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テーマ : 御殿場市

東山旧岸邸(御殿場)入館者が急増 急逝安倍元首相しのぶ

 参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の祖父岸信介元首相の邸宅だった東山旧岸邸(御殿場市東山)の入館者が急増している。安倍氏ゆかりの名所として、遠方から来場する人も多い。

入館者が急増している東山旧岸邸。安倍晋三元首相ゆかりの場所として訪ねる人が多い=御殿場市東山
入館者が急増している東山旧岸邸。安倍晋三元首相ゆかりの場所として訪ねる人が多い=御殿場市東山

 旧岸邸によると、13日と14日の有料入館者はいずれも150人を超え、普段の平日の2倍以上。14日に訪れた会社員斉藤美裕喜さん(36)=山梨県富士河口湖町=は「安倍さんと少しでも関わりのある場所に来たかった」と話した。市が設けた記帳所(無料)を目的に訪れ、その足で入館する人も多い。
 安倍氏は幼少期から青年期に何度も岸邸を訪れたとみられる。旧岸邸が持つ岸氏の日記のコピー(非公開)には、安倍氏と近隣でゴルフをしたとの記述がある。
 邸内には、岸氏らが使ったソファが当時のまま残り、岸氏の膝に乗る幼い安倍氏の写真パネルが展示されている。会社員長野博章さん(58)=大阪府寝屋川市=は「(安倍氏は)ここで岸さんの背中を見ていたんだろうな」と想像した。「日本のことを真剣に考えていた。残念」と死を悼んだ。
 安倍氏は首相在任中にも岸邸を訪れた。当時を知るスタッフによると、安倍氏は昔を懐かしむ様子を見せ、居合わせた一般客に親切に対応していたという。スタッフは「一気に応援したくなった」と振り返った。
 (御殿場支局・矢嶋宏行)
 東山旧岸邸 安倍晋三元首相の母方の祖父に当たる岸信介元首相が晩年の17年間を過ごした邸宅。当初は別荘にする予定だったが、建築と同時期に東名高速道が開通したため本宅にした。衆院議員在職中、平日は東名を使って永田町に通い、週末は近隣でゴルフを楽しんだ。政財界の要人や外国の賓客を迎えた。岸氏の娘で安倍氏の母の安倍洋子さんから建物の寄贈を受けた御殿場市が一般公開している。昨年、国の登録有形文化財に登録された。

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