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人気上昇!スポーツタイプ電動アシスト自転車【しずおかアウトドアファン】


 スポーツタイプの電動アシスト付き自転車「Eバイク」は多くのメーカーがさまざまな商品を発売し、近年人気が高まっている。ヤマハ発動機販売(本社・東京都)が9月下旬、富士宮市のキャンプ場・富士山YMCAグローバルエコヴィレッジで開いたヤマハ発動機製Eバイクのファン向けイベント「YPJファンミーティング」を訪ね、その魅力に迫った。
(生活報道部・草茅出)

山林や長距離サイクルの味方
Eバイクで会場周辺をサイクリングする参加者=9月下旬、富士宮市 静岡県内外の約200人がサイクリングツアーや初心者講座に参加して交流を深めた。ツアーはガイド付きで会場周辺の牧場や滝などを巡る、所要約1時間の2種類のコース。牧草地や山林のそばを通り、起伏に富んでいるが、電動アシストがあればペダルをこぐ力が小さくても軽快に進める。会場周辺を含む朝霧高原一帯は富士山がきれいに望める展望スポット。Eバイクにまたがった参加者に、広大な牧草地を必要とする酪農の存在が眺望に寄与していることなどをガイドが説明した。
 夫婦そろって参加した袋井市の松本庄司さん(68)と直子さん(63)は、所有しているEバイクで広島県尾道市と愛媛県今治市の間を結ぶ「しまなみ海道」を走ったこともあるという。直子さんは「坂道が楽なので、シニア世代にも向いていると思う。アシストなし自転車と比べてずっと長い距離を走ることができるので、行動範囲が広がる」と笑顔を見せた。
初心者向け教室でMTBタイプのEバイクの乗り方を学ぶ参加者 会場内には芝生を使った約700メートルの特設コースを用意した。初心者対象のマウンテンバイク(MTB)の乗り方講座は、参加者が経験豊かな講師の指導で適切な乗車姿勢や下り坂でのブレーキのかけ方、ギアチェンジの手法などを学んだ。Eバイクによる日本一周に挑戦している旅行家の藤原かんいちさんとヒロコさんのトークショーや装備品展示もあった。
 ヤマハ発動機は1993年に世界で初めて電動アシスト付き自転車を商品化し、今年で30周年を迎えた。バッテリーをフレームの中に収納する際など、オートバイ製造で培った技術をEバイクにも活用。MTBのほか、ロードバイクのような形状の車体に幅の太いタイヤを装着したグラベルロード、ハンドルのバーが棒状で扱いやすいクロスバイクを展開している。

多彩な車種 広がる選択肢
折り畳みなど用途に応じて多彩な車種が選べる小径車タイプのEバイク(手前3台)=浜松市中区のミソノイサイクル有楽街店  近年はさまざまなスポーツタイプの自転車に電動アシストの搭載が広がっている。モーターやバッテリーの進化で走行距離が延び、性能が向上したメリットは大きく、長距離を走るサイクリングや急坂が続く山林の途中でもバッテリー切れの不安が少なくなった。その半面、電動アシスト非搭載の自転車に比べると車体が重くなるため、持ち上げての運搬はやや不便になる。
 浜松市内で自転車店「ミソノイサイクル」を経営する御園井智三郎さん(62)によるとロードバイクやグラベルロード、MTBに限らず、タイヤが小さくてコンパクトさが魅力の小径車でも参入が続いているという。定番の折り畳みタイプだけでなく、小径ながら太いタイヤと頑丈な荷台を装着し、キャンプ用品などを積んで旅することを想定した個性派モデルなども注目を集めている。
 御園井さんは「Eバイクの中でも、さまざまな用途に合わせた選択肢が増えるのはユーザーにとって良いことだと思う」と話す。

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