富士の発電設備を増設 静岡ガス ４基稼働、出力倍増
静岡ガスグループの電力事業会社「静岡ガス＆パワー」は、富士発電所（富士市）のガスエンジン発電設備を２基増設し、計４基での稼働を開始した。発電出力を倍増させ、液化天然ガス（ＬＮＧ）を原料とする環境負荷の少ない電力の供給力を向上させた。
新たに増設したガスエンジン発電設備の出力は２基合計で１万５６００キロワット時。圧縮した空気をエンジンに送る過給機を従来の１台から２台に増やし、これまでも世界最高水準としていた発電効率をさらに高めた。発電所の全４基を年間４千時間稼働させた場合、電力供給量は一般家庭２万２千世帯分になるという。
同社では再生可能エネルギーによる発電に加え、供給したＬＮＧで自家発電する大規模工場からも余剰電力を回収して各家庭や商業施設などに供給している。ただ、これらの電力は天候や企業の状況によって出力が不安定なため、発電所を調整電源として需給バランスを保っている。ガスエンジン設備は即応性にも優れ、高速起動により急な需要の増加にも対応できるという。
同社の電力顧客は家庭、業務用を含めて約９万件で、２０２５年に１２万件に増やす計画。
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