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映画「劇場版ハイキュー!!」 男子高校生がバレーで躍動【ワーオ!】

 サッカーや野球、バスケットボールに比べ、やや地味な印象がぬぐえないバレーボール。そんな競技に打ち込む男子高校生たちが躍動する漫画が人気を集め、ついにアニメ映画化された。「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」(公開中)だ。

 原作は2012年2月に「週刊少年ジャンプ」で連載が始まり、20年まで続いた。今回の劇場版で描かれるのは、原作の中でも人気が高いエピソードの一つ、通称「ゴミ捨て場の決戦」。タイトルは、全国大会の公式戦で初めて顔合わせをした烏野高と音駒高の校名から、カラス対ネコに例えての命名だ。
 主人公の烏野高・日向翔陽は身長は高くないが、驚異的な瞬発力と機動力を武器に速攻を繰り出し、攻撃の中核をなしている。対する音駒高のセッター孤爪研磨は鋭い観察力で烏野高を分析し、その攻撃力を封じようと試みる。
 勝利への渇望を隠さない翔陽に対し、勝ちにこだわりを見せない研磨。対照的な2人には、不思議な縁があった。劇場版は試合中にその回想シーンを挿入しながら進む。
 ネットを挟んで戦うバレーボールは、ラグビーや柔道のように目の前の相手をねじ伏せることはできない。身長と跳躍力の高さが絶対的に有利で、それに対抗するための駆け引きが醍醐味(だいごみ)となる。烏野高の容赦ない強打を拾い続ける音駒高の守備。徐々に烏野高の選手の体力は削られ、やがて焦りが生まれる。劇場の大画面では、コートの12人の動きがしっかりと描かれ、アニメとはいえ、競技の特徴をリアルに伝えている。
 試合は、もつれにもつれる。もはやどちらが勝つのかが意味を持たないほどの熱闘だ。手に汗を握って見てほしい。(加藤朗・共同通信記者)

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