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一般ごみ排出量2.5%減 112万トン 産廃は2年ぶり増、静岡県内21年度

 環境省が実施した一般廃棄物処理事業実態調査によると、2021年度の静岡県の一般ごみ総排出量は約112万7千トンで、前年度に比べ約2万9千トン(2・5%)減少した。産業廃棄物の排出量は953万トンで、前年度より20万トン(2・1%)増加した。県は20年度に続き、新型コロナウイルス禍で県民の消費行動が停滞した一方、建設業や製造業の活動が再開し始めた結果とみている。

静岡県の一般ごみ総排出量と1人1日当たりの排出量
静岡県の一般ごみ総排出量と1人1日当たりの排出量

 一般廃棄物の排出量は3年連続減少した。県民1人1日当たりの排出量は843グラムで、前年度比15グラム(1・7%)減。全国平均の890グラムを下回った。都道府県別では前年に続き全国で7番目に少なかった。資源化せずに埋め立てる「ごみ最終処分量」は1人1日当たり36グラム(前年度比10%減)だった。
 1人1日当たりの排出量を県内の市町別でみると、掛川市が623グラムで最少。菊川市(645グラム)、森町(668グラム)、藤枝市(672グラム)と続いた。掛川市は人口10万人以上50万人未満の自治体の中で全国1位、藤枝市は5位だった。
 一方、産業廃棄物の排出事業者や処理業者の報告に基づく県の実態調査によると、産業廃棄物の排出量は2年ぶりに増加した。焼却やリサイクルの末に残る最終処分量も22万8千トンと前年度比9千トン(4・1%)増。第4次県循環型社会形成計画の目標値22万9千トンは辛うじて下回った。排出量のうち、汚泥は504万トンと前年度より微減したものの、建設業のがれき類は208万6千トンと11万5千トン増加した。
 21年度は熱海市伊豆山で大規模土石流があり、大量の災害ごみが出た。県廃棄物リサイクル課によると、災害ごみは一般廃棄物に分類されるが、被害が局所的だったため、全体量に大きな影響は及ぼさなかった。
 担当者は「経済活動が再開し、災害が相次いでいる状況を踏まえると、22年度以降は廃棄物量が増加に転じる可能性がある」として、ごみの削減、分別、再利用を呼びかけている。

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