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テーマ : 藤枝市

森との関係見直す 現代美術家・楡木令子さん フィンランド人招き展覧会

 藤枝市の地域おこし協力隊としても活躍する現代美術家楡木[にれき]令子さん(東伊豆町出身)が同市の中山間地を拠点に、2人のフィンランド人写真家を招いた交流プロジェクト「The Forest―鎮守の杜[もり]」を実施している。26日まで、かつての保育園を活用した展覧会を中心に、森林と人の関わりをテーマに据えたさまざまなプログラムを予定する。

「The Forest-鎮守の杜」の出品作について語る(右から)リトヴァ・コヴァライネンさん、サンニ・セッポさん、楡木令子さん=藤枝市瀬戸ノ谷
「The Forest-鎮守の杜」の出品作について語る(右から)リトヴァ・コヴァライネンさん、サンニ・セッポさん、楡木令子さん=藤枝市瀬戸ノ谷

 写真家2人はリトヴァ・コヴァライネンさん、サンニ・セッポさん。ともにヘルシンキデザイン美術大修士課程を修了した。1990年代初頭に森林や自然を主題にしたプロジェクト「Tree People」を始め、現在も継続する。
 「フィンランド人にとって森林は大切な場所。でも、経済や環境を切り口に語られることは多いのに、文化的、精神的な視点の議論はほとんどない」とセッポさん。コヴァライネンさんは「プロジェクトを通じて、自分たちの祖先と森の関係への理解促進を図りたかった」と続ける。
 今回の展示には、二人がフィンランドやエストニアで撮影した樹木や森の作品、2009年に二人が徳島県神山町で滞在制作した際の、神木や神秘的な自然風景を切り取った作品など約100点を出品。映像作品も披露する。約1カ月の藤枝滞在中に、近在の巨樹や神木の撮影、地域住民へのインタビューも行う。
 二人は展覧会について、「自然への畏敬が感じられる内容。森と人間の関係を見直す機会になればいい」と声をそろえた。
 (教育文化部・橋爪充)
     ◇
 展示は木~日曜に同市瀬戸ノ谷の市之瀬交流ヴィレッジ“おかえり”で。11日午後1時から環境民俗学者の八木洋行さんを迎えた講演会とアーティストトークを開催する。12日には小学生対象のワークショップ、26日にはSPACと子どもたちによる演劇の上演も行う。一部企画は有料。問い合わせは藤枝市地域おこし協力隊ネットワーク「HOME」<電050(5359)0293>へ。

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