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静岡人インタビュー「この人」 日越の交流促進を目指す ドアン・ソン・トゥンさん(袋井市)

 静岡県西部を中心に活動するベトナム人の団体「在県ベトナム人会(VN静岡)」代表を務め、日越の相互理解促進を進める。2005年に来日し、21年に人材紹介会社を起業した。38歳。

ドアン・ソン・トゥンさん
ドアン・ソン・トゥンさん

 -これまでのVN静岡の活動とは。
 「技能実習や留学など静岡で暮らすベトナム人が増える中で、サッカーや音楽などを通じて交流する機会を増やそうと立ち上げた。新型コロナウイルス禍で県内のベトナム人が解雇されたり収入が減ったりした時は、生活が苦しい人に食料を配布する支援活動を展開した。ベトナム人のネットワークの形成を進めるとともに、日本人社会とも交流を深めたい」
 -静岡に来て18年が経過した。変化を感じる点は。
 「県内で暮らす外国人の増加に伴い、雇用する企業側の外国人への理解は深まってきている。行政も多文化共生に向けた取り組みに力を入れていると感じる。現在は円安の影響で母国への仕送り額が減ったり、日越の給与格差が縮まったりしているが、生活面でのルールやマナーを理解し、日本で働きたいと考えるベトナム人は多い」
 -静岡県内ベトナム人社会の今後をどう見るか。
 「ベトナム人が多様な現場で働き、生活していることが当たり前の社会になっていくと思う。安定して長く暮らしていくために、特定技能制度を活用して日本で働きたいベトナム人と、企業との適切なマッチングの重要性が増している」
 -今後の抱負を。
 「数百人が参加するVN静岡主催のサッカー大会をさらに盛り上げるなど、活動の深化を進めたい。現在はベトナムの歌を楽しめるようなカラオケルーム開設に向け、準備を進めている」
 (天竜支局・平野慧)

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