甲冑作り 故郷知ろう 富士川二小児童 戦国武将の史実学ぶ
富士市の富士川二小でこのほど、地域の歴史に理解を深める学習で甲冑(かっちゅう)作りが行われた。3年生56人が地元住民の協力でかぶとやよろいを仕上げ、戦国武将の史実が伝わる故郷の魅力を学んだ。
同校の地域学習に10年ほど前から携わる「松野歴史かるた同好会」の6人が材料を準備して手伝った。児童は迫力のある前立てをかぶとに取り付け、富士山や動物を描いた自分だけの印を貼り付けた。子どもサイズのよろいも作った。
材料として使った厚紙や段ボール紙は、市内の複数の製紙会社から提供を受けた。同会の高原民生会長は「紙のまち」の地場産業に触れる意義を説明した上で「地域を通る身延古道は戦国時代、武田軍の軍用道路になった。子どもたちに歴史を感じてもらいたい」と狙いを語った。杉山五樹君(9)は「よろいを着た人が大勢いた様子を思い浮かべた。かぶとは格好良くできた」と満足げに話した。
児童らは18日、完成した甲冑を身に着けて地域の古道を歩く予定。
(富士支局・宮城徹)