テーマ : 袋井市

西部各地で総合防災訓練 地域と命守る、意識新た

 静岡県総合防災訓練が浜松市や湖西市を主会場に行われた3日、他の西部各地でも自主防災組織や行政機関が地震や大雨災害を想定し避難所運営や炊き出し、情報収集などの訓練を繰り広げた。地域課題に即したテーマで取り組み、災害対応への意識を新たにした。
掛川、資機材の使い方確認簡易ベッドの組み立てに挑戦する住民=掛川市水垂の城北小  掛川市水垂の城北小では住民ら約40人が避難所運営訓練を行った。市職員の指導を受けながら、資機材の使い方や避難者の対応の流れを確認した。
 市内42カ所の広域避難所に用意されているパーティションと簡易ベッドの組み立て体験では、3~4人ずつのグループで複数のポールをつなげるなどして組み上げた。その後、地区ごとに被災者対応、施設管理など6班に分かれ、初動時の動きをまとめたアクションカードを確認。避難者役を相手に受け入れ訓練を行った。
 市職員は「訓練で失敗があっても何が必要か考える機会にできたら」と話した。

袋井、初動対応や役割協議
情報の処理や伝達方法を確認した災害対策本部訓練=袋井市防災センター  袋井市は、水害を想定した本部運営訓練を行った。市内19カ所などから届いた被害状況や市民の安否情報を集約する「災害対応支援システム」を用いた情報の処理、伝達訓練を実施。地域医療班や支援対応班、建設班などが共有された情報を元に対応策を検討し、初動対応や役割を協議した。全国で相次ぐ豪雨災害を受け、訓練を大雨対応に据えた。
 市内各自主防災会では巨大地震や津波を想定した訓練が実施され、災害用備蓄品の点検、自治会での安否確認手順や炊き出しの流れなどを確認した。

御前崎、原発情報収集重点に
災害対策本部運営訓練に臨む参加者=御前崎市役所  御前崎市は災害発生直後と発災から3日後を想定した災害対策本部の運営訓練を2パターンに分けて実施した。
 発災直後は市内の被害状況や中部電力浜岡原発の情報収集を重点的に行い、本部長の柳沢重夫市長が速やかな人命救助と避難所開設などを指示した。発災3日後には市外からの災害派遣人員や支援物資の受け入れ体制の調整などを想定しながら訓練を進めた。

菊川、自衛隊と炊き出し連携
アルファ化米をパック詰めする参加者と自衛隊員=菊川市吉沢の河城小  菊川市吉沢の河城小では自主防災会などに所属する住民約80人が総合防災訓練に参加した。避難所運営や自衛隊と連携した炊き出し訓練を行い、災害時の動きを確認した。
 食料物資班に分けられた訓練参加者4人を中心に住民らが炊き出しを体験。自衛隊が湯を沸かして戻したアルファ化米200食分をパック詰めした。屋外に設けた食料配布所で、訓練参加者らにお茶と一緒に配布した。
 同小に避難する和田自治会の堀尾一哉会長(67)は「実際やってみて計画に不十分なところがあると分かった。今後に生かす」と話した。

いい茶0

袋井市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞