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バイオ炭、茶園土壌に活用 CO2削減へ実証試験 中電とJA遠州夢咲など

 中部電力とJA遠州夢咲、農業・食品産業技術総合研究機構は12日、菊川市と御前崎市の茶園で、もみ殻などの植物性廃棄物を炭化させた「バイオ炭」を活用する実証試験を始めると発表した。土にバイオ炭を混ぜて、土壌の炭素貯留効果を調べ、二酸化炭素(CO2)排出量削減を目指す。土壌改良による茶の品質向上にも取り組む。期間は2025年9月まで。

茶園の畝間にバイオ炭をまく参加者=12日午前、菊川市西方
茶園の畝間にバイオ炭をまく参加者=12日午前、菊川市西方

 農作物の生産過程で発生する枝葉やもみ殻などは土に混ぜると、微生物に分解されてCO2が大気中に放出される。しかし、それらを炭化させたバイオ炭は微生物に分解されにくく、炭素が長期間貯留され、CO2放出が抑制されるという。
 菊川市では西方地区の805平方メートルの茶園で試験を開始。バイオ炭の量により茶園を4区画に分け、CO2削減効果や茶の品質を比較する。同社電力技術研究所バイオグループの鈴村素弘研究主査や農研機構茶業研究領域の広野祐平グループ長補佐らが参加し、畝間にバイオ炭をまいた。
 同JA茶業振興センターの河原崎繁センター長補佐は「脱炭素に向けて環境に配慮した農業を進めたい」と話した。

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