テーマ : 袋井市

袋井市 本格稼働へ操作研修 荒廃農地のAI自動判定

 袋井市は19日、県内で先駆けて導入した荒廃農地管理システムの本格稼働に向けた操作研修会を市役所で開いた。人工知能(AI)が衛星写真で耕作放棄地を自動判定し、荒廃が進む農地を抽出して調査の効率化を図る。

AIが耕作放棄地を自動判定する管理システム導入に向けた操作研修会=9月中旬、袋井市内
AIが耕作放棄地を自動判定する管理システム導入に向けた操作研修会=9月中旬、袋井市内

 導入したシステムは、衛星データ解析などを手がけるサグリ(兵庫県)のアプリ「アクタバ」。AIが衛星写真から農地の荒廃具合を識別し、デジタルの地図上で表示する。
 毎年夏に農地を回って耕作放棄地の実態を調べる市農業委員会は、システムの情報を基に荒廃度が低い農地のパトロールを省略でき、調査の効率化や負担軽減が期待されるという。現地調査で得たデータはシステムに蓄積して管理し、翌年以降の解析精度向上につなげる。
 袋井市は2022年夏からシステムの実証実験を始め、23年春に県内で初めて本格導入を決めた。19日に開かれた研修会では、農業委員会委員に向けたシステムの操作説明が行われ、委員約30人がタブレット上で農地を検索、判定する方法を学んだ。
 システムは既に神戸市や岐阜県下呂市などで導入されている。県内では沼津市や三島市などでも導入され、操作確認や現地調査が進められている。
 (袋井支局・北井寛人)

いい茶0

袋井市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞