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聴覚障害者テニス 世界選手権出場へ 「得意なストロークで挑む」 磐田・相原さん(常葉大菊川高3年)抱負

 ギリシャのクレタ島で23日に開幕する聴覚障害者の国際テニス大会「世界デフテニス選手権大会」に、日本代表として磐田市の相原風城さん(17)=常葉大菊川高3年=が出場する。ユース部門で出場した4年前に続き、2度目となる世界の舞台。2025年の東京デフリンピック出場を目標に掲げる相原さんは「最後の一ポイントまで諦めずに挑む」と意気込んでいる。

草地市長(右)に世界デフテニス選手権大会への抱負を述べた相原さん(中央)=磐田市役所
草地市長(右)に世界デフテニス選手権大会への抱負を述べた相原さん(中央)=磐田市役所


 デフテニスは一般的なテニスとルールは同じだが、プレー時に補聴器や人口内耳を外して対戦する。打球音や審判の合図の声が聞こえないなどコート上では“無音の世界”。選手たちは打球を視覚のみで確認し、反応してプレーする。
 相原さんは生まれつき耳が聞こえない重度難聴を患う。競技を始めたのは小学1年生のころ、袋井市の「ブレスパティオテニスクラブ」の体験会に参加したことがきっかけ。監督やチームメートが簡単な手話を覚えて会話をしてくれるため、現在も健常者とともに日々練習に励んでいる。
 大会はシングルス、ダブルス、ミックスダブルス、団体の4種目に出場する。4年前の大会を「対戦した外国人選手のほとんどが2メートル近い体格でパワーもあって怖かった」と振り返り、「あれから4年間練習した成果を発揮し、自分の得意なストロークを生かしてポイントを取りたい」と抱負を語る。
 大会への出発を前に、相原さんは市役所に草地博昭市長を訪問した。草地市長は「出場により世界基準で物事を見ることができる。世界のプレーヤーの良い所を吸収し、悔いがないように一戦一戦プレーしてほしい」とエールを送った。
 (磐田支局・崎山美穂)

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