テーマ : 気象・災害

松崎雲見地区、2週間ぶり断水解消 台風8号被害

 台風8号の影響で断水被害が続いていた松崎町雲見地区に29日、およそ2週間ぶりに水道が復旧した。被災した全域で断水が解消した格好。風光明媚(めいび)な海辺の町を襲った豪雨災害は一区切りを迎えた。

蛇口をひねってコップに水を注ぐ鈴木泰子さん。水道の復旧に「ホッとしました」と胸をなで下ろした=29日午後3時35分ごろ、松崎町雲見
蛇口をひねってコップに水を注ぐ鈴木泰子さん。水道の復旧に「ホッとしました」と胸をなで下ろした=29日午後3時35分ごろ、松崎町雲見

 この日断水が解消したのは雲見地区のうち、氾濫した太田川上流の入谷地域の約40世帯。土砂崩れによる水道管の破損などにより、既に断水が解消した約30世帯に後れを取っていた。消火栓で応急的に送水していたが、飲料水が使用できない状況だった。
 町は仮設の給水装置や水道管を設置し、飲料水の復旧にこぎ着けた。同地域の主婦鈴木泰子さん(80)は給水車のほか、自宅の備蓄飲料も活用していたといい、「たくさんの支援に感謝したい。災害に備える必要性がよく分かった」と言葉に実感を込めた。
 町は同日、災害対策本部を閉鎖した。町総務課の斎藤聡課長は「かつてない経験だった。町として今回の対応を大規模災害の教訓にしなくてはならない」と強調。雲見地区では宿泊施設が浸水被害とともに温泉の供給がストップするなど、盆休みのかき入れ時に大打撃を受けた。町は被害を受けている宿泊施設への支援策を講じていく方針で、9月議会に提出する一般会計補正予算案にも関連費を計上予定という。

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