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ラグビーW杯、主将の重責果たす 信念体現した姫野

 ラグビー日本代表のナンバー8、29歳の姫野(トヨタ)はワールドカップ(W杯)フランス大会で主将の重責を果たした。8強に届かなかったが、プレーでチームを引っ張るという信念を体現し「プレッシャーに負けそうになる時もあったが、僕にはたくさんの仲間がいた。誇りに思う」とかみしめるように話した。

1次リーグのアルゼンチン戦で突進する姫野=8日、ナント(ゲッティ=共同)
1次リーグのアルゼンチン戦で突進する姫野=8日、ナント(ゲッティ=共同)

 初戦を欠場したが3試合でフル出場。ボールを持って走る回数はチームトップだった。代名詞の「ジャッカル」も要所で成功。トヨタで体づくりを担当する牧野コーチは「圧倒的な下半身と背中の引く強さを土台に、力を瞬時に出せる」と説明し、素早く球に絡みつく秘訣を明かす。
 言行が一致しているからこそ仲間の信頼は厚い。代表の長谷川コーチは「誰からも愛されている。たとえ失敗しても、みんなが許してくれるような人物」と賛辞を贈る。
 初出場の4年前は、プレーに集中させたい首脳陣の思いから大会直前にリーダー格のグループを外れた。今大会は尊敬するフランカーのリーチ(BL東京)が以前担った大役を任された。当初気負うような様子もあったが、1次リーグ最終戦に向けた前日練習では円陣で仲間の笑顔を引き出す自然体の姿があった。
 帰国後の記者会見では「まだまだ日本ラグビーは強くなれると確信できた。もっと強くしたい」と頼もしく語った。悔しさを胸に秘め、再出発を図る。

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