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テーマ : 牧之原市

新幹線停車「静岡駅1.5倍」 国交省が可能性調査 リニア全線開業時

 リニア中央新幹線の整備に伴って静岡県内の駅に停車する東海道新幹線がどの程度増えるかを探るため、国土交通省が進めてきた調査結果の概要が19日、判明した。将来的にリニアが品川-大阪で全線開業すると、静岡駅は現在の約1・5倍に当たる1日80本が停車できるといった利便性向上の可能性を示す。斉藤鉄夫国交相が20日の閣議後会見で発表する。関係者が明らかにした。

リニア中央新幹線の整備に伴い、利便性向上の可能性が示唆される東海道新幹線=静岡駅構内
リニア中央新幹線の整備に伴い、利便性向上の可能性が示唆される東海道新幹線=静岡駅構内

 関係者によると、リニアの全線開業後は東海道新幹線の県内6駅(熱海、三島、新富士、静岡、掛川、浜松)全てで、停車本数の増加が可能になる方向性が示される。静岡駅は現在、日中の1時間当たりの停車本数が「ひかり」「こだま」合わせて3本(20分に1本)だが、これを5本(12分に1本)に増やせるとする。
 停車本数の増加が実現すれば、各駅で東海道線との接続時間の短縮が見込める利点も挙げる。一方、リニアが品川-名古屋で部分開業する段階では、各駅の増加本数は全線開業時に比べ、1~2割程度少なくなる見通しも指摘する。
 JR東海はこれまで、リニアが全線開業すると「東海道新幹線のダイヤに余裕ができ、ひかりの増停車など静岡県にメリットのある施策が期待できる」と一貫して説明している。ただ、具体的なダイヤなどの提示には踏み込んでいない。
 国交省は停車本数増加によって地域にもたらされる経済波及効果なども試算し、明らかにする。県が構想を掲げる静岡空港(牧之原市)の東海道新幹線新駅建設に関しては、触れないとみられる。
 岸田文雄首相は昨年10月の臨時国会で、リニア開業後の本県内の停車本数増加に向け、政府として関与していく方針を表明。これを受けて斉藤氏が12月、年明けの調査着手を公表した。首相は1月の年頭記者会見でも「夏をめどに一定のとりまとめをし、関係者に丁寧な説明を行いたい」と述べていた。

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