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江戸の平和外交、演劇に 「徳川家康公と朝鮮通信使」菊川で26日

 徳川家康が交流再開に導いた朝鮮通信使とは―。ユネスコの記憶遺産にも登録されている朝鮮通信使の歴史をひもとく劇団静岡県史の舞台「徳川家康公と朝鮮通信使」が26日、菊川市の菊川文化会館アエルで上演される。脚本と演出を手がける主宰の松尾朋虎は「家康の外交手腕は、戦争が絶えない現代でも、学ぶべきことが多い」と語る。

「徳川家康公と朝鮮通信使」公演で、「家康の優れたリーダーシップを伝えたい」と抱負を語る松尾朋虎=静岡市駿河区登呂
「徳川家康公と朝鮮通信使」公演で、「家康の優れたリーダーシップを伝えたい」と抱負を語る松尾朋虎=静岡市駿河区登呂

 駿府で大御所政治を行っていた晩年の家康は、豊臣秀吉の朝鮮出兵で断絶した朝鮮王朝との国交回復に尽力した。今回の舞台では、江戸幕府の平和外交の礎を築いた功績をたどる。2015年の初演作をリニューアルした。10月には韓国で開かれた「日韓交流おまつり2023in ソウル」で上演し、好評を博した。
 「なぜ江戸幕府が260年も平和を維持できたのか、強く関心を持ってきた」という松尾。大航海時代の世界情勢を見極める中、「家康は互いに正義をぶつけ合うのではなく、どうすれば歩み寄れるか知恵を働かせていた」と見る。
 同劇団は13年に旗揚げし、家康をはじめ幕末、近代に活躍した県内の偉人伝を披露してきた。今年は家康ものをすでに2作上演。今作では小学4年生から50代まで総勢18人が殺陣や歌、ダンスを織り交ぜて演じる。「やはり家康は人気がある。家康の優れたリーダーシップと平和の意義を伝えたい」と力を込めた。
 公演は午前10時、午後2時半開演。チケットの申し込み、問い合わせは同館<電0537(37)3232>へ。
 (教育文化部・岡本妙)

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