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テーマ : 牧之原市

牧之原の会社「やさいバス倶楽部」設立 農業課題解決へ新法人 商品開発や経営 農地で実証 

 農産物流通事業を展開するエムスクエア・ラボ(牧之原市)は、農業課題の解決を考える一般社団法人「やさいバス倶楽部」を立ち上げた。人手不足や環境負荷、エネルギー調達などで関係者が知恵や知見を持ち寄り、さまざまな実証実験を通じて持続可能な営農に資する情報の共有を図る。農業者向けサービスや商品の企画開発も進め、新ビジネス創出につなげる。

農業の課題解決に向けて実証実験の場を整備する農地=菊川市
農業の課題解決に向けて実証実験の場を整備する農地=菊川市


 同倶楽部は10月発足し、農業事業の研究開発を進める法人や個人、農業者らを対象に全国で会員を募集している。菊川市の農地を「スマート・ヴィレッジ・ラボ」として実証実験の場に活用し、事務所や大型冷蔵庫などを整備する計画。生産技術や商品開発に関する「作業」、経営や販売における「管理」、消費や福祉、防災などの「地域」を柱に課題解決に挑む。
 同社は各地の「バス停」で生産者が持ち寄る農作物を集荷し、購入者とつなぐ共同配送システム「やさいバス」を手がける。本県など14都道府県でネットワークを構築する中、農業の行き詰まりや生産者向けサービス、商品開発などで同社に寄せられる相談が増えていた。加藤百合子社長は「やさい倶楽部を課題集約の受け皿とし、いずれは各地に分科会を作りたい」と語る。
 スマート・ヴィレッジ・ラボは年内の本格稼働を目指す。ロボットやカメラ、センサーを活用した遠隔栽培の実証実験を進めるほか、地元障害者施設との農福連携にも取り組む方針。
 (経済部・金野真仁)

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