宮本が逆転V 自身シニア初 ゴルフ・ファンケルクラシック
PGAシニアゴルフツアーのファンケルクラシック(静岡新聞社・静岡放送後援)最終日(裾野カンツリー倶楽部、6993ヤード、パー72)は20日、首位と2打差の2位タイでスタートした宮本勝昌(熱海市出身、御殿場市在住)が通算14アンダーの202とし、自身初のシニアツアー優勝を逆転で飾った。初めて同時開催した女子シニアエキシビションマッチは斉藤裕子が通算3アンダーの141で勝利した。
前半3バーディーとした宮本は10、11番にも連続バーディーを奪い、初日から首位の細川和彦に並んだ。13番では3メートルのバーディーパットを決めて逆転。その後も2バーディー1ボギーで、細川を3打差で退けた。
藤田寛之(葛城ゴルフ倶楽部)は通算7アンダーで5位タイ、御殿場市出身の芹沢信雄は通算9オーバーの65位タイだった。
6選手が出場した女子シニアは表純子(中部衛生検査センター)が通算1アンダーで2位だった。
(賞金総額6300万円、優勝1500万円、出場77選手=アマ5、晴れ、30・6度、東の風1・4メートル、観衆3249人)
集中切らさず猛チャージ
「ようやくシニアの仲間入りができた。終わってみたらすごいスコアだった」。昨年からシニアに参戦する宮本は、地元で飾ったシニアツアー初優勝に喜びもひとしおだった。
首位の細川と2打差で迎えた最終日は、8バーディー1ボギーと猛チャージを見せた。雷雲接近で1時間半競技が中断されたが、直後の13番でバーディーを奪い、細川を逆転。続く14番ではボギーとし、「後半は不安定だった」と語るも、集中力は切らさなかった。「パッティングがよく決まった」と振り返る通り、5メートル前後のパットも次々と沈めた。
初日、2日目は得意のミドルパットが決まらず、スコアメークに苦しんだ。ホールごとに試行錯誤を繰り返すことで、最終日は「1日を通していいプレーができた」と笑顔を見せた。
宮本が見据える先は、チャンピオンズツアー。5月の全米シニアプロ選手権では10位に食い込んだ。今回の優勝も踏まえ「行けるならこの数年だと思う」と手応えをつかみ、挑戦への夢を広げた。
(東部総局・天羽桜子)
◇男子ゴルフ最終成績◇
-14①宮本 勝昌202=69、68、65(33、32)
-11②細川 和彦205=65、70、70(34、36)
-9③マークセン207=70、69、68(35、33)
③飯島 宏明207=71、68、68(35、33)
-7⑤藤田 寛之209=69、71、69(37、32)
⑤佐藤えいち209=71、68、70(36、34)
⑤I・J・ジャン209=68、69、72(36、36)
-6⑧平塚 哲二210=74、67、69(33、36)
⑧柴田 忠則210=71、70、69(33、36)
-5⑩石鍾律、寺西明、兼本貴司、久保勝美、片山晋呉=以上211
女子シニアエキシビション斉藤制す
○…女子エキシビションマッチは斉藤が前日の5打差を逆転して勝利した。「多くの観客の中でプレーするのは久しぶり。すごくうれしい」と喜んだ。
斉藤はパー4の1番、上り約6メートルのパットを決めてバーディーとし、波に乗った。前半で四つスコアを伸ばして首位に浮上、そのまま逃げ切った。斉藤は「後半に『追われる』立場になったが、パーで切り抜けられた」と振り返った。
次戦は全米シニア女子オープン。斉藤は「(優勝が)めちゃくちゃいい弾みになった。ピン位置が厳しくなるけど頑張りたい」と意気込んだ。