記者コラム「清流」 優しいサングラス
紫外線から目を守るためサングラスを使うよう眼科で勧められた。取材時や日常遣いには抵抗があるものの、運転中なら問題ない。強気になる、性格が変わるなどと乱暴な運転の要因ともされる密閉空間の車内だが、目をいたわる優しい習慣として実践している。
富士市の岳南電車(通称・岳鉄)が、希望する運転士向けに偏光サングラスの着用を導入した。「皆さまには何とぞご理解を」の案内に、乗客らの視線を気にする事業者の意識がうかがえる。サングラスでの業務は浸透の途上にある。
疲労軽減に加えて、視認性や安全性向上につながるなどの効果があるそう。かけたまま接客する状況もきっとある。そんな運転士をまさに色眼鏡で見ることのないよう、安全な環境づくりの取り組みとしてご理解を、と思った。
(富士支局・宮城徹)