御前崎沖・船釣り 雨の中、マダイが連発 重量感ある引き楽しむ【魚影を追って】
5月中旬、御前崎沖のマダイを狙った。一年を通して狙える魚だが、春から初夏にかけての産卵シーズンは数、型ともに期待できる絶好のチャンスだ。釣行前々日のトップは10匹を揚げ、3キロ超の大ダイも結構釣れているとのこと。
牧之原市片浜の坂井港(相良港坂井地区)の第二福徳丸で釣行。当日は朝から雨で、一時は土砂降りだったが風はほとんどなく、まずまずのコンディション。
午前6時に釣り開始。餌、コマセともオキアミ。タナは40メートルでそれよりも8メートル深く仕掛けを沈める。ハリスが潮の流れになじむイメージで少し待ち、数回に分けてコマセを出しながら巻き上げ、指示ダナに合わせる。
釣り始めて、ものの5分もしないうちに左舷後方でダブルヒット。1~1・5キロのマダイが続けて揚がった。幸先の良いスタートだ。
筆者の竿に当たり。リールを巻くと「キュ、キュキュン」と小気味よい引きで35センチのイサキ。丸々と肥えていておいしそう。少しして、やや強い当たりがきた。竿を起こして合わせると、「グイグイ」と重量感のある引き。これはマダイだろう。慎重にリールを巻き、ハリスを手繰ると、浮いてきたのはきれいなピンク色で、お腹がぷっくり膨らんだ1キロオーバーのマダイ。
「朝のうちは活発に食ってくることが多いので、積極的にコマセをまいて誘うと良い。餌取りが多い時もあるので、状況を見てこまめな手返しを」と船長。
しばらくすると当たりが少なくなったが、魚探にはいい反応が出ているので、ハリスを長くするか、ガン玉などで仕掛けを重くするよう船長からアドバイス。
右舷胴の間で、掛川市の後藤誠一さんの竿が大きく曲がった。慎重にタモに収めたのは5キロのワラサ(ブリの若魚)。「仕掛けを伸ばした直後に食いました」とうれしそうだ。マダイ4匹にイサキも交じって、後藤さんの持参したクーラーは、ほぼ満杯だった。
「(タナを)もう2メートル下げて」と船長からの指示。餌がゆらゆらと沈むイメージで、ゆっくり仕掛けを下げた直後に当たり。筆者も1・5キロのマダイを追加。
昼近くになって当たりが活発になり、3匹連続でマダイをゲットした人もいたが、残念ながら時間切れ。船中、1~2・5キロのマダイを1~4匹、25~35センチのイサキが5~15匹、4~5キロのワラサは4匹。大サバやアジ、ソウダガツオなども釣れた。
「(5月中旬現在)マダイの反応は広範囲にあり、まだ産卵していない魚体も結構釣れてくるので、6月まで狙えそう」とのことだ。一方、イサキは「梅雨イサキ」とも言われるように、これから本格的なシーズンを迎える。
問い合わせは第二福徳丸<電090(3589)6616>へ。
(榊原茂・フィッシングライター)