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大自在(6月25日)「三位一体」

 リスキリング(学び直し)、日本型職務給の導入、成長分野への円滑な労働移動。岸田文雄首相が国会閉幕の記者会見で語った、賃上げに向けての「三位一体改革」である。
 三つの課題を同時に取り組もうという意味で使っているのだろう。そういえば、20年ほど前の小泉純一郎政権時代にもあった。地方交付税見直しなど地方財政の「三位一体改革」。
 元々、「三位一体」とはキリスト教の教え。父(神)と子(キリスト)と聖霊は、唯一の神が三つの姿となって現れたもので、元来は一体ということ。
 アイルランドではシロツメクサやカタバミなど三つに分かれた葉を持つ植物を「シャムロック」と呼ぶ。キリスト教の「三位一体」を表すとされ、国花に定められている。世界ランキング1位(19日時点)のラグビー代表もエンブレムに使用する。
 アイルランドだけでなく、代表チームのエンブレムに植物を採用する強豪国は多い。南アフリカはスプリングボックというウシ科の草食動物に国花のプロテアを添える。ニュージーランドはシダ植物のシルバー・ファーン。先住民族の信仰対象で、躍動の象徴だ。イングランドは深紅のバラ、スコットランドはアザミ。フィジーはヤシの木とラグビーボールを模したヤシの実。
 ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会の開幕まで3カ月を切った。おととい、日本代表がW杯で着用する新しいジャージーが発表された。ファンから回収したウエアを再生した素材で、左胸に満開の桜のエンブレム。ファンと一体になって勇敢な戦いを。

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