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テーマ : 熱海市

高齢者の「足」サポート 熱海・伊豆山の自動車教習所が無料バス運行

 熱海市伊豆山地区では路線バスが一部運行を再開したが、便数は災害前に比べて少なく路線も限られ、住民にとって不便な状況が続いている。高齢者らにとってバスは欠かせない「生活の足」。同地区の山間部にある自動車教習所「マジオドライバーズスクール熱海校」がマイクロバスの無料運行を実施し、地域住民の暮らしを支えている。

無料運行バスに乗り込む七尾地区の住民ら=14日午前、熱海市伊豆山(画像の一部を加工しています)
無料運行バスに乗り込む七尾地区の住民ら=14日午前、熱海市伊豆山(画像の一部を加工しています)

 「薬が足りない。病院に行けない」という住民の悲痛な声を聞き、12日から運行を開始した。対象は同校の地元・七尾地区の住民。
 同地区は土石流の影響は免れたが、市街地につながる国道135号が遮断された。地区内の七尾団地は入居者約300人のうち、約6割が高齢者。自家用車を持っていない人も多く、主な移動手段を路線バスにしている住民も少なくない。
 大友勇町内会長(77)は「路線バスが止まった3日以降、七尾は“陸の孤島”だった。そんな時に運行を快く引き受けてくれた」と涙を浮かべて感謝した。
 バスは七尾団地近くの集会所発が午前9時台から午後4時台まで毎時10分の1日計7本。神奈川県湯河原町のJR湯河原駅までを往復する。予約不要。
 同校の松永佳奈課長代理は「元の生活に近づけたいという思いで始めた。外出することで少しでも気分転換にもなれば」と話した。

 東海バス2路線再開 熱海駅-七尾原・七尾団地など
 東海バスは14日、熱海市伊豆山地区で起きた大規模土石流の影響で運行を見合わせていた同地区を通る路線バス2路線を、15日から再開すると発表した。
 再開するのは同地区と熱海駅、湯河原駅(神奈川県湯河原町)を結ぶ路線。熱海駅へは国道135号などの通行止めが続いているため、神奈川県境まで大きく迂回(うかい)するビーチライン経由で毎日6便が往復する。伊豆山-湯河原駅区間は毎日5便が折り返し運行する予定。
 14日には熱海駅と同地区の七尾原・七尾団地を結ぶ区間で、2便の試験運行を行った。

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