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川勝知事、レガシー発言「訂正しない」 静岡県議会、12月定例会開会 

 静岡県議会12月定例会が1日、開会した。川勝平太知事は所信で、外部との懇談会で東アジア文化都市のレガシー(遺産)拠点を三島市内の国有地に置きたいとした自身の発言に対し、県議会総務委員会が申し入れた発言訂正について、「訂正しない」と明言した。

所信表明をする川勝平太知事=1日午前、静岡県議会
所信表明をする川勝平太知事=1日午前、静岡県議会

 総務委は、知事が10月に県内商工会議所会頭との懇談の場で、国有地の活用などが「詰めの段階」とした発言などが、「事実と異なる」として訂正を求めていた。
 知事は所信で「申し入れを真摯(しんし)に受け止める」とした上で、「レガシー創出に向けた思いを語ったもので、現時点で何も決まっていない。そのため、訂正しない」と発言の趣旨と訂正しない理由を改めて説明。「今後、県議会などで広く議論していただければと思う」と述べた。
 2021年10月に運営法人から無償譲渡の申し出を受けている旧ヴァンジ彫刻庭園美術館(長泉町、閉館)については、受け入れる考えを示した。東部・伊豆地域の特色ある文化をつなぐ「東部・伊豆地域文化ゾーン」の構築のため、24年度に県、市町、民間団体、産業界などが参画するネットワーク組織を発足させ、同美術館跡地を活動の場として有効活用するとした。
 静岡市、浜松市で国の暫定目標値を超える数値が検出された有機フッ素化合物(PFAS)は、県が実施した調査(県内27河川33地点)で目標値を超えた地点はなかったことを報告。今後当面の間、環境モニタリングを継続して実施する意向を示した。
 低所得世帯への給付金など物価高騰対策を盛り込んだ国の補正予算成立に対応し、補正予算案を12月定例会中に追加提出する方針も伝えた。
 (政治部・青島英治)

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