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聖光初の8強へ 全国高校ラグビー27日初戦 小野沢ステップ 花園切り裂け【しずスポ】

 偉大な父をほうふつとさせるステップとランで、次々に相手を抜き去り得点に絡む。聖光高ラグビー部のFB小野沢謙真(18)は突破力を武器にトライを量産する。2年ぶりに全国高校ラグビー(花園)に出場する聖光は27日の初戦で秋田工と激突。全国最多優勝を誇る強豪だが「強みのアタックを生かせば勝てる」とひるむ様子はない。聖光初の8強進出へ、大黒柱が新たな歴史を刻む。

果敢に攻め込む小野沢=エコパスタジアム(写真部・宮崎隆男)
果敢に攻め込む小野沢=エコパスタジアム(写真部・宮崎隆男)
花園出場を決めた聖光=エコパスタジアム(写真部・宮崎隆男)
花園出場を決めた聖光=エコパスタジアム(写真部・宮崎隆男)
果敢に攻め込む小野沢=エコパスタジアム(写真部・宮崎隆男)
花園出場を決めた聖光=エコパスタジアム(写真部・宮崎隆男)

謙真 父譲りの突破力  父、宏時さんは日本代表歴代3位の81キャップを誇り、「うなぎステップ」と形容された独特の足の運びで代表戦55トライを記録した名ウイングだ。小野沢は、高校1年時からトライゲッターとして大器の片りんを見せてきた。部活動外の時間も父との練習で技術面はもちろん、ラグビーの奥深さを学ぶ日々を送っている。
 中学まではサッカーに熱中し、本格的にラグビーを始めたのは高校から。持ち前の運動能力とセンスで周囲が目を見張る成長を続けてきた。だが1年時に出場した花園で壁にぶつかった。「県大会でトライが取れたので全国でもと思っていたが、通用しなかった」。2試合でノートライに終わり悔いを残した。
 大きな相手とどう渡り合うか。課題を克服する上で、昨春からの約半年間のオーストラリア留学での経験が生きた。現地では重く大きい相手と対峙(たいじ)し「すぐに飛ばされたし、歩幅の違いにも苦労した」。だが思考を巡らせてプレーすることで徐々に対応力が身に付き、ランやコンタクトの精度も向上。1年後には高校日本代表候補に選出されるまでに飛躍を遂げた。
秋田工戦「逃げずに勝負」  満を持して迎える2度目の全国。相手には警戒されるが、「マークされた中でも抜くのが彼のすごさ」と松山吾朗監督は絶対的な信頼を置く。攻守にハイレベルな秋田工は、真価を試すには絶好の相手だ。「逃げずに勝負。全員で向かっていけば抜けるスペースも出てくるので、チャンスを逃さず取り切りたい」。強豪撃破へ、イメージはできている。

 おのざわ・けんしん 2005年6月2日、東京都生まれ。聖光中ではラグビー部に所属しつつサッカークラブ・清水エスパルスSS藤枝で活動。高校からラグビーに専念しWTBなどで1年時から経験を積み、2年前の花園では2試合に先発出場。180センチ、87キロとバックスリー(最後列3ポジション)としては大柄な体格でコンタクトにも自信を持つ。

 聖光メンバー
 1 岡村 洋希 3
 2 鈴木  然 2
 3 池田 昌平 2
 4 虎岩 壱悟 3
 5 保立 凌汰 2
 ⑥ 藤田 武蔵 3
 7 小山 順正 2
 8 斎藤凜太郎 2
 9 藤田豪太郎 3
10 古瀬  莊 2
11 土屋嘉之介 2
12 杉山 太郎 3
13 畔柳  颯 2
14 戸倉 星多 3
15 小野沢謙真 3
   新井 渉平 2
   八ケ代諒真 2
   加藤 優太 2
   飯塚 優吾 2
   池末 孝亮 1
   中島 邦英 3
   榊原 永豊 1
   原田 雅生 1
   小林  純 1
   石田 獅子 1
   新開 真大 1
   青柳 星那 1
   川井錬士朗 1
   遠矢  悟 1
   斎藤 慶尚 1
 ※背番号、名前、学年の順。丸数字は主将

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