024年度末までに、県が河川拡幅を行い、市が両岸に市道を整備する計画。ただ、用地買収は面積ベースで県が3割、市が4割にとどまり、計画通りに完工するかどうか見通せない。整備事業の長期化は帰還率の低下を招く恐れがある。
 これに対し、川勝知事は「一日も早く、との思いは(県市も被災者と)お互いさまだ」と強調。用地買収に関しては「気持ちは地権者ごと違う。1世帯1世帯、一人一人に丁寧に計画を説明する方針を取る」とし、現場の県職員に地権者交渉を委ねる考えを示した。
 県市の復旧復興事業を巡っては、地権者でもある一部の被災者らが現計画に異論を唱え、現場レベルの用地買収が没交渉の状態に陥っているケースもある。川勝知事はあくまでも現計画への理解を求める考えを強調する一方で、今後の計画変更に関しては「フレキシブル(柔軟)に考える。計画ありきで実行するつもりはない」とも述べた。

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