東部総局 矢嶋宏行
やじま・ひろゆき 1986年、神奈川県生まれ。2010年入社。整理部、浜松総局、細江支局を経て御殿場支局。寒い御殿場で温かい話題を探しています。野球少年でしたが、3人の子どもはサッカー好きに。人生と家庭に彩りを添えようと華道に挑戦中。
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遠州織物端材でリサイクル紙 柔らか質感、名刺やカードに 富士工業技術支援センター開発
静岡県工業技術研究所富士工業技術支援センター(富士市)は、遠州織物の端材を利用したリサイクル紙を開発した。名刺やメッセージカードを試作、織物事業者から好評。民間で活用してもらえるようPRや改良を続ける。 織物の製造過程で出る綿や麻の端材(繊維くず)を30%配合した。無色と、着色した繊維くずを混ぜた模様付きの2種類。繊維を含むためパルプだけで作る通常の紙よりも厚みがあり、柔らかな触り心地。繊維をけば立たせて絡みやすくし、課題だった強度不足を解消した。 同センターによると、月に数百キロの端材を出す事業者もあり、産業廃棄物として処分されている。「サステナブル(持続可能な)ファッション」への関心
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伊豆半島沖地震の爪痕紹介 発災50年で企画展 沼津
5月9日に発災から50年を迎える伊豆半島沖地震の企画展が30日、沼津市の静岡県東部総合庁舎で始まった。南伊豆町に大きな被害をもたらした地震の被害を記録した写真などを展示している。5月17日まで。 全壊した家屋や大破した石廊埼灯台、地割れした道路などを収めた写真10枚を並べた。死者30人、家屋全壊134棟に上ったマグニチュード(M)6・9の地震の大きな爪痕が見て取れる。 発生当日の静岡新聞夕刊1面も展示した。「南伊豆町海岸地帯は壊滅状態」との見出しが目を引く。主催する県東部地域局の担当者は「地域で起きた災害を知り、家具の固定や食料備蓄など命を守る備えを考えるきっかけにしてほしい」と話す。
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ウクライナ原料で界面活性剤 天然由来 開発に着手 現地企業での生産視野 アライドカーボンソリューションズ(沼津)
天然由来の界面活性剤の生産を手がける沼津市のアライドカーボンソリューションズが、ウクライナの産物を使った界面活性剤の開発に着手する。経済復興推進会議で日本とウクライナ両政府などが合意した案件の一つ。石油由来から天然由来の界面活性剤への置き換えが世界的に進む中、量産化できればウクライナの支援につながると期待される。 植物油と糖を使い天然酵母の発酵で製造する同社の界面活性剤「ソホロリピッド」は、国内外で洗剤や化粧品、飼料などの原料になっている。この製造技術を応用し、ウクライナの国花ヒマワリの種子から抽出した油、菜種油、トウモロコシの糖から新たな界面活性剤を作る。まずは日本国内で開発し、将来的に
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富士山麓にピンクのじゅうたん シバザクラ見頃、桜と共演も 山梨・富士本栖湖リゾート
「富士芝桜まつり」開催中の富士本栖湖リゾート(山梨県富士河口湖町)でシバザクラが見頃を迎え、ピンクのじゅうたんが富士山麓を彩っている。寒さの影響で開花が遅れていた桜との共演が、訪れた人たちを喜ばせている。 約1万5千平方メートルに7品種約50万株が咲く。今年のテーマ「息をのむ、ピンク。」に合わせ、ピンクの品種を増やした。ピークが異なる複数の品種を集めたエリアも設け、長く楽しめるようにした。 3月以降の気温が低く、例年に比べゆっくり開花。大型連休の後半に満開になる見込み。桜との共演は大型連休前半まで楽しめそう。 富士山と池を組み合わせた構図で写真撮影する来園者が多いという。絵本の世界を思
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静岡中央銀行、新社長に小森氏 清野社長は会長に
静岡中央銀行(沼津市)は24日の取締役会で、小森博史常務取締役(61)が社長に昇格する人事を内定した。清野真司社長(73)は代表権のある会長に就く。6月27日開催予定の株主総会と取締役会で正式決定する。社長交代は11年ぶり。若返りを図り、物価高に直面する中小企業支援を強化する。 小森氏は愛知県出身、大阪大卒。1985年に三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行し、融資部中小企業審査室長などを歴任した。東京不動産信用保証専務取締役などを経て、2023年6月に静岡中央銀に入り現職。 三和銀出身の清野氏は13年6月の社長就任後、定期的に顧客を訪ねてニーズを聞き取り業務支援に当たる「訪問頻度管理」を推
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記者コラム「清流」 静岡のための議論を
川勝平太知事が御殿場市をやゆしたとされる「コシヒカリ発言」が騒動になった当時、同市で市民の声を聞いた。発言への批判は当然聞かれたが、発言に絡んで知事を批判する勢力への苦言も多かった。「政争の具にするな」「あなたたちは御殿場のために何をしてくれたのか」と。 新規採用職員に向けた訓示での職業差別と受け取れる知事の発言に対し、静岡県外からも批判の声が上がる。インターネット上では発言に絡めて静岡県や県の施策への批判も散見される。発言内容への非難はやむを得ないが、騒動に乗じて静岡を陥れ、県が関わる議論を優位に進める姿勢は感心できない。 川勝氏を県政トップの座に押し上げたのは県民だということを肝に銘
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富士山の写真、5月から募集 最優秀賞はカレンダーに 静岡中央銀行
静岡中央銀行(沼津市)は5月1日から、富士山フォトコンテストの作品を募集する。静岡、神奈川両県で2023年1月以降に撮影した横位置のカラー写真が対象。最優秀賞に選んだ作品を同行の25年カレンダーに使用する。入賞作品は同行店舗で展示予定。入賞者に賞状などを贈る。 応募は1人5点まで。A4サイズにプリントし、裏面に応募票を貼り付け、〒410-0892 沼津市魚町1、サンフロント5階、静岡新聞社東部総局東部ビジネスセンター内「富士山フォトコンテスト」事務局に郵送する。 コンテストは2011年から続ける。問い合わせは同事務局<電055(962)0381>へ。
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「災害時、携帯トイレは自助の第一歩」 沼津で研修「7日分用意」呼びかけ
沼津市環境整備事業協同組合(浅沼直之理事長)は13日、災害時のトイレをテーマにした研修を同市のプラサヴェルデで行った。講師を務めたNPO法人日本トイレ研究所の加藤篤代表理事は「携帯トイレは自助の第一歩」として「最低3日分、できれば7日分」の用意を訴えた。 加藤氏は災害時に「水や食料よりトイレの準備が遅れることが多い」と強調。トイレを巡る混乱が起きると不衛生による集団感染や水分摂取抑制による関連死、心理的負担による不和の恐れが強まると指摘した。屋内用の携帯トイレと簡易トイレ、屋外のマンホールトイレと仮設トイレの4タイプを発災からの時間やトイレ充足率に応じて組み合わせて使うよう勧めた。
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50メートル平泳ぎで日本新 沼津の尾藤さん、短水路女子55~59歳
沼津市の会社員尾藤柴野さん(54)が、競泳短水路女子50メートル平泳ぎ(55~59歳)の日本新記録を樹立した。3月の大会で37秒02をマークし、従来の日本記録を0秒12更新した。「36秒台を出したい」。うれしさよりも向上心が口を突く。 浜松市総合水泳場で開かれた「とびおマスターズ2024第29回県SC協マスターズスイミング大会」で自己ベストを0秒45更新し、新記録を打ち立てた。トレーニングジムで体を鍛え、後輩の助言を受けてフォームを修正したのが奏功した。出場する年齢区分は12月31日時点の年齢で決まる。 中学と高校で競技に励み、国民体育大会に出場した。40歳を過ぎて復帰し、昨年はマスター
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医療城下町を発展、住民に成果還元へ 静岡県東部「ファルマバレー」 新局面へ手探り続く
静岡県東部で先端医療の提供と研究開発、医療健康産業の集積と振興を図る県のファルマバレープロジェクトが転換点を迎えている。これまでの将来像「医療城下町」を発展させ、「医療田園都市」「超高齢社会の理想郷」の実現を新たに打ち出した。従来の企業と患者中心から住民中心となり、市町と一体となった取り組みが求められる中、次の具体的な展開に向け手探りが続く。 「医療城下町を基盤に発展し、世界一の高付加価値産業の集積や住民の豊かな暮らしの確保を目指す」。県が昨年7月に策定した医療田園都市構想は、医療田園都市の在り方を示す。製品開発や人材育成といったプロジェクトの成果を、産業界や医療界にとどめず住民に広く還元
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水田の畦 草刈り省力化 芝草で雑草抑制 効果確認、普及へ 北駿の農業「維持一助に」 県東部農林事務所
静岡県東部農林事務所は、北駿地域に広がる水田の畦(あぜ)の管理を省力化する手法の効果を確認した。雑草の発生を抑制する芝草を植え、草刈り作業の負担を軽減。2024年度から普及に努める。同地域は「御殿場コシヒカリ」で知られる県内有数の米産地。農家の高齢化や担い手不足が深刻化する中、担当者は「おいしい米を長く作り続けてほしい」と期待する。 御殿場市と小山町、JAふじ伊豆と連携し、20年度から両市町の水田で試験を実施した。他感作用により雑草の発生を抑える芝草「センチピードグラス」を畦に植えた結果、草刈りの回数や1回当たりの所要時間が減った。 事務所は将来的に草刈りの回数が年間5回から2回に減り、10
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富士スピードウェイ彩る8000発の花火 疾走スーパーカーと競演 小山町
花火イベント「富士山花火vsスピードウェイ」(静岡新聞社・静岡放送後援)が30日夜、小山町の富士スピードウェイ(FSW)で行われた。光の大輪とサーキットを疾走する車両の競演が来場者を魅了した。 富士山眼前の国際サーキット上空を約8千発が彩った。ホームストレートを走るスーパーカーを追いかけるように、順番に打ち上げる仕掛けでスタートした。電飾がぎらぎらと輝くトラック「デコトラ」も登場。上空の花火、眼下の夜景と共に、幻想的な世界を演出した。 伝統文化を継承する団体や花火業者などでつくる実行委員会が2022年に続き開催。FSW周辺の開発を担う富士モータースポーツフォレストが支援した。 (東部総局
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記者コラム「清流」 地方の魅力
季節外れだが、夏の夕方の黒々とした富士山が好きだ。全てのものを阻む壁のようにも、世界中を包み込む影のようにも見える。とても荘厳で神々しく、まさに霊峰。ふとした瞬間に、その光景を見られるのは山麓の住民の特権だと思う。 県内で3分の1強、首都圏で3分の2弱を過ごした。都市の魅力は分かりやすい。豪華で、華やかで、にぎやか。対して地方では、長い時間を過ごし、まちや人に溶け込んでようやく見つかるものが多い。だから心の奥底に染み渡る。 最大の魅力は人。家族と共に御殿場で過ごした6年間で確信した。大組織が会議室で考えたものより、宴席やイベントで意気投合した人たちが始めた活動は輝いていた。家族の拠点は移
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御殿場 イチゴ狩り人気 開園3年目、年間2・2万人来園 開放感と清潔感/土で靴汚れない/団体別にレーン
御殿場市神山の観光農園「アグリモンスタースペシャル」(村松明子代表)のイチゴ狩りが人気を集めている。開放的で清潔感のある環境が好評で、開園3年目の2023年シーズンは2万2千人超が訪れた。 3月中旬の週末、首都圏や県内から家族連れやグループが次々と訪れ、真っ赤な実をほおばった。予約サイトの口コミを参考に初めて訪れた手島麻理子さん(38)=神奈川県茅ケ崎市=は「とてもきれいで子どもも安心できる」と喜んだ。ハウスの地面はシートで覆われ、来園者は靴にカバーをして入るため、土などで汚れる心配はない。グループごとにレーンが割り振られ、他のグループとの接触が少なく、休憩用のベンチも備える。 開園する
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のっぽパン×のり弁=どんな味? 「お弁当どんどん」とコラボ バンデロール沼津直売所で販売
ご当地パン「のっぽ」を製造販売するバンデロール(沼津市)はこのほど、「お弁当どんどんのタルタルのり弁のっぽ」を発売した。弁当チェーンどんどん(静岡市清水区)の看板商品「のり弁」の具材を長いのっぽパンに挟んだ。 白身魚フライやちくわ天、きんぴらなど白飯以外の具材をすべて使用。弁当ではトッピング扱いのタルタルソースをかけ、味のバランスを整えた。「弁当のレシピをリスペクトした。家族で分け合って食べてほしい」と担当者は話す。 県内グルメを取り入れたコラボ企画の第2弾。昨年10月の「しぞーかおでんのっぽ」の発売後、社内で次の企画を構想中に「どんどん」のテレビCMが流れ、「弁当とパンの組み合わせはお
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富士急「ド・ドドンパ」営業終了 事故で休止、安全確保困難
富士急行は13日、事故発生を受けて利用を休止していた富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)のジェットコースター「ド・ドドンパ」の営業を終了すると発表した。 2020年12月から21年の間に利用客12人がけがをしたとみられ、同年8月から休止していた。再開に向けてメーカーと協議していたが、「安全運行を確信できる手段の具体化は困難」との結論に達したという。国土交通省昇降機等事故調査部会が事故原因を調べている。 01年に「ドドンパ」として開業以来、約930万人が利用し人気を博した。同社は解体撤去費を含め6億1200万円の特別損失を24年3月期決算に計上する。
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発泡スチロール模型人気 鋳物の型作り転用、エンタメ系も 木村鋳造所(清水町)
木村鋳造所(清水町)が鋳物づくりの型に使う発泡スチロールで、さまざまな模型を受注生産している。品質が高く、大型製品でも短期間で製作できることが需要を生み、本業で縁のなかったエンターテインメント業界などからも注文が相次いでいる。 同社は液体状の金属を型に流し込んで固める手法で、自動車用プレス金型や工作機械のフレーム製造を主力としている。型は一般的な木ではなく、製作期間が短く設計の自由度が高い発泡スチロールで、これを商品化した。 型作りと同じく、3Dデータに基づき機械を使って発泡スチロールを加工し、組み立てる。大きさや形は問わず、寸法はミリ単位で設定可能。音楽コンサートの舞台や高級ブランド
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医師の残業年960時間規制、9割「不可能」 全国57特定機能病院調査/静岡がんセンターは「上限内可能」
大学病院などの勤務医の残業時間に罰則付きの上限を設ける医師の働き方改革が4月から始まるのを前に、高度医療を担う特定機能病院を対象に共同通信が調査した結果、回答した57病院の9割が「時間内に収めることは不可能」とし、上限を2倍近く引き上げる特例を申請すると答えたことが9日、分かった。改革自体には肯定的な意見が半数を超え、人工呼吸器離脱などの一部業務を看護師らに移管するタスクシフトや複数主治医制を導入する動きもあった。 上限を引き上げる特例は救急医や研修医ら一部医師に適用される。将来的に廃止される見通しだが当面は続くため、改革で過重労働がどこまで解消できるかは不透明だ。長時間労働は女性医師のキ
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啓蟄(けいちつ)過ぎても連日雪 御殿場、4センチ
南岸低気圧の影響で御殿場市など北駿地域では8日朝にかけて雪が降った。冬ごもりしていた虫が春の暖かさではい出てくるころとされる「啓蟄(けいちつ)」の後、6日に続いての積雪となった。 地元消防によると、御殿場市では7日午後9時半ごろから8日午前5時ごろまで雪が降った。同市東田中や小山町須走で約4センチ積もったという。市内の畑や建物の屋根は白く染まり、雪をかぶった車両が行き交った。転倒を心配し、子どもを学校まで送り届ける保護者の姿が見られた。
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記者コラム「清流」 新聞記者沼
「個人の情熱から文化が生まれ産業になる」。9、10日に沼津市であるイベント「ぬまりびと博覧会」の主催者の言葉にビビッときた。その心意気、熱すぎる。イベントは「レスラーマスク沼」「鯛(たい)の鯛沼」など、それぞれの関心分野に没頭する(沼にはまった)人が集い、活動内容や成果を披露する。とても興味深い。 時々、なぜ新聞記者になったかと逆質問される。採用面接で使えそうな答えも用意しているが、最大の理由は、情熱を持っている人と話せるから。積極的に取材に応じてくれる人は前向きで明るい。取材しながら元気をもらえる。 個人の情熱がまちを彩り明日を楽しくする。そんな信念を持ち、これからも出会いを楽しみたい
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観光地の恵み 広範囲に 静岡県東部市町 地域振興へ知恵絞る 移住や消費活動促進
新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い静岡県内への観光誘客が急回復する中、県東部の市町が地域の経済振興に生かそうと知恵を絞っている。来訪者に移住を勧めたり、地域通貨の利用を促して経済圏に取り込んだり。まちの成長や住民の満足度向上に結びつけようとしている。 2022年度の観光交流客数約1425万人を誇る御殿場市は、観光客への電子地域通貨「富士山Gコイン」の普及に力を入れる。利用額の一部を還元するキャンペーンに市外在住者を含め、事業者の協力を得て観光客が多い施設で積極的にPR。市外在住の利用者は約千人に到達した。 勝又正美市長は「人口8万数千人のまちに1400万人以上の人が訪れているのは、
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生活、観光両立 公共交通探る 沼津で海上移動の体験調査
NPO法人沼津観光協会と沼津市内で営業する交通事業者などはこのほど、海上交通を含め、住民生活と観光の両面に役立つ公共交通の在り方を探るフィールドワークを実施した。沼津港―三津港の海上移動を体験し、市南部の三浦(さんうら)エリアの住民や観光客らの交通ニーズを調べた。 各団体から集った参加者は千鳥観光汽船の遊覧船「第1伊豆丸」で三津港へ。到着後は電動トゥクトゥクで周辺を巡り、観光案内所の職員らに交通事情などを聞いた。遊覧船には入れ替わりに協力者の住民が乗り込み、沼津港まで移動した。港や沼津駅周辺で買い物などを楽しんだ。 主催者は住民の行動をGPSで調査。普段は車移動のためできない飲酒をして帰
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屋外デッキに天然芝…まるで「湖上の公園」 箱根・芦ノ湖の遊覧船 富士急が運行スタート
富士急行グループの箱根遊船は23日、芦ノ湖(神奈川県箱根町)の新しい遊覧船「箱根遊船SORAKAZE(そらかぜ)」の運航を始めた。「芦ノ湖に浮かぶ緑の公園」がコンセプト。2023年に箱根の遊覧船事業を取得して以降、最大の取り組み。これを機に静岡県東部のグループ施設との相乗効果創出に努める。 「はこね丸」だった船を大規模改装した。屋外デッキに天然芝を敷き、船尾に天然のツタをはわせるなど周辺の自然環境との調和を図った。客室にはソファや靴を脱げる小上がり風スペース、ゆらゆら揺れるつり下げ式の椅子などを設け、思い思いの過ごし方ができる。 今年正月の箱根駅伝で優勝した関係で、1日船長を務めた青山学
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静岡人インタビュー「この人」 戸田観光協会事務局長 佐藤寿美さん(沼津市)
観光交流客の増加と水産物の消費拡大を狙い、2020年から沼津市南部の戸田漁港でプレジャーボートやヨットの係留を受け入れている。約25年間金融業に従事し、10年前に生まれ育った戸田に戻った。旅館勤務を経て20年から現職。58歳。 ―仕組みは。 「14年の定期船廃止で役割を失っていた浮桟橋を活用し、戸田地区での宿泊か飲食を条件に一時係留を認める。係留料金は徴収せず地域での消費行動を促して波及効果を生み出す。海に関連する資源を生かして地域活性や水産物の消費拡大につなげる水産庁の海業(うみぎょう)のモデル地区に選ばれた」 ―きっかけは。 「旅館勤務時代、ヨットを係留できないことが理由で50人
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沼津に係留、客船スカンジナビアの軌跡 信州大名誉教授らが記事に
沼津市沖の海上でホテルやレストランとして使われていた豪華客船「スカンジナビア」の軌跡を、信州大名誉教授の伊藤稔さん(78)=同市=らが記事にまとめ、研究者らでつくる海事技術史研究会(東京都)の会誌に寄稿した。伊藤さんは「世界中の人に愛された船の記憶継承を考えるきっかけになれば」と話す。 記事などによると、「ステラポラリス(北極星)」号としてスウェーデンで建造され、1926年に進水。35年間ほど世界中を航海して「七つの海の白い女王」とたたえられた。沼津に移り、伊豆箱根鉄道が70年から2005年までホテルなどとして営業した。伊藤さんは関係者への取材や資料を基に記事を執筆し、写真とともに掲載され
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静岡県東部の干物製造、後世へ 食品衛生法改正で営業許可制に 6月以降継続は施設改修焦点、業者前向き
沼津市や伊東市など静岡県東部の沿岸部で盛んな干物の製造を取り巻く環境が大きく変わる。食品衛生法改正に伴い営業許可制になり、許可を受けるには施設改修が必要となることがほとんど。100年以上続く食文化を受け継ごうと、地元の製造業者は前向きに動いている。 改正法は2021年6月に施行され、3年間は猶予期間。今年6月以降も製造業を継続するには、営業専用の製造施設を設け水道を手洗い用と器具洗浄用に分けるなどして、保健所の営業許可を得る必要がある。影響は大きく、沼津市の製造業者によると、担い手の高齢化に直面していた小規模業者が法改正を機に廃業したという。 同市の干物生産は、江戸時代末期から大正時代に
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沼津に「あわしまマリンパーク特需」 閉館惜しみ観光客急増 ラブライブと相乗効果も
沼津市の水族館「あわしまマリンパーク」の閉館を惜しむ駆け込み来館者が1月下旬以降に急増し、地元経済に特需が起きている。水族館が登場する人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」との相乗効果もあり、交通機関や宿泊施設などはにぎわいを見せている。 東海バスが運行する水族館経由の路線バスは1月22日の閉館発表後、乗客が以前の3倍以上になった。週末を中心に可能な範囲で増便し、10~12日の3連休は乗り場に案内係を配置した。担当者は「平日も乗りきれない場合がある」と驚きを隠さない。入館制限を見越して早朝から訪れる人も増え、混雑のピークとなる時間帯は早まっているという。 JR沼津駅前の沼津観光案内所
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遊覧船やバスの運転、沼津で体験 公共交通の維持と移住促進図る
NPO法人沼津観光協会と沼津市内で営業する交通事業者などが、公共交通の維持・活性化と移住定住促進を同時に図るプロジェクトを始めた。働く場を示して移住者を呼び込み、事業者の人手不足の解消につなげる。このほど初の遊覧船とバスの運転体験会を市内で開き、公共交通の意義を発信するとともに担い手確保へ一歩を踏み出した。今後は遠隔地域を念頭に暮らしと観光の両面に役立つ交通網の在り方を検討する。 同協会が、観光の重要拠点である内浦三津地区のアクセス改善を模索したのが取り組みのきっかけ。行政や事業者と連携する中で人口減少といった地域課題にも目を向け、運転体験会や移住者に情報発信する人材育成の勉強会を企画し
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静岡がんセンター 従業員の体験受け入れ 患者の声 製薬に生かせ 副作用対策推進も期待
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)は医薬品を研究開発する企業の従業員を対象に、医療現場体験プログラムの提供を始めた。抗がん剤治療の現場などに受け入れる。患者の様子を知ってもらうことで、効果的な創薬や副作用対策につなげたい考え。共同での製品開発を視野に入れ、企業との相互理解を深める。 第1弾として中外製薬の社員5人が2日まで、治療や手術、外来診療現場に立ち会っている。普段は病院を通じて知る患者の声や薬の評価を直接聞き、医師らが薬の情報をどのように伝えているか把握している。 医師らの問い合わせに対応する部署で勤務する斉藤周平さん(41)は、希望に合わせて病室の環境を変えるなど、患者視点を重視する
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親子でおもちゃカフェ、沼津にオープン 木製で癒やし ママの「あったらいい」を実現
木のおもちゃで遊べるカフェ「SOWERS(ソワーズ)」がこのほど、沼津市五月町に誕生した。母親2人が子育て中に思い描いた「こんな場所があったらいい」を実現。親も子もゆっくり過ごし、楽しみを見つけられる場所として地域に根付きつつある。 93平方メートルの店の約半分を占めるキッズスペースに、スペインの玩具ブランドの人形や岐阜県の木工作家が手がけた手押し車など30種類以上の木製おもちゃを置いた。「木に触れるとリラックスできる」と店主の松浦梨菜さん(31)=同市=。木組みのロフトも子どもに大人気。レイアウトを工夫し、カウンター席はキッズスペースを見守ることができる配置にした。 松浦さんと高校時
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外見ケア 意義強調 がんセンター 三島で講座 最先端治療も紹介
静岡県立静岡がんセンター公開講座「ここまで進んだ!最先端のがん医療」(静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の最終回が27日、三島市民文化会館で開かれた。がんや治療によって起こる外見の変化に伴う苦痛を緩和する「アピアランスケア」と、最先端の胃がん診断と治療をテーマに医師や看護師が講演した。 アピアランスケアに取り組む中島和子・患者家族支援センター長は、脱毛や皮膚障害といった症状の対処法を示した。「症状の経過に合わせてケアをする。患者さんの心の持ちようを変え、心理的、社会的な苦痛を乗り越える力を備える支援をしている」と強調した。 皮膚科医の清原祥夫・支持療法センター長は、新薬の登場によ
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“板チョコ”コラボで甘~い演出 函南・十国峠ケーブルカー 富士急行とロッテ バレンタイン企画
富士急行はバレンタインに合わせ、ロッテの「ガーナチョコレート」とコラボレーションしたイベントをグループの県内3カ所で展開している。乗り物に装飾したり、特別メニューを用意したりしてカップルや若者を楽しませる。3月13日まで。 十国峠パノラマケーブルカー(函南町)は商品のパッケージと同じデザインのシールを車内に、ハート形のシールを窓にそれぞれ貼り、温かな空間を演出。山頂の展望カフェではガーナをトッピングしたラテを提供する。担当者は「寒い時期だが、車内でも山頂でも甘い気持ちになってほしい」と話す。 岳南電車(富士市)はガーナに“ジャック”された9000形列車を運行する。ハート形のヘッドマークを付け
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記者コラム「清流」 疑問、怒りは原動力
「米軍だから、どうせ説明してくれない」。パラシュート降下訓練中の米兵が東富士演習場外に降りた問題で、こんな声が取材先から漏れてきた。過去に問題が起きた際に十分な説明がなかったことから、米軍関係事案になると諦めのような空気が漂う。だが、適切な対応を求めなければ、それが前例になり、やがて当たり前になる恐れがある。 同じことは、繰り返される「政治とカネ」の問題にも言える。「政治家だから仕方ない」と片付けてしまえば思考が停止し、注視すべき再発防止の動きに目が行き届かなくなってしまう。問題に関係ない大多数の政治家に失礼だと思う。 理解できない時や釈然としない時は疑問を持ち続け、正しくないことには素
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ラブライブ!効果持続 沼津に人を呼ぶ好循環【記者コラム 湧水】
沼津市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の放映をきっかけにした誘客の効果が持続している。民間主導でファンを迎える環境や交流の機会づくりを続けた結果、ファンは単に作品の舞台としてではなく、まちや住民自体に親しみを持って、繰り返し訪れるようになった。まちの魅力を生かすのは住民―。理想の形が見えた。 元日の沼津市上土町。眼鏡などを販売する「市川」に開店前からファンの列ができた。この日発売された、派生作品のキャラクターがデザインされた眼鏡スタンドがお目当てだ。市川をはじめ「沼津あげつち商店街」の複数店舗は、1年の始まりを聖地で過ごすファンを喜ばせようと特別営業し、関連グッズの発売日に設
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中国人誘客へ東部視察ツアー 旅行会社経営者に魅力発信 熱海、御殿場、伊豆の3市など
熱海、御殿場、伊豆の3市と県東部地域コンベンションビューローは22日、中国人の訪日旅行を手がける旅行会社の経営者らを招いた視察ツアーを始めた。25日まで。新型コロナ禍前は最多だった中国人旅行者の本格回復を見据えて地域資源をアピール。参加者の意見を、受け入れ体制づくりに役立てる。 中間層と富裕層を対象に事業展開する旅行会社から4人を招待し、初日は熱海市を案内した。芸妓(げいぎ)の舞を鑑賞し、早咲きの「あたみ桜」をめで、人気店が並ぶ商店街を散策するなど熱海の魅力を凝縮した行程を組んだ。 団体から小グループ・個人へ客層の転換を図っている旅行会社からの参加者は、海を一望できるホテルや海上花火を挙げ「
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心臓 血液逆流に新手術 清水町の岡村記念病院 開胸せず負担軽く
岡村記念病院(清水町)は18日までに、心臓内の弁「僧帽弁」が正しく閉じずに血液が逆流する僧帽弁閉鎖不全症の新しい手術を始めた。カテーテルとクリップを用いる方法で、一般的な開胸手術に比べて患者の負担が小さく、高齢や心機能低下などの理由で開胸手術が困難だった患者の有効な治療法になるという。 新しい手術は昨年9月に始め、これまでに4件実施した。今月1日時点で、この手術ができると日本循環器学会に認められているのは県内で5施設。県東部では同病院のみ。 僧帽弁は心臓の部屋の間にあり、開くと血液が流れる。僧帽弁がうまく閉じずに血液が逆流すると心不全を引き起こし、動悸(どうき)や息切れといった症状が現れる。
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記者コラム「清流」 歓声を浴びる仕事
清水町で開かれた20歳を祝う式典。中学時代に指導を受けた教員が壇上に姿を見せると会場から歓声が上がった。歓声を浴びる機会がある職業はスポーツ選手やアーティストなどに限られる。身内に関係者がいることを差し引いても先生はすてきな仕事だと思う。 一方で、業務の多忙化などから敬遠され、採用試験の競争率は低下する。過剰な要求をする保護者への対応に苦慮する現場もあるという。子どもに向き合い育むという役割に注力できるよう働き方改革を着実に進めてほしい。関係機関や地域の協力も欠かせない。 式典では恩師にインタビューする形で、学びやでの思い出を振り返った。時が流れても先生と生徒の関係は変わらない。年賀状の
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静岡県ホテル旅館生活衛生同業組合理事長/加藤賢二氏 「地域でもてなし」注力【変革力 新年トップインタビュー⑦】
―新型コロナウイルス感染症5類移行後の宿泊客の動向は。 「静岡県全体は8~9割まで回復したが、業態や地域によって差がある。ビジネスホテルは堅調な一方、旅館は7~8割の回復にとどまる。伊豆半島をはじめ公共交通機関のアクセスが困難な地域も戻りが鈍い。ガソリン代の高騰が行き先変更につながっている可能性がある。大人数の団体が減り、小グループや個人、ファミリーが増えている。外国人客は中国人に代わって韓国や東南アジアからの来訪者の割合が大きい。中国人客が戻ればコロナ禍前の水準を回復するが、人手不足が深刻で受け入れ体制が整わない施設が多い」 ―製品やサービスの価格見直しの動きが広がる。 「数より
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沼津・戸田漁港“海からの誘客”増 プレジャーボート受け入れ奏功、関係者ら次の一手探る
沼津市の最南端、駿河湾に面する港町の戸田地区で新たな地域おこしが進んでいる。2020年に始めた、漁港にプレジャーボートなどの停泊を認める“海からの誘客”が効果を上げている。海に関連する資源を生かして交流を促し、水産物の消費拡大につなげる水産庁の「海業(うみぎょう)」振興モデル地区にも2023年に選ばれた。関係者は取り組みの加速に向けて次の一手を探る。 地区の核となる戸田漁港。かつて同港と沼津港を結んだ定期船が泊まった浮桟橋は、夏を中心にプレジャーボートやヨットが利用する。港には原則として漁船しか着岸できなかったが、同桟橋に限り地区での飲食や宿泊を条件に受け入れを始め
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治療に伴う外見変化に特化 相談窓口を開設 静岡がんセンター
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)はこのほど、がんやがんの治療によって起きる外見の変化(アピアランス)に特化した相談窓口をセンター内に開設した。症状や生活環境など相談者の状況に応じた対処法を探り、必要に応じて専門職種の看護師らにつなぐ。 がんやがんの治療に伴う外見の変化は脱毛、皮膚や爪の変化、手術痕、人工肛門などがある。同センターの担当者は「外見の変化による心理的、社会的負担は大きい。患者が自分らしく社会とつながりを持ちながら生活できるよう支援する」と話す。 同センターに通院する患者が対象。診察で相談しきれない時や、不安を解消しきれない時の利用を想定する。看護師や医療ソーシャルワーカーら
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沓間水産(裾野) 豊洲市場初競りで二番マグロ獲得 5310万円
東京・豊洲市場(江東区)で5日、新春恒例のマグロの初競りが行われ、沓間水産(裾野市)が最高値に次ぐ「二番マグロ」をはじめ11本を競り落とした。同社が運営する沼津魚がし鮨(ずし)の静岡県内外の店舗で提供する。一番マグロの競りで一騎打ちを演じたが、獲得はならなかった。 手に入れた二番マグロは青森県大間産の177キロのクロマグロ。5310万円(1キロ当たり30万円)で落札した。4日に水揚げされたばかりで、沓間大作社長は「鮮度が抜群。身の張りがよく、おいしい。一番いいマグロを取れた」と語った。 初競りの会場にはつややかな生マグロなどが一面に並び、午前5時10分の鐘の音を合図に始まった。沓間社長と
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ラブライブ! 主要キャラの誕生日 聖地で元日を 沼津・商店街 特別営業 ファン歓迎
アニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」の舞台になった沼津市の沼津あげつち商店街に1日、多くのファンが詰めかけた。この日は主要登場人物の黒沢ダイヤの誕生日。一部店舗は元日にもかかわらず特別に営業したり、関連グッズの販売を開始したりして、新年の幕開けを聖地で過ごすファンを歓迎した。 眼鏡や宝飾品を扱う「市川」は、派生アニメ「幻日のヨハネ」のキャラクターをデザインしたアクリル眼鏡スタンドを発売した。購入希望者が開店前から列を作り、そのうちの一人、三重県四日市市の男性会社員(21)は「ラブライブ!のイベントで(過去に)10回以上来た。楽しい思い出がある地」と元日の滞在先に選んだ理由を語った。 紳士
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新年の誓い胸に初泳ぎ 140人うねりに苦戦 沼津市
沼津水泳連盟は1日、新春恒例の千本浜元旦水泳大会を沼津市の千本浜海岸で開いた。静岡県内外の4~90歳の男女143人が新年の誓いを胸に初泳ぎに挑んだ。波のうねりに苦戦しながら真冬の海で水しぶきを上げた。 スタート時刻の水温は17度、気温は15度と例年よりやや暖かめ。準備体操を終えた参加者は「エイエイオー」と気勢を上げ、打ちつける波にあらがい元気よく海に駆け込んだ。上級者は200メートル程度、初心者は100メートル程度をゆっくり泳いだ。海から上がった後は、たき火やコーヒーで体を温めた。 飛龍高水泳部の仲間と参加した同高3年の柴田恵達さん(17)は「波に流され泳ぎにくかった。新しい年になった実
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梱包材技術→水害時の水嚢、避難所エアーベッド 沼津のニチワ開発、防災用品に参入
梱包材の開発・製造のニチワ(沼津市)は防災用品の製造販売を始めた。自然災害の頻発化、激甚化を受け「持っている技術が生活を守る役に立てば」(阿部留松社長)と参入を決めた。 一度入れた空気が抜けない独自の逆止弁を使い、水を入れて家屋の入り口などに置き浸水を防ぐ「水囊(すいのう)」と避難所で使う「エアーベッド」を開発した。水嚢はポリエチレンとナイロンのフィルム製。水を入れる縦長の空間が円形に並び、全体が自立する。横に寝かせる土嚢に比べて防水効果が高いという。生活用水の貯蓄にも役立つ。 エアーベッドはコンテナ用の大型梱包材を改良した。内側の素材はポリエチレンのまま。外側の素材を変え、肌触りがよく
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キャンドルで浮かぶ「Aqours」 ラブライブ!名場面、沼津・三津浜で再現
沼津市が舞台の人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」にちなんだイベント「三津浜キャンドルナイト」が23日、同市の三津浜で開かれた。千個以上のキャンドルを並べてアニメの一場面を再現し、集まったファンや住民は幻想的な雰囲気を楽しんだ。 主人公のグループ名「Aqours(アクア)」を形作って並べたランタンを空に浮かべるシーンを再現した。地元の子どもや来場者が、好きな言葉やキャラクターを描いた瓶にキャンドルを入れて海岸に置いた。日が暮れると「Aqours」の文字が浮かび上がり、付近の旅館の照明やイルミネーションも相まって華やいだ。 ランタンを飛ばすシーンの登場をきっかけに、地元有志でつくる「内
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ロボット手術の利点は 三島で第4回がんセンター講座
静岡県立静岡がんセンター公開講座「ここまで進んだ! 最先端のがん医療」(静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の第4回講座が23日、三島市民文化会館で開かれた。大腸外科の塩見明生部長は手術支援ロボットを活用する「ロボット支援手術」について、「最先端のテクノロジーが外科医を支援し、これまで以上に精度の高い手術を簡単にできる」と紹介した。 術者が3D画像を見ながら操作台で操作し、手の動きをロボットが忠実に再現して“執刀”する手術。塩見部長は、器具の可動域の制限が大きく高度な技術が必要とされる直腸がん手術を例に「角度がついたロボットの手の先が、わずかな隙間を正確に
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手術支援ロボ自動化探る 県立静岡がんセンター 世界初の臨床研究
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)は21日、国産初の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」の部分的な自動化(手術の自律化)の可能性を探る臨床研究を始めると発表した。世界初という。メーカー「メディカロイド」など3者で実施する。 大腸外科をはじめ複数の領域で、手術中の内視鏡画像データとロボットの操作記録を解析し、自動化の可能な範囲を検討する。研究結果をロボットの機能開発に生かす。将来的には医師の手技の支援や遠隔手術の実用化につながると期待されるという。 同センターの塩見明生・大腸外科部長は「人の目に見えないものをテクノロジーで可視化し、人の手でできない部分をロボットの手が実現すれば
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記者コラム「清流」 地方のありがたみ享受
自ら生み出した水素エネルギーで走るミニカートに乗ったりミニロケットを打ち上げたり。水素で焼いたクロワッサンを味わい、VR(仮想現実)で水素運搬船に“搭乗”する。どこで?東京? いいえ、小山町! 11月中旬の富士スピードウェイ。主要レースに合わせて行われたイベントでは脱炭素の取り組みの紹介ブースなどが並び、それだけで「一日中楽しめる」(30代女性)ほど。中にはジャパンモビリティショーと同じコンテンツもあった。わが子を連れて各ブースを回りながら、東京ならどれくらい待つだろうと想像した。 手軽に体験型イベントに参加できるのは地方の良さの一つだと思う。集客施設や観光地があ
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ゲレンデに「FUJIYAMA」のレール 滑って、飛び乗って「特別な体験」 裾野・イエティで再利用
裾野市のスキー場「イエティ」に、富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)の人気アトラクション「FUJIYAMA(フジヤマ)」で使われていたコースターのレールが登場した。スキーやスノーボードで飛び乗ったり、滑ったりして遊ぶ。 アイテムを使いジャンプなどを楽しむエリア「スノーパーク」に、長さ5メートルのレールを日によって2~3本置く。急降下やサーフィンのようなターンなどジェットコースターに近い動きを楽しめるという。2・9メートルのミニレールを含めて22・9メートルつなげたイベント開催を予定している。 イエティと富士急ハイランドは富士急行のグループ会社が運営する。SDGsの観点からハイランドでの役
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「ぬまづの宝100選」巡り 刷新後 初の認定 “研究員”らに新会員証 市公認Vチューバー 西浦めめデザイン
沼津市を代表する風景や歴史、産物など「ぬまづの宝100選」を巡った人を認定する市の制度「100選学会」でこのほど、新たに3人の認定者が誕生した。7月に100選と制度をリニューアル後、初めての認定者。100選広報大使の市公認Vチューバー西浦めめがデザインされた会員証が贈られた。 村松香織さん(富士市)が研究員、斎藤貴斗さん(伊豆の国市)と田代浩見さん(沼津市)が一般会員に認定され、この日は村松さん、斎藤さんが市役所で会員証を受け取った。村松さんは「沼津は広い。発見がたくさんあった」、斎藤さんは「歴史など隣の市に住んでいても知らないことばかり」と振り返った。 認定制度は2015年に始まった。宝と
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膵臓がん末期の治療法確立へ 新抗がん剤開発大詰め 沼津のベンチャー
創薬バイオベンチャー、キャンバス(沼津市)による、抗がん剤候補化合物「CBP501」開発が大詰めを迎えている。2000年の創業以来開発を続けていて現在、新薬承認への効果を証明する臨床試験フェーズ3の準備を進める。実用化まで到達する国内ベンチャーは一握り。成功して新薬承認されれば膵臓(すいぞう)がんの3次治療の治療法を確立することになり、成否に注目が集まっている。 臨床試験へ準備 膵臓がんの3次治療は末期患者が対象。薬に対するがんの抵抗力が強くなるため1~2次治療に比べて難易度が高く、確立された治療法はない。製薬各社が薬の開発を進めるが先行品はなく、開発中止も相次ぐ。501を発売できれば、現
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富士山麓の不法投棄 住民意識と目で撲滅を 県、啓発に注力
静岡県東部健康福祉センターは、県内全体の約半数を占める富士山麓の不法投棄撲滅に向けて住民への啓発活動を強化している。広大な富士山麓での抑止と早期発見には住民の意識と目が欠かせないとして、協力を呼びかけている。 12月の不法投棄撲滅月間に合わせた街頭キャンペーンをこのほど、沼津市のJR沼津駅前で実施した。担当者は「住民が許さないと思って目を光らせてくれれば、抑止力になる」と強調。県が設けた不法投棄110番を周知し、発見時は速やかに通報するよう訴えた。発見が早ければ投棄した人を特定しやすいという。 同センターによると、県内の産業廃棄物の不法投棄は減少傾向だが、富士山麓が半数を占める状況は長年変わ
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“純御殿場”ウイスキー始動 キリン系工場 地元大麦使用「世界へ」
キリングループ国内唯一のウイスキー工場、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所(御殿場市)は、御殿場産大麦を使ったウイスキーの製造を始めた。原料調達から瓶詰めまで現地で行う〝純御殿場産〟ウイスキー。押田明成社長は「日本のイメージに合うおいしい商品にして世界に売り出したい」と意欲を示す。大麦の長期購入契約調印式と樽(たる)詰め式をこのほど開いた。 同市の高根地区水田転作管理組合員が米の裏作で生産したミカモゴールデン(美醸黄金)を使う。今季は6トンを富士山の伏流水で仕込んだ。14樽(約2500リットル)を少なくとも5年間熟成させる。まずは他の原酒とブレンドして使い、将来的には単独で販売する考え
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構想5年「御殿場シャルドネ36」完成 市の特産品に…まろやかな味 嶋田酒店、12月中旬発売
御殿場市産のブドウを使ったワイン「御殿場シャルドネ36(さんろく)」が誕生した。嶋田酒店(同市川島田、嶋田康一代表)が構想を始めてから約5年。御殿場の名を冠するにふさわしい味になったと判断し、12月中旬に満を持して発売する。 同市神山の農園で生産したブドウを使い、御殿場高原ワインが製造した。木樽(たる)で約2カ月間熟成させ「まろやかで樽の香りがする」のが特徴。嶋田代表は「まずは市民に知ってもらい飲んでもらいたい」と話す。 多種類のアルコール飲料が造られる「酒のまち御殿場」のアピールになればと御殿場産ワインの販売を考え、御殿場高原ワインに協業を持ちかけた。同社が所有する農園の一部の権利を持
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農産物の品種改良を高速化 沼津出身・野秋CEO、独自技術で世界に挑む 第1弾はイチゴ
沼津市出身の野秋収平CEO(30)率いる農業スタートアップCULTA(カルタ、東京)が、高付加価値の農産物ブランド創出と世界展開に挑んでいる。育種(品種改良)を高速化する独自技術を生かして、各地域の環境に適応した新品種を開発し、現地生産した農産物を周辺の消費者に届ける。まずは東南アジアでイチゴを販売する計画で、マレーシアで試験栽培を始めた。 米経済紙「フォーブス」日本版で「世界を変える30歳未満30人」に選ばれた野秋CEOは「適地適作で生産者と消費者の両方を幸せにする。おいしい農産物なら日本だと、世界中に広めたい」と意欲を示す。 農産物のゲノム(全遺伝情報)と性質データを蓄積し、AI(
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遺伝と発症の関係は がんセンター、三島で講座 個別化治療も紹介
静岡県立静岡がんセンター公開講座「ここまで進んだ!最先端のがん医療」(静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の第3回講座が25日、三島市民文化会館で開かれた。浄住佳美・遺伝カウンセラーは「がんと遺伝の関係」、山崎健太郎消化器内科部長は大腸がんの薬物治療をテーマにそれぞれ講演した。 浄住カウンセラーは、生まれつき持つ遺伝子変異が発症に強く関わる「遺伝性がん」はがん全体の5~10%とされ、「一般のがんより発症が早い傾向にある。遺伝子変異があっても必ず発症するわけではない」と紹介した。遺伝情報の特性として不変性や不確実性を挙げ、遺伝子検査を受けるか判断する際には「自身と家族にとってのメリ
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進む旅館のDX化 就業管理、料理の残量確認、温泉の温度計測… 静岡県東部で導入の動き
国内外から旅行客を受け入れる県東部の旅館で、デジタルトランスフォーメーション(DX)を進める動きが出ている。積極的な経営者の一人は「生産性向上にデジタルは必要不可欠」と強調。業務効率化により従業員満足度を高め、顧客の滞在価値の向上にもつなげている。 1806年創業の古屋旅館(熱海市東海岸町)は予約受け付けをインターネット経由に統一し、紙に記入していた機器のメンテナンス履歴やスタッフとの面談内容をウェブで記録する。業務マニュアルの大半を動画にした。従業員の出退勤管理はアプリで行う。 人手不足を受けて2018年ごろデジタル化に着手した。内田宗一郎社長は「これをやれば一気に良くなるというもの
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静岡人インタビュー「この人」 インクルーシブ自転車の普及に取り組む 高田二郎さん(伊豆市)
形や仕組みがユニークな「おもしろ自転車」を製造販売するオートクラフト・IZUの専務。同社が開発し、年齢や障害の有無などにかかわらず誰でも乗れる「インクルーシブ自転車」のPRに奔走する。38歳。 ―開発した車両は。 「車椅子のまま荷台に乗れるペリカンサイクルやボートのオールのようにこぐオールサイクルをはじめ4種類。おもしろ自転車として開発した車両も含めて10車種がインクルーシブ自転車と言える。安全性と面白さを重視する。一部車両はベルトや足を入れる輪を付けた。左右のハンドルが独立し、どちらかを回せば何かしら動く車両は重い障害のある人でも使える」 ―開発の経緯は。 「障害のある方も楽しめる
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年齢、障害 気にせず走って爽快感 “誰でも自転車”続々 オートクラフト・IZU(伊豆)が開発
自転車を製造販売するオートクラフト・IZU(伊豆市)が、年齢や経験、障害の有無などにかかわらず誰でも乗れる「インクルーシブ自転車」を開発し、普及に乗り出す。主力の「おもしろ自転車」が障害者や高齢者に受け入れられたのがきっかけ。高田二郎専務(38)は「風を切って走る爽快感、親しい人と一緒に乗るうれしさを多くの人に感じてほしい」と意欲を示す。 高田克伸社長(78)を中心に、車椅子のまま荷台に乗れる「ペリカンサイクル」や、左右のハンドルを回すと動く自転車などを開発した。元々誰でも乗れる仕様だった「おもしろ自転車」を含め、10車種ほどをインクルーシブ自転車と位置付ける。足元に輪っかを付け、力が弱
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サーキット誰でも気軽に 小山・富士スピードウェイ、ファン拡大へ レース触れる機会創出
国内有数のサーキット、富士スピードウェイ(FSW、小山町)の運営会社がモータースポーツのファン拡大に本腰を入れている。まずはサーキットに足を運んでもらおうと、レースに合わせたイベントを充実させる。関係者は「会場ではマシンやドライバーを近くで見られ、走行音を聞ける。レースに触れる機会をつくることが大事」と強調する。 国内最高峰の耐久レース「スーパー耐久」開催の11~12日、場内のイベント広場で肉料理を販売する「フジニックフェスティバル」を展開した。全国の人気店のブースが並び、家族連れなどでにぎわった。レーシングチームやパーツメーカーがグッズを格安販売する「ガレージセール」も行った。 レー
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「誰でも自転車」 爽快感味わう 沼津視覚特支児童ら体験
形や仕組みがユニークな「おもしろ自転車」を製造するオートクラフト・IZU(伊豆市)は8日、属性や障害に関わらず乗ることができる「インクルーシブ自転車」の体験会を沼津市の県立沼津視覚特別支援学校で開いた。自転車に乗り慣れない子どもたちが、自力で乗り物を動かす喜びや風を切って走る爽快感を味わった。 インクルーシブ自転車の本格展開の可能性を探ろうと企画した。手でこぐ「オールサイクル」や車いすのまま荷台に乗れる「ペリカンサイクル」、特別仕様の「おもしろ自転車」を含む9種類を用意した。 子どもたちはすぐに運転のこつをつかみ、「速い」と歓声を上げた。初めて自転車に乗った小学部6年の田代健大郎君は「風が想
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宿泊者の運次第!? くじで客室決定 小山・富士スピードウェイホテル 特別プラン好評
幸運なら最高グレードの部屋にご案内―。宿泊する部屋をくじで決める富士スピードウェイホテル(小山町大御神)のサービスが喜ばれている。スタンダードルームと同等の宿泊料金で3倍以上広い部屋に泊まれる可能性も。想像以上の結果に驚く宿泊客が続出している。 開業1周年を記念した特別宿泊プランの特典の一つ。チェックインの際に、くじを引いて宿泊する部屋を決める。必ずグレードの高い部屋になる。特賞は4室しかないガーデンヴィラ(庭付きの離れ)で、通常の宿泊料金はスタンダードルームの約3倍だ。 宿泊客にわくわくを感じてもらい、喜んでもらおうと企画した。くじの結果が分かると、スタッフはチェッカーフラッグの小旗
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御殿場産ヌーヴォー発売 ヴィノスやまざき 樽で熟成、芳醇に
ヴィノスやまざき(静岡市葵区)は、御殿場産のシャルドネを使ったワインの新酒「神山葡萄(ぶどう)園新酒」の販売を静岡県内4店舗などで始めた。国内産のヌーヴォーでは珍しく樽で熟成した。すっきり感と芳醇(ほうじゅん)な味わいを楽しめるという。 時之栖グループの御殿場高原ワイン(御殿場市)が製造した。耕作放棄地を再生した同市神山の農園で栽培し、ヴィノスやまざき社員も加わり手摘みしたブドウを、フランスから取り寄せた樽に入れて瓶詰め直前まで熟成した。 天候に恵まれ、ブドウの出来栄えは良好だった。熟成したことでパイナップルやバターのような風味がついたという。ヴィノスやまざき沼津店の荻田亜紀さんは「リッ
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空飛ぶバイクに興味津々 沼津で産業技術フェア
沼津市の企業の製品や技術をアピールする産業フェア「ぬまづ未来博」が2日、同市のキラメッセぬまづで始まった。ものづくり企業を中心に60社以上が出展した。社会課題を解決し、豊かな未来をつくるアイデアを披露した。3日まで。 自動車部品製造の山口製作所は、空飛ぶバイク(ホバーバイク)のデモ機を展示した。下部にプロペラを備え、空気の反発で高さ5メートルまで浮かぶ。巨大なドローンのような見た目に引かれて多くの人が集まり、座席にまたがった。杉山鉄工はミニチュアのらせん階段を置き、熱を加えずに金属を曲げる技術をPRした。国立新美術館の建設に生かしたという。 エイディーディーは新型コロナウイルスワクチンの
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静岡県東部でクマ目撃相次ぐ 初見地域も...警戒強化
静岡県東部でクマの目撃情報が相次いでいる。27日までに新たに沼津市と富士宮市、西伊豆町で情報が寄せられた。過去に目撃されたことのない地域もあり、各市町はパトロールや住民への注意喚起に乗り出すなど警戒を強めている。 沼津市によると、市南部の内浦三津地区で26日夜に3件の目撃情報があった。猟友会員が現地を確認したが痕跡は確認できなかった。狩猟歴50年以上という駿東猟友会沼津支部の佐藤辰夫支部長(71)によると、富士山に近い愛鷹山周辺での目撃談は過去にあったが、同地区では初めて聞くという。 富士山麓の富士宮市粟倉と、西伊豆町一色の林道でも目撃された。富士市では25日に続いて27日にも情報が入っ
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御殿場の私設図書館「さかいめ」オーナーの個性光る本棚 来館者交流の場に
本棚の各区画のオーナーが好きな本を並べる私設図書館「みんなの一箱図書館さかいめ」(御殿場市萩原)が交流の機会を生み出している。特定のテーマや同じ著者関連の本だけを置くなどオーナーの個性光る本棚が来館者の関心を誘い、世代や性別、居住地を超えて人を結びつける。 御殿場駅近く、カフェと同じフロアにある「さかいめ」の本棚の約40区画はそれぞれ、月2200円を払ったオーナーが自由に使える。ルーツのあるブラジル関連の本を並べたり、愛好するけん玉や自転車の本で統一したり、本に合わせた小物を置いたり。縦31センチ、横41センチ、奥行き24センチの空間からはオーナーの人となりが伝わる。来館者は登録手数料30
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リメークデニムすてきでしょ 余った生地で指輪も 沼津・加藤学園暁秀中でショー
沼津市の加藤学園暁秀中は27日、2年生がデニムパンツをリメークした洋服のファッションショーを同校で開いた。工夫を凝らした衣装を身に着けた生徒が体育館の特設ランウェーを歩き、ポーズを決めて同級生や保護者の拍手を浴びた。 暁秀デニムコレクション(略称GDC)と銘打った。生徒は人気ブランド「リーバイス」の501シリーズのパンツ1着から手作りしたズボンやワンピース、ジャケットなどを着て登場した。余った生地を活用した指輪やネックレス、はさみなどでダメージを与えて袖を羽のように見せた上着も関心を集めた。 加藤奈都子校長らが服の出来栄えやモデルの発信力を審査した。着なくなったTシャツの袖にデニム生地を
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キリンのウイスキー工場50周年 富士御殿場蒸溜所 欧州12カ国で富士山麓産販売
キリングループ国内唯一のウイスキー工場、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所(御殿場市柴怒田)が11月に操業開始50周年を迎える。同グループは近年、富士山の伏流水と富士山麓の独特の気候を生かした製品の海外輸出を加速。今年10月以降、新たに欧州12カ国で販売を始め、輸出先は17カ国になる。 標高600メートルに位置する工場で、地下100メートルからくみ上げた伏流水を仕込みに使う。キリンディスティラリーによると、富士山麓は「ウイスキー造りの理想郷」。伏流水は適度なミネラル分で雑味がなく、冷涼多湿な気候は熟成中の過度な蒸発を防ぐという。 国内で手ごろな価格の製品販売に注力してきたが、日本製ウ
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給食レシピでグランプリ 裾野・スマイルリンク「トマトと鯖の炊き込みご飯」 食べやすく高栄養価
給食施設に勤務する栄養士や栄養士養成学校の学生が挑む給食レシピコンテスト(カゴメなど主催)で、裾野市の「ひだまり保育園hagu(ハグ)」を運営するスマイルリンク(同市)のチームがグランプリを受賞した。リーダーで調理師の外山伶奈さん(27)らが18日、市役所に村田悠市長を訪ね、「すごくうれしい。子どもに何度も試食してもらい自信がついた」と喜びを語った。 受賞レシピは「トマトと鯖(サバ)の炊き込みご飯」。塩とカレー粉で下味をつけたサバをオーブンで焼き、トマトを入れて炊いたご飯と混ぜた。トマトでサバの臭みをなくし、子どもが食べやすくなったと評価された。トマトとサバを合わせることで栄養価が高まった
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EV電池部品製造参入へ 富士宮の伊藤製作所、25年開始目指す
金属加工業の伊藤製作所(富士宮市、伊藤大史社長)は電気自動車(EV)電池部品の製造に参入する。環境重視の企業を対象とする融資制度「PFI」で1億2千万円を調達し、本社工場に新たな設備を導入した。部品は開発中で、2025年の製造開始を目指す。 部品の詳細は明らかにしていない。約2年半前に開発を始め、試作を重ねている。現在の進捗(しんちょく)は「6合目」(伊藤社長)。表面の仕様や接着部分の強度を調整している。主力の家電用部品より高い精度が求められ、開発期間が長くなっているという。 1968年創業の同社は設計、加工、組み立てまで一貫して手がけるのが強み。金属加工に関する専門知識が乏しいメーカー
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黄瀬川大橋(沼津市・清水町境)仮橋開通 大型車迂回なし、歩道すれ違い可能に
2021年の豪雨で一部が損壊した沼津市と清水町境の黄瀬川大橋(県道富士清水線)の替わりとなる仮橋が16日、開通した。既設の橋を渡れなかった大型車と二輪車を含む全車両の通行が可能になった。迂回(うかい)を強いられていた周辺事業者や住民は利便性向上を歓迎する。 同県道は東西を結ぶ幹線道路の一つ。既設橋の約10メートル南(下流)側に架かった仮橋は長さ約96メートル、幅9メートル。南側に幅2メートルの歩道がある。午後3時に開通すると、多くの車や歩行者が行き交った。 黄瀬川大橋は21年7月の豪雨で橋桁が傾き通行止めになった。損壊部分に応急組立橋を架けて通行止めを解除したが、7・5トン以上の車両と二
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罹患の悩み共有を 三島で静岡がんセンター講座
静岡県立静岡がんセンター公開講座2023「ここまで進んだ!最先端のがん医療」(静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の初回講座が14日、三島市民文化会館で開かれ、医師2人が講演した。上坂克彦総長は、がんに罹患(りかん)したら不安や悩みを1人で抱え込まず、家族や友人らに話すよう勧めた。「気持ちを共有してもらうだけでとても楽になる」と話した。 落ち着いて科学的に正しい情報を収集し、困りごとがあれば病院や支援機関に相談することも呼びかけた。同センター開院からの20年間でがん医療は大きく進歩し、年齢構成比の変化を加味した死亡率は着実に低下していると説明。能動喫煙、ウイルスや菌の感染、飲酒が
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アピアランスケア 前向きな社会生活支援【共に歩む 静岡がんセンター公開講座㊦】
がん治療に伴う外見変化による心身の負担を軽減する「アピアランスケア」の重要性が高まっている。長年ケアに取り組む、がん化学療法看護認定看護師の中島和子さんは「命に直結するわけではないが、前向きに社会生活を続けるには欠かせない」と意義を強調する。 がんの治療法の決定直後からケアを始める。まずは変化が表れる時期や程度を説明し、予防策や対処法を紹介する。患者が求めれば、医師や看護師、薬剤師がチームで支援する。変化を知られないようにするか、先にカミングアウト(告白)するかの決断を助ける。前者なら医療用ウィッグ(かつら)などケア用品の準備を始め、後者なら家族や職場への伝え方を考える。女性患者の子どもに
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史上最も斬新「のっぽ」 静岡おでん味発売 沼津・バンデロール
バンデロール(沼津市)が製造販売するご当地パン「のっぽ」のラインアップに、「しぞーかおでんのっぽ」が加わった。担当者は「過去発売した200種類以上の中で最も異色、斬新」と強調し、「遊び心を込めた。イメージとのギャップも楽しんでほしい」と話す。 総菜の天神屋(静岡市駿河区)から供給を受けた黒はんぺんや肉団子など9種類の具材を挟んだ。ペースト状のだしを絞り、だし粉をかけた。開発した野田歩さんは「パンと和風のだしが合う」と味に自信を示す。 地元のおかずを挟んだ「食事系」のっぽを展開する中、県民のソウルフードの一つ、静岡おでんとのコラボ構想が2年ほど前に浮上。ただ、だしの水分をしみ込ませるとパン
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静岡がんセンター 大腸がんのロボット支援手術 年内にも国内最多2000例へ
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)で、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使った大腸がんの手術(ロボット支援下手術)の症例数が1900例を突破した。国内医療機関で最多で、年内にも2千例に達する見通し。術後の合併症や排尿障害が減るなどの利点があり、大腸外科の塩見明生部長は「引き続き安全性を確保しながら良好な治療成績を示したい」と話す。 手術を担う医師「術者」が専用の操作台で患部の画像を見ながら遠隔操作する。先端に医療機器を取り付けたロボットアームが術者の手の動きを忠実に再現して“執刀”する。細かな作業を正確にできるのが特徴。大腸の一部である直腸の手術では、近くにある自律神
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愛詰まったクッキー、手土産にいかが 飛龍高生徒商品化 JA産直市やイベントで販売
飛龍高(沼津市)はこのほど、フードクリエイターコースの生徒が作ったクッキーのセット販売を始めた。11点を専用の箱に入れ、紙袋も用意した。手土産としての活用を期待する。 授業の実習や部活動で製造したメレンゲクッキーやアイスボックスクッキーなどを詰めた。3年の佐藤冬侑さん(17)は「材料にこだわり、愛を込めた。友人や家族への贈り物にしてほしい」と話した。 同校が既に販売している、地元農産物を使ったパウンドケーキやシフォンケーキはいずれも自宅用。手に取ってもらえる機会を増やし、生徒の活動を広く知ってもらおうと、手土産にできる商品を作った。 税込み900円。同市のJAふじ伊豆金岡支店で開かれる
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防災教育でタッグ 沼津河川国道事務所×小学校 内容充実、続けやすく
国土交通省沼津河川国道事務所は狩野川流域市町の小学校と連携した防災・河川環境教育を展開している。同事務所と学校が一緒に授業内容を決めて教材を用意し、先生が授業する珍しい形式。職員が学校に出向いて講義する「出前講座」に比べて中身が充実し、続けやすいという。一度始めた学校は全て継続し、今年は24校で実施している。 「沼津市の偉い人になったつもりで対策を考えてみよう」。6日、沼津市立第二小で行われた授業。4年1組担任の吉村瑠璃教諭が呼びかけた。児童は南海トラフ巨大地震の被害のシミュレーション動画を視聴し、考えをまとめて発表した。 今年実施校になった同校は、同事務所と10回ほど話し合い、授業内容を決
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黄瀬川大橋仮橋 16日開通 沼津市・清水町境 全車両通行可能に
静岡県沼津土木事務所は5日、2021年の豪雨で一部が損壊し、架け替えが決まっている沼津市・清水町境の黄瀬川大橋(県道富士清水線)の仮橋について、16日午後3時に開通すると発表した。架け替え中の迂回(うかい)路。豪雨の影響で既設橋を通行できなかった大型車や二輪車を含む全車両が通行可能となる。 仮橋開通は10月末を目指していたが、工事が順調に進み早まった。沼津市側に市道と接続する十字路交差点を新設、27日午後3時から市道への出入りが可能になる。仮橋開通に向けた工事に伴い、既設橋は9日から片側交互通行になる。 既設橋は21年7月の豪雨で橋脚が沈んで橋桁が傾き、一時通行止めになった。損壊部分に応
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ポルシェ専門の整備企業誕生 御殿場「ポルテック」 「ミツワ」の技術と知識つなぐ
高級車ポルシェ専門のサービスを手がける企業「ポルテック」が御殿場市に誕生した。ポルシェを初めて輸入し、国内でのブランド確立に貢献した「ミツワ自動車」が小山町で長年続けた整備事業を受け継ぐ。「技術や知識を伝承し、最高峰のサービスを提供する」。従業員の志は高い。 ポルテックは同市に拠点を持つ自動車用品製造販売会社の子会社。同市上小林に整備工場を設け、9月に稼働を始めた。昨年7月に整備事業を終えたミツワのメカニックら6人を採用した。 ポルシェの輸入販売元だったミツワは国内の人気をけん引し、小山町の工場は「クラシックポルシェの聖地」とも呼ばれた。そのミツワの事業撤退を知り「同じ業界の人間として
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訳あり洋菓子と「のっぽパン」 沼津で直売所オープン 当日製造や限定品も
ご当地パン「のっぽパン」を製造販売するバンデロール(沼津市)は3日、同市西島町の西島工場敷地内に直売所をオープンした。工場でできた訳ありの洋菓子や、当日作ったのっぽパンなどを販売する。 焼きむらがあったり、形が崩れたりしたチーズケーキやアップルパイ、マドレーヌなどを直営店販売価格より安く販売する。味は正規品と変わらない。これまでは廃棄していたが、食品ロスを減らそうと直売所開店を決めた。 のっぽパンを作った日に購入できるのは同直売所だけ。定番6種類に加え、直売所限定の「しぞーかおでんのっぽ」、イベントのみで扱う限定品数種類を扱う。外商部の冨田正昭さん(51)は「のっぽパンの聖地、沼津の新名
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ラテやアイス 入り口に 日本茶 若者の心も魅了 ららぽーと沼津の老舗茶園カフェ 5年目 各世代に人気
御殿場市の老舗茶園「荒井園」が県東部最大級の商業施設「ららぽーと沼津」に出店した日本茶カフェの営業が間もなく5年目に入る。茶の専門店には縁遠い家族連れや若者グループも来店する。厳選した抹茶やほうじ茶を使うラテやアイスクリームが幅広い世代の心をつかみ、お茶ファンを増やしている。 1階のフードホールの一角、木枠の格子が目を引く店舗「茶寮あらいえん」。抹茶の深いコクと丹那牛乳の濃厚な味わいが楽しめるアイス抹茶ラテが1番人気で、ペットボトル入りの「冷抹茶」も売れ筋。カウンター席の前に茶釜があり、その場でたてた抹茶を提供する。毎月代わる茶菓子を楽しみに訪れる常連もいる。 1888年創業の荒井園は茶の生
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記者コラム「清流」 静岡県東部 多様性武器に
3月に現所属に移って以降、県東部20市町のうち16市町に取材で赴いた。日本一高い富士山や最も深い駿河湾、工業地帯や漁師町…。数十分移動するだけで異なる景観や風土に触れることができ、小さな旅をしている感覚になる。食材や集客施設、温泉など地域資源も豊富で多様だと感じる。 県東部地域局が10月に東京で開く移住相談会には9市町が参加する。同じエリアから、これだけ多くの市町が集うのは珍しい。相談者の興味関心に合わせた移住先の提案ができるよう市町同士で協力してほしい。 観光誘客やまちづくりにも多様性は大きな武器になる。「伊豆」や「富士山」というエリア名は市町名よりも知名度が高く訴求力が
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科学の面白さ 高校生ら発信 沼津で体験イベント 子どもが芳香剤作り
科学の楽しさや面白さを伝えるイベント「体験!科学実験2023inぬまづ」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が24日、沼津市大手町のプラサヴェルデで開かれた。 県東部にある高校の科学系の部活やボランティア団体などが22のブースを設け、工夫を凝らした体験プログラムを用意した。手順や原理を分かりやすく説明し、子どもたちを奥深い科学の世界に引き込んだ。 県立吉原高総合文化部は、水を吸収して膨らむ超吸水樹脂を使った芳香剤作りを行った。参加者は粉状の樹脂、好みのアロマオイル、水を順番にカップに入れた。ジェル状になった水の上に飾りを載せて完成させた。 体験した岩田莉世ちゃん(5)=沼津学園第一幼稚園
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歴史ビジネス 斬新アイデア 静岡県商品開発セミナーで事業化へプレゼン
静岡県東部の歴史文化資源を生かした商品プラン開発セミナー(県など主催)の最終回がこのほど、三島市民文化会館で開かれた。受講生が練り上げたビジネスプランを発表。源頼朝の旗揚げにちなんだ「頼朝公旗揚げ餃子(ギョーザ)」の商品化、伝統の三島柄を押し出したイベント開催など斬新なアイデアを披露した。 受講者約20人がチームごとに事業内容や意義、ターゲット層などをプレゼンテーションした。デジタル「御宿場印」の販売、プロカメラマンによるコスプレ撮影ツアー催行といったプランも上がった。今後、それぞれ事業化を狙う。既に商品試作など具体的に動き出しているチームもある。 旗揚げ餃子チームは、伊豆のジビエ(野
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がん機器メーカーに出資 沼津信金などのファンド
沼津信用金庫と信金キャピタル(東京)が設立したファンド「ぬましん未来応援ファンド」が、乳がん検査機器開発のアイグリット(仙台市)に出資したことが15日までに分かった。初めての投資。出資額は非公表。同社は主要技術の開発を既に終え、2025年内の製品販売を目指している。 撮影した超音波画像を合成して立体データをつくり病変などの有無を調べるスマートフォンサイズの機器を実用化する。同社によると、一度に広範囲が検査できる上にデータの保存が可能で、従来の検査方法に比べて見落としのリスクが減る。検査費用は安くなり、体の負担も軽減されるという。 同社は20年に設立。近藤真一社長が医療機器ベンチャーで従事した
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ドウマン稚ガニ、安定生産なるか 30年来の悲願 沼津に新施設
栽培漁業を推進する静岡県は本年度、沼津市の県温水利用研究センター沼津分場に新設した種苗生産の新施設で、浜名湖特産のノコギリガザミ(ドウマンガニ)の稚ガニ生産を始めた。細菌の侵入を防ぐシステムと4台の水槽で生育状況を比較できるのが特長。30年来の悲願の安定生産へ、関係者は執念を燃やす。 新施設「量産実証施設」は20トンの水槽4台を設け、電気を流して殺菌した海水を飼育水として循環させる閉鎖循環システムを採用。4月と6月、各水槽に約50万匹ずつ幼生を入れた。稚ガニになったのは約100匹と直近数年に比べ成果は乏しいが、佐竹顕一分場長(56)は「病気を抑える効果は大きい。これまであった水槽より小さい
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着物店にカラフル綿あめ 沼津の「マルト白壁本店」 創業102年目、姉妹の挑戦
沼津駅南口、沼津仲見世商店街の老舗着物店「マルト白壁本店」の一角に綿あめ専門店がオープンした。着物店の入りにくいイメージを払拭し、誰もが気軽に立ち寄れる場所を目指す。「人が集まって商店街が盛り上がり、着物の魅力を広めるきっかけもできれば」。のれんを守る姉妹の、創業102年目の挑戦が始まった。 着物店の半分弱を改装した店舗「絹綿飴(あめ)イロドロボウ」には、赤い「完熟苺(イチゴ)」や薄い青の「駿河湾沼津深海塩」など色とりどりの綿あめが並ぶ。休憩スペースを設け、ラムネなどの飲み物も提供する。社長の白壁正子さん(63)と妹の富田美幸さん(60)が客を出迎える。 コロナ禍がきっかけの一つ。長年の
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「ソフトうなぎ」 誰でもかめる軟らかさが好評 味、見た目変わらず 沼津うなよし
見た目と味は変わらず、舌と歯ぐきだけで食べられる軟らかさ。沼津市下香貫の「沼津うなよし」が昨年発売したかば焼き「ソフトうなぎ」が、かむ力や飲み込む力が弱い人と家族に喜ばれている。2代目店主の名古屋浩之さん(63)は「誰にでも優しい町を飲食店からつくりたい」と取り組みの広がりを期待する。 通常のかば焼きを冷ました後、専用カッターで小骨を切り、電気鍋で18分間圧力をかける。うな丼のご飯も同時に軟らかくする。真空パック入りの持ち帰り用も用意する。 福祉への関心が強い名古屋さんは「円滑に食べられない人も、他の人と同じように楽しめる飲食店を探している」と相談を受けた。福祉関係のイベントで知った電
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静岡人インタビュー「この人」 「昭和すぎる」喫茶店の店主 藤原美恵子さん(沼津市)
父親が開業した沼津新仲見世商店街の喫茶店「ケルン」(沼津市大手町)を1人で切り盛りする。半世紀以上趣が変わらない店は過ぎた時代を懐かしむ中高年に加え、古さに新鮮さを感じる若者を引き付ける。85歳。 -これまでの歩みは。 「高校を卒業して洋裁学校に1年間通った後、父の手伝いを始めてからずっと働いている。当時は日付が変わる時間まで営業し、3交代勤務だった。1990年に父が他界し、夫と共に店の2階に移り住んだ。5年ほど前から1人で営業している」 -こだわりは。 「冷凍食品は一切使わず全て手作り。見た目はシンプルで家庭的な味にしている。愛を込めているからおいしい。お客さんから値上げしろと言わ
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歴史資源、観光にどう生かす 地域おこし担う人材育成に注力 静岡県東部地域局
地元ゆかりの大河ドラマ放映を契機に、歴史・文化資源を活用して地域振興を図る県東部地域局の観光地域づくり事業が、最終年度の3年目に入った。過去2年間は地域資源の情報発信を続けてきたが、本年度は資源活用を担う人材育成に注力する。地域を挙げて資源を生かす動きの定着、持続を目指す。 伊豆市修善寺に伝わる和紙「修善寺紙」のランプ作り体験と修善寺紙の乗車券付き鉄道乗車体験をセットに-。6~7月に開いた観光関係者向けのワークショップ。観光施設従業員や行政職員が観光マーケティングの専門家の助言を受けて、資源の活用法を発案した。具体化は参加者に委ねられるが、同局は「知識や人脈を生かしてほしい。できることが
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沼津の旅館が休館日導入 従業員も満足 収益はプラス 観光庁の事例集に掲載
沼津市戸田の旅館「AWA NISHI―IZU(アワ西伊豆)」が、生産性向上を目的に原則週1日の休館日を設け、従業員の満足度向上につなげた。先進的な取り組みとみられ、観光庁の「宿泊業における休日数増加の事例集」に取り上げられた。 施設は2022年3月にオープンした。客室は22室。パートを含む従業員13人で1日最大50人以上の客を迎える。同年6月ごろから繁忙期を除き休館日を設定している。 従業員の声がきっかけ。開業直後という事情もあり「休みを早く決めてほしい」などの要望が上がった。観光地という立地ゆえに曜日や時期によって稼働率の変動が大きく、稼働率や営業費用などを基に収支をシミュレーションし
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関東大震災100年 静岡県東部の甚大被害、写真や映像で発信 市町役場や行政SNS
1923(大正12)年9月1日に発生した関東大震災から100年。被害を受けた静岡県東部の市町などが、当時の写真を企画展やSNSで積極公開している。職員らは「関東と名が付くから県内は無関係とのイメージがある」と地元で起きた災害であることを強く発信し、発生100年を契機に住民の防災意識の向上につなげている。 押しつぶされた建物、崩落した鉄橋、焼けた工場-。小山町が町役場本庁舎で開催中の企画展には、惨状を伝える写真が並び、映像も放映している。所用で町役場を訪ねた岩田則美さん(78)=同町藤曲=は「親戚から町が被害に遭ったと聞いてはいたが、こんなにひどいとは」と見入った。 県大正震災誌や小山町史
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沼津でワークショップ 拝啓 大切なあなたへ 「ありがとう」手紙に
植松グループ地域振興協会などは21日、大切な人に手紙で感謝を伝えると同時に地域活動に貢献する「手紙ワークショップ」を沼津市のららぽーと沼津で開いた。夏休み中の親子連れらが、普段は気恥ずかしくて言葉にしづらい家族や友人への思いを手紙に託した。 参加者は相手の顔を思い浮かべ、はがきやメッセージカードに思いの限りを書き記した。手作りの消しゴムはんこや押し花で彩り、会場のポストに投函(とうかん)した。山口快晟君(9)=長泉町立南小3年=と妹の望那さん(5)=沼津学園第二幼稚園年長=は神奈川県在住の曽祖父母に「また遊びに行くね」と書いた。「喜んでくれたらうれしい」とはにかんだ。 切手代は同協会が負担す
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⛳宮本2位タイ浮上 細川が首位守る ゴルフ・ファンケルクラシック
PGAシニアゴルフツアーのファンケルクラシック(静岡新聞社・静岡放送後援)は19日、裾野市の裾野カンツリー倶楽部で第2ラウンドを行った。初日首位の細川和彦が70で回り、通算9アンダーで首位を守った。 初日6位タイだった宮本勝昌(熱海市出身、御殿場市在住)、片山晋呉、I・J・ジャンが2打差の2位に並んだ。藤田寛之(葛城ゴルフ倶楽部)は首位と5打差の10位タイに後退した。芹沢信雄(御殿場市出身)は通算5オーバーの58位タイ。初日6オーバーの73位だった中嶋常幸は体調不良でスタート前に棄権した。(賞金総額6300万円、優勝1500万円、出場77選手=アマ5、晴れ、32・1度、東の風2・1メートル
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大腸検査に「内視鏡AI」 精度一定、見落とし防ぐ 静岡県立静岡がんセンター
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)が、大腸のがんやポリープを見つける内視鏡検査で人工知能(AI)の支援を受ける「内視鏡AI」の活用を進めている。大腸がん検査の課題とされる見落としを防げるのが最大の特長。千人以上の検査で用いた実績があり、国内の病院では先進的という。 内視鏡の世界トップメーカー、オリンパスのプログラム「EndoBRAIN(エンドブレイン)」を2019年から本格運用している。内視鏡で撮影した大腸の画像を認識し、がんやがんの元となるポリープなどを発見する。医師による内視鏡操作が早すぎる時に警告する機能もある。 内視鏡検査では医師の力量の差による病変の見落としが課題だった。AI
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活動制約の生徒に光 高校生団体企画 沼津で19日ステージ発表
沼津市内の高校生が日頃の活動成果を披露する「100SAI祭in numa summer」が19日、同市のキラメッセぬまづで開かれる。コロナ禍で多くの制限を受けた生徒に晴れ舞台をつくり、市制100周年を盛り上げようと、高校生団体「沼津ハイポート」が企画した。メンバーは18日、会場の準備に励んだ。 メインのステージでは、飛龍高和太鼓部と加藤学園高応援団、桐陽高軽音楽部、沼津市立高バトン部がパフォーマンスする。沼津ハイポートは子どもが楽しめる巨大迷路を用意する。代表の望月来夢さん(17)=飛龍高3年=は「イベント運営やパフォーマンスで高校生の力を感じてほしい」と来場を呼びかける。 沼津ハイポー
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「するがの極」 三島、函南でも 沼津、推進協議会が総会
静岡県東部のブランド米「するがの極」の生産者や自治体でつくる推進協議会はこのほど、通常総会を沼津市で開き、本年度の活動計画を決めた。新たに三島市と函南町で試験栽培が始まり、本年度は前年度比18・0%増の186・9トンの収穫を見込む。 生産意欲向上と品質平準化を目的に独自の表彰制度を導入する。生産拡大のため三島市と函南町の生産者向けに説明会を開催する。 梶毅会長(JAふじ伊豆組合長)は、2026年度の収量目標400トンの達成に向けて「生産地拡大とブランド化を進める」とあいさつした。降水量増加や日照不足によって例年より1週間生育が遅れているものの、収量に影響する状況ではないと報告された。
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あしたか訓練校 学生4人PR隊員 沼津
静岡県立あしたか職業訓練校(沼津市宮本)はこのほど、学生4人をPR隊員に任命した。活動状況を母校の教員に伝え、新入生確保につなげる。 山脇和哉校長が委嘱状を手渡し「皆さんの成長した姿を見せれば母校の先生は喜んでくれ、本校のPRになる」と呼びかけた。4人は「アビリンピックの県大会で1位になったことを報告する」などと決意表明した。 訓練校は障害のある人に1年間の職業訓練を行う。コンピュータ科と生産・サービス科の2科4コース。障害者法定雇用率上昇を背景に、企業が特別支援学校などの卒業生を直接採用することが増えた影響で、近年は定員割れが続く。山脇校長は「生活と技能の両面で社会人としての基礎が身に
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鋳物に挑戦 工程多く驚き 静岡県東部の親子、地元企業の仕事体験
静岡県東部の小学生と保護者が企業・団体の活動現場に出向く夏休み自由研究体験講座が、県東部地域局管内の14市町で行われている。子どもたちが地元企業の仕事内容を知り、夏休みの思い出をつくっている。 4日に開かれた鋳造メーカー木村鋳造所(清水町)の講座。約20人が鋳造の工法の一つ、木型法を用いてキーホルダー作りに励んだ。砂の中にキーホルダーの原形となる空間と金属を流し込む穴を作った。従業員が高熱の金属を流して待つこと数分。砂の中からキーホルダーが現れると笑顔を浮かべた。 長泉小4年の浅山剛丈君は「キーホルダー一つ作るだけなのに苦労が多かった」と工程の多さに驚いた様子。ミニ講義もあり、鋳造技術が
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郷愁漂う昭和の喫茶 評判 “古くて新鮮”若者も魅了 沼津のケルン
「昭和すぎる」「ザ・昭和」と評判の店が沼津市にある。沼津駅南口、沼津新仲見世商店街の喫茶・軽食ケルン(大手町)。50年以上ほとんど変わらないという店内は郷愁が漂う。過ぎた時代を懐かしむ中高年に加え、“古くて新鮮”な世界に引かれて若者も集う。 トンネルのような通路を通り抜け、重いガラス扉を開くと、洋風の名前に似つかない和風空間が現れる。年季の入ったテーブルと椅子。障子の奥には、坪庭がひっそり。客が土産として持ち込んだ日本人形やこけしが、そこかしこに並ぶ。 「実家に帰ったように感じて落ち着く。一日中いられる」。近くに住む石田美智枝さん(69)は毎日のように訪れ、オム
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DNA取り出しに挑戦 沼津でこども夏だいがく 実験や工作楽しむ 6日まで
子ども向け体験イベント「こども夏だいがく2023」(静岡新聞社・静岡放送、プラサヴェルデ運営共同事業体主催)が5日、沼津市大手町のプラサヴェルデで始まった。6日まで。県東部の高校7校による実験やものづくりのブースが並び、子どもたちはドキドキしながら科学と化学の楽しさや奥深さに触れた。 沼津東高科学部のブースはイチゴのDNAを取り出す実験を行った。子どもたちはイチゴと塩水、洗剤を混ぜてDNAを塩水に溶かした。講師がエタノールを入れた後、表面に浮かんだDNAを箸で取り出した。 市立開北小4年の比嘉桃香さん(9)と平林璃子さん(9)は「想像できなかったDNAの形を知れて良かった。バナナでもやっ
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防災情報 SNSで若者へ 関東大震災100年で強化 県東部地域局 積極発信
静岡県東部でも大きな被害を受けた関東大震災発生から100年の節目に合わせ、県東部地域局がSNSで防災情報の発信を強化している。主に20~30代の防災意識の向上につなげたい考えだ。 8月1日から連日、X(旧ツイッター)に投稿している。まずは県内外の被害状況を写真も交えて伝えている。インスタグラムやネット投稿サイト「note」も今後活用する。 同局によると、1923年9月1日に発生した関東大震災では県内の建物2298軒が全壊し、死者・行方不明者は443人。熱海市と伊東市には津波が襲い、御殿場市と小山町では建物の倒壊が相次ぐなど県東部に被害が集中した。 津波到達地点を示す石碑や供養塔などが各地に残
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富士山下山ツアー 上向く期待 登頂に代わる楽しみ提案「5合目から」
富士山麓5市町(富士、富士宮、御殿場、裾野、小山)の観光協会でつくる「しずおか富士山利活用推進協議会」が、富士山の5合目から下る「富士下山」を薦めている。体力に自信がない人でも気軽に楽しめるとアピールする。旅行会社がツアーに組み込む動きも出ているという。 「弾丸」抑制、周遊増狙う 新型コロナウイルス対策で山小屋の収容人数が減り、来訪者も減少すると懸念したのがきっかけ。超高齢社会を迎え「山頂まで登るイメージが強い富士山の楽しみ方の選択肢を広げよう」と2021年にPRに乗り出した。「富士下山のすゝめ」と銘打ち、協議会構成団体の一つの富士山観光交流ビューローのホームページで推奨コースを紹介する
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新コースター「ZOKKON」登場 富士急ハイランド12年ぶり
富士急行は行動制限の緩和に伴うレジャー・旅行需要の回復を追い風に、富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)の集客力を高めている。12年ぶり導入の大型コースター「ZOKKON(ぞっこん)」の営業をこのほど始めた。他にもアトラクションの新設やリニューアルが続き、幅広い客層の取り込みを図る。 ZOKKONはハイランドのアトラクションとして過去最大の総工費約45億円を投じた。絶叫アトラクションの位置付けだが、他に比べて高さや最高速度は抑え、絶叫系を避けている人や未経験者といった新たな需要を喚起する。リズミカルな響きで外国人にも覚えやすい名称には、ジェットコースターや遊園地好きを世界中に増やしたいとの思
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和菓子屋跡にパン屋 沼津「いせや本店」 店名継承、おいしさ届ける思いは変わらず
大正時代から100年近く親しまれ、惜しまれながら閉店した沼津市幸町の和菓子店「いせや本店」の跡にパン屋がオープンして1年半が経過した。店主は「にぎやかだった場所をもう一度復活させたい」と店名を引き継ぎ、こだわりのパンを販売する。その思いに心を打たれ、商品PRを買って出る和菓子店元従業員がいる。 趣味でパン作りを始め、伊豆の国市の自宅で知人に販売していた渡辺裕美さん(45)が、2021年11月にオープンした。1週間かけて起こした酵母とフランスパン専用の粉、富士山の湧水、沼津市戸田地区の塩を混ぜて60時間発酵した「サワードウブレッド」が評判だ。 1924(大正13)年に創業した和菓子店は、沼
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⚾加藤学園 つないで大勝 全国高校野球静岡大会4回戦
▽4回戦(あしたか第1試合) 富士宮西 00000―0 1055×―11(5回コールド) 加藤学園 ▽二塁打 岡田、曽根(加)▽暴投 丸山(富)▽ボーク 丸山(富) ▽試合時間 1時間39分 【評】加藤学園が三、四回に集中打を浴びせて富士宮西に大勝した。 加藤学園は初回、北條の適時打で先制した。三回は岡田の適時二塁打などで5点、四回にも島田の2点適時打などで5点を追加した。守っては大木、島田の継投で零封した。 富士宮西は三回と四回に満塁の好機をつくったが、ホームが遠かった。 3回一挙5得点 岡田が口火切る 三回2死から第1シードの加藤学園が牙をむいた。相手の失策で
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海外研修・研究助成 静岡県内6教員へ認定書授与 企業経営研究所
企業経営研究所(理事長・磯辺剛彦慶応大名誉教授)は18日、本年度の海外研修・研究等助成金交付対象者に選んだ6教員への認定書授与式を、長泉町のスルガ銀行IRCで開いた。 対象者は三島北高の山梨睦さん、焼津水産高の栗山朝充さん、静岡高の鳥光高弘さん、静岡市立西奈南小の深山勝弘さん、遠江総合高の古橋篤子さん、静岡市立清水袖師小の松田光央さん。テーマはグローバル人材育成やインクルーシブ教育など。 磯辺理事長は「皆さんの研究、研修は地域の子どもたちが世界への扉を開く大きな力になる」と呼びかけ、認定書を手渡した。 1996年度から続ける国際交流支援事業の一環。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの募
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「男社会の建設業」払拭へ スエヒロ工業(沼津)、性の多様性勉強会
従業員30人の建設業スエヒロ工業(沼津市)が、性の多様性の理解促進に力を入れている。全社員向けの勉強会を開くなど、男社会とされる建設業界で性別に関係なく働きやすい環境づくりを進める。任意団体が定める評価指標で大手企業と並び高い評価を受けた。 「配慮足りず傷つけたかも」意見交換から気付き さまざまなセクシャリティの人が安心して生活できる環境をつくるには―。6月上旬に開かれた勉強会。参加者はグループになり「困ったことを気軽に言える雰囲気をつくる」などと意見を交わした。トランスジェンダーの体験談を共有し、社員の一人は「思っていた以上に性は多様だと知った。配慮が足りず傷つけてしまっていたかも」と過
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「実装」へ発信強化 沼津版スマートシティ実現プロジェクト 市民参画促進
沼津版スマートシティ実現プロジェクト「X-Tech NUMAZU(クロステックヌマヅ)」に取り組む官民協議会は13日、本年度初会合を沼津市で開いた。新設の「産業」と「健康・福祉」を含む5部会が活動計画を報告した。生活やまちづくりに役立てる「実装」段階に入った事業が多く、情報発信を強化し市民の主体的参画を促すことを確認した。 モビリティ部会は昨年度実施した車番調査のデータを応用し、大規模イベント時の交通計画をつくる。健康・福祉部会は人工知能(AI)でフレイル対策が必要な人を探し、福祉サービス提案を試みる。情報の一元化部会は支払いを伴う手続きの電子申請を拡大し、転入手続きの書類を書かない「スマー
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伊豆のテングサ守れ! ところてん消費拡大で一石 静岡県東部の製造業者ら
風呂上がりに、ところてんはいかが-。県東部・伊豆地域の製造販売業者らでつくる伊豆ところてん倶楽部が、新たなところてんの消費拡大策に挑んでいる。風呂上がり専用のたれを試作し、年内に発売する予定。ところてんをPRし、その原料で日本一良質とされながら減退が続く伊豆のテングサを守ろうと意欲を示す。 語呂合わせから「ところてんの日」と定めた6月10日、沼津市の温泉施設で開いた試食会。同市戸田地区のタチバナのピューレを麺つゆに混ぜたたれを、水分たっぷりのところてんにかけて振る舞った。来店客の若林司さん(32)=富士市=が「さっぱりしておいしい」と話すなど評判は上々。寄せられた意見を参考に改良して製品化
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北駿特産の水かけ菜漬け、法改正で危機 生産継続に保健所「助言」 御殿場
漬物製造業が許可制になった食品衛生法改正に伴い、北駿地域特産の水かけ菜漬けの生産継続が危ぶまれている問題で、県御殿場保健所は10日、生産者対象の出張個別相談会を御殿場市のJAふじ伊豆御殿場地区本部で始めた。職員が生産者から製造施設の現状を聞き、許可を得るために改修が必要な場所を示した。 許可を与える立場の保健所が出張個別相談会を開くのは異例という。水かけ菜漬けは個人生産者が多く、それぞれの実情に合わせて説明するのが望ましいと判断した。担当者は「どうすれば許可を取れるか助言する。なるべく円滑に許可を取ってほしい」とする。相談会以外での相談も随時受け付けている。 10日は同市と小山町の生産者
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「富士モータースポーツフォレスト」の新エリア、26年春開業目標 富士SW周辺の複合施設 ホテルや温浴施設整備
トヨタ自動車などが小山町の富士スピードウェイ(FSW)周辺に展開する体験型複合施設「富士モータースポーツフォレスト」の新開発エリアについて、2026年春ごろのオープンを目指していることが7日までの関係者への取材で分かった。ホテルや温浴施設、飲食店などを順次開業する。 当初は21年春ごろの開業予定だったが、近くに新設される新東名高速道小山スマートインターチェンジ(SIC、仮称)の供用開始延期を受け、時期を再考していた。27年度とされる小山SICの供用開始を待たずに開業し、26年のFSW開業60周年を盛り上げる狙いがあるとみられる。 計画地はFSWの西ゲート近く。ホテルと温浴施設、飲食店、
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最高齢アプリ開発者 若宮さん講演「老いてこそデジタル」 沼津
世界最高齢のアプリ開発者として知られる若宮正子さん(88)が6日、沼津市で講演した。58歳でパソコンを購入し、81歳で高齢者向けゲームアプリを開発したいきさつを紹介し、「インターネットで世界が広がった。老いてこそデジタル」と力説した。 市社会福祉協議会が主催し、約110人が耳を傾けた。お札を数えるのが苦手な銀行員だった若宮さんは、紙幣計数機の登場で「足りないところを補ってくれる」と機械に関心を持った。介護していた母親が他界した後、ネット上でつながる友人の存在が支えになったと語った。 高齢者が楽しめるアプリがなく、若い人に作るよう頼んだが断られたと開発の動機を明かした。「日本人は手順を学ぶ
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養殖チョウザメを函南特産に 企業組合、干物試作 キャビア初採取
函南町の函南ちょうざめ企業組合が、町内で養殖するチョウザメを特産品にしようと挑んでいる。新たな調理方法を検討し、干物を試作した。時を同じく町内で育てた個体から魚卵のキャビアが初めて取れた。岩野三郎代表理事は「(目標に)一歩近づいた。まずは町民が気軽に食べるようになれば」と話す。 切り身にする際に余った身の活用方法を、同町のチョウザメ料理店「千差万別」オーナーシェフの舘野毅さん(42)と探り、干物にたどりついた。日持ちしない難点を解消し「脂がのっていて親しみやすい味」と関係者の評判も上々。改良を重ねて同店で提供する予定だという。 キャビアは2019年に地元有志が稚魚を仕入れ、成長した個体か
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レース史彩る名車、魅力競う トヨタ7とニッサンR382“接近戦” 40台展示 小山のミュージアム
小山町大御神の富士モータースポーツミュージアムが愛好家の関心を集めている。トヨタ自動車系の施設だが、レース史を彩った名車をライバルメーカーのマシンと共に展示。来館者からは「名場面を振り返りワクワクできる」との声が上がり、海外からツアー客も訪れている。世界三大レースの一つ「ル・マン24時間」100周年記念特別展が9日まで開かれている。 2022年10月オープン。約40台を年代やテーマごとに展示している。1969年の日本グランプリで激戦を繰り広げたトヨタ7とニッサンR382が並ぶ光景は「往年のファン垂ぜん」(広報担当者)。富士スピードウェイ(小山町)が舞台のレース「富士グランチャンピオンシリー
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沼津SAでカンパイ!? ビールやワイン“飲んだ気分”に ノンアルカフェオープン
高速道路でカンパイ!?-。沼津市の新東名高速道駿河湾沼津サービスエリア(ネオパーサ駿河湾沼津)上りにこのほど、全国的に珍しいノンアルコールカフェ「ビストロ カンパイ」がオープンした。ベルギーから輸入したノンアルコールのビールとワインを提供する。運営会社の担当者は「お酒を待ちきれない気持ちを満たしてほしい」と話す。 ベルギーの老舗メーカーから仕入れたノンアルコールのビール1種類とワイン6種類を用意した。いずれも一度出来上がったビールやワインから、独自の方法で味や香りをとどめたままアルコール分を抜いた。 ベルギーの家庭料理やおつまみも多数取りそろえる。黒を基調としたスタイリッシュな店内からは
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「サイポスレーダー」周知に力 洪水危険度リアルタイム表示 沼津土木事務所
静岡県沼津土木事務所は、川の水位や洪水危険度を伝える気象・防災サイト「サイポスレーダー」の周知に力を入れている。水害が頻発、激甚化する中、いざという時に身を守るために活用を呼びかける。 県が作製したチラシを配布し、ホームページでもアピール。4月に着任した曽根裕介所長はサイトにつながるQRコードを貼った名刺を配る。 県が運営するサイポスレーダーは国と県が管理する川の水位をリアルタイムで表示し、洪水の危険度を色で示す。「県内の川や雨の情報は、このサイトが最も分かる」と担当者。関係者の水防活動のために作り、2003年に一般公開した。 同事務所によると、管内で国や県が管理する河川が氾濫した事例
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静岡がんセンターの「プロジェクトHOPE」10年 ゲノム解析 症例1万超に
がんのゲノム(遺伝情報)を解析して治療法選択や医療技術開発に役立てる県立静岡がんセンターの「プロジェクトHOPE」のスタートから10年が経過した。解析した症例は1万症例を超えた。データを活用し抗がん剤の効果を調べる臨床研究を始める計画で、一貫して目標にしてきた医療現場での「患者還元」が近づいている。 国内の倫理指針整備とゲノム配列解析機器の進化を背景に、先行する米国のゲノム医療に追い付こうと、検体検査の大手企業と共同で2014年にスタートした。同センターで手術を受けた患者からがん組織の提供を受け、複数の手法で解析して変異割合などのデータを集めている。 これまでの成果として、蓄積したデータ
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マグネシウム製のつえ好調 海外展開加速へ新工場稼働 富士宮のマクルウ
マグネシウム製品メーカーのマクルウ(富士宮市、安倍雅史社長)は年内にも、新たに借り受けた工場を稼働させる。需要が増している軽量のマグネシウム製のつえの生産能力を増強し、市場拡大が見込まれる海外の販路開拓を加速させる。 軽量のつえ「フラミンゴ」の海外販売を新たに始め、堅調な売り上げが見込まれると判断。3月に開かれた医療介護分野の製品展示会でも引き合いがあり、韓国への輸出を開始した。現在は欧州や中東の現地企業と交渉している。 2014年に国内で発売し、17年から大手つえメーカーにOEM(相手先ブランドによる生産)供給を始めた。近年は自社製品を含めて年間3千~5千本を販売。新工場は材料となる
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小学校入学後生活 スムーズに 沼津・中央幼稚園教諭が参観 保護者、教員と共有
沼津市の中央幼稚園の教諭がこのほど、近くの第一小の授業を参観した。見聞きしたことを同校に入学する可能性のある園児の保護者に伝え、学校選択や入学後の生活に役立ててもらう。 発達支援担当の内山清美教諭が、外国籍の児童を指導する特別クラス「国際室Umi」と特別支援学級の授業を参観した。児童の様子に目を凝らし、授業の進め方などについて教員に質問した。 内山教諭は「学校ホームページでは分からなかった授業内容や子どもたちの様子を知ることができた。他の教員とも共有したい」と成果を語った。 集団行動や落ち着いて授業を受けることが難しい「小1プロブレム」解消を目指した幼稚園と小学校の連携は近年加速している。中
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富士山型のクリップ製作 イベントで配布へ 世界遺産10年記念
日本富士山協会はこのほど、富士山の世界遺産登録10周年を記念し、富士山型のクリップを製作した。静岡、山梨両県と富士山周辺市町村に提供した。各地のイベントなどで配る。 雲海がかかる霊峰をデザインした。赤、黄、白、青、黒の5個セット。台紙の裏面に、世界遺産の構成資産を紹介する冊子「富士山への道」と冊子「富士山自然の魅力」を閲覧できるQRコードを印字した。 過去に作ったことがなく、誰でも気軽に使えるグッズとしてクリップを選んだ。担当者は「手元に置いて使いながら富士山に関心を寄せてほしい」と話した。
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水曜は青空ランチ定着 沼津・狩野川沿い「オンザテラス」6年目 毎週異なるおいしさ
沼津市の狩野川沿いに位置する「かのがわ風のテラス」で毎週水曜に開かれているランチマーケット「オンザテラス」が、開始から6年目に入った。毎週異なる5店舗が出店し、近隣の会社員らの楽しみになっている。 7日のマーケットには沖縄料理店やパン屋、マッサージ店などが並んだ。散歩途中の人や制服姿の会社員らが詰めかけ、店員と言葉を交わしながら品定めした。近くのベンチに座り、景色を眺めながらランチを味わった。 毎週訪れている自営業の男性(43)は「青空の下で風に吹かれてコーヒーを味わえるのが魅力。コーヒーに合う食べ物を見つけるのも楽しい」と笑顔で語る。 「シャカ・コーヒー」オーナーの望月隆明さん(41
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障害者雇用のつなぎ役 アイエスエフネット(東京都)/渡辺幸義社長【キーパーソン】
企業に障害者を紹介し、障害者が勤務する「サテライトオフィス」を貸して、就労後の支援まで行うサービス「チャレンジドオフィス」を沼津市で展開する。障害者の就労訓練を担う施設と、障害者を雇用したい企業をつなぎ、まずは県東部の100人の安定雇用創出を目指す。 -サービス開始理由は。 「障害者の就労支援施設は企業とのつながりがなく、訓練した人材の輩出先がなかった。ITサービスを通じて企業とのつながりがあるわれわれが、就労という『出口』を代行する。障害者の法定雇用率が拡大し、企業側も対応を迫られているが、雇用の方法が分からない企業も多い。両者をつなぐ役割を果たす。沼津を事業エリアに選んだのは地元愛か
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お風呂上がりは「ところてん」 10日、沼津の温泉施設で試食会
静岡県東部・伊豆地区のところてん製造販売業者や愛好家でつくる「伊豆ところてん倶楽部」がPR活動に力を入れている。10日に沼津市の温泉施設で行う試食会では、試作した風呂上がり専用のたれとともに振る舞う。 日本一良質とされる伊豆のテングサを原料にしたところてんの認知度を高めようと2008年ごろに設立した。18年に6月10日を「ところてんの日」と定め、「わんこところてん大会」やオンライン製造体験会といったイベントを毎年開催している。 風呂上がり専用のたれは、倶楽部の栗原康浩代表が社長を務める栗原商店(清水町)が開発した。沼津市戸田地区のタチバナのピューレを、麺つゆに混ぜた。ところてんには水分
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乳牛の体重、AIが画像から推定 アプリ開発へCF 静岡県畜産技術研
静岡県畜産技術研究所(富士宮市)が取り組む、乳牛の体重を画像から推定する人工知能(AI)の開発が実用化の段階に入った。これまでに3万以上の画像データを収集、学習させてAIを作成。専用スマートフォンアプリ開発費用のクラウドファンディングを実施中で、資金が集まれば年度内のアプリの発売を目指す。 乳牛の写真を撮ると体格や骨格などから体重を推定するアプリの開発を計画している。体重の変化が大きい乳牛の健康管理には定期的な体重測定が望ましいが、多額の設備投資と手間がかかるため測定している酪農家はほとんどいないという。体重は餌や薬の量を決める重要な材料になり、同研究所の塩谷治彦研究調整官は「正確に測って
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「金融緩和修正は慎重」元日銀理事の早川氏、サンフロント21懇話会総会で講演
三島市で29日開かれた静岡新聞社・静岡放送の「サンフロント21懇話会」の総会では、元日銀理事で東京財団政策研究所主席研究員の早川英男氏が講演した。4月に就任した植田和男総裁(牧之原市出身)率いる日銀の金融政策に関し「直ちに金融緩和の大枠を転換することは考えにくい。長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の見直しなどは時間をかけて慎重に進める可能性が高い」との見通しを示した。 理由として、日銀が目指す2%の物価上昇の定着が確認されていないことを挙げた。企業の賃上げが一過性に終わり、賃金上昇に伴うインフレよりも実質賃金減少に伴う景気の下振れを懸念していると説明。一方で、女性や高齢者
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富裕層向けの宿 静岡県東部に続々 1泊2人10万円超も 観光業反転攻勢へ
観光業が盛んな県東部、伊豆地域で、立地や地域資源を生かして高級路線化を進め、他にはない体験価値を提供する富裕層向けの宿泊サービスが相次いで登場している。訪日外国人や、国内の新型コロナウイルス禍からの「リベンジ需要」の取り込みを図る。 伊豆市の土肥温泉街に2021年開業した複合施設「LOQUAT(ロクワット)西伊豆」。名家の屋敷の蔵をリノベーションした1日2組限定の客室は、1泊2人11万円から。柱や屋根などは極力残し、歴史を感じられる空間にした。地元食材をふんだんに使った食事、名産の白びわを原料にしたせっけんなどのアメニティーを用意した。宿泊者限定のバーもある。 運営会社「ARTH(アー
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カウンターはありません 来店客との“壁”取り払い接客 静岡県東部の金融機関
静岡県東部の金融機関でカウンター越しの接客をやめる動きが広がっている。来店客との“壁”を取り払い、これまで以上に寄り添って話を聞く環境づくりが目的だ。きめ細かなやりとりを重ねて最適なサービス提供につなげる。 沼津信用金庫は22日に移転オープンした北支店(沼津市)を初めて、カウンターのない店舗にした。フルバンク機能を持つ店舗としては全国的にも珍しいという。店内には対面ブースやベンチソファ、個室があり、要件に応じて各スペースを使う。 職員は固定席がなく、支店長を含め全員が接客を担う。原則として受け付けした職員が手続きまで案内する。経営企画部の野木徹雄部長は「客の安心に
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静岡人インタビュー「この人」 加工商品開発に力を入れるオリーブ生産者 金成健二さん(沼津市)
大手電機メーカー退社後にオリーブの生産を始め、現在は沼津市などの3カ所の農園で計150本以上を育てる。地元の事業者と協業して加工食品を開発し、販売している。56歳。 -生産を始めた理由は。 「何もないところから自分だけの力で物を生み出す農業に関心を持った。幼稚園児のころから愛鷹地区で育ち農家を身近に感じてきたが、現在は耕作放棄地が増えている。電機メーカーで研究開発に従事した経験を生かし、放棄地再生のモデルをつくれればと考えた」 -なぜオリーブなのか。 「知人に誘われて県中西部の生産者を訪ねたのがきっかけ。東部で育てている人は少なく、自分の力を試すには最適だった。作り始めてから、いいこ
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富士通沼津工場 敷地緑化で総理大臣賞 教育や交流に活用評価
富士通沼津工場(沼津市宮本)が緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰を受けた。工場の受賞は同市内初、県内4件目。愛鷹山の麓に位置する工場敷地内の緑地を、住民の交流や子どもたちの環境教育の場として積極活用していることが評価された。 コンピューターのソフト開発などを担う同工場は敷地面積約53・5万平方メートルで、80%が緑地。1976年の操業当時、「自然環境の保全と公園のような地域形成」をコンセプトの一つに掲げた。従業員や地域住民が豊かな自然を体感できる場所にするため、ビオトープや遊歩道などの整備を続けてきた。 緑地の大部分を一般開放し、小学校の遠足の目的地や花見スポットになっている。茶摘みフェ
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芝浦機械 増収増益、受注高過去最高 2023年3月期連結決算
芝浦機械が15日発表した2023年3月期連結決算は、売上高が前期比14・3%増の1231億9700万円、経常利益は16・2%増の52億7900万円、純利益は72・9%増の64億4100万円だった。中国で押出成形機、北米で射出成形機の販売がそれぞれ増加して増収増益。受注高は16・7%増の1916億5300万円で過去最高となった。 成形機事業の売上高は13・8%増の859億5700万円。中国では電気自動車(EV)のリチウムイオン電池向けのセパレータフィルム製造装置の需要が大幅に増加した。北米では脱炭素の動きを背景に、自動車向けの中大型電動機の販売が増えた。 工作機械事業の売上高は15・9%増
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沼津のオリーブ園 存在感高まる 脱サラ就農の金成さん開園10年
開園から約10年がたった愛鷹オリーブ園(沼津市柳沢など)が地域で存在感を高めている。脱サラした園主が自宅駐車場の鉢に植えたのが始まりで、遊休地を再生しながら面積を拡大。自社製品に加え、地元の商店とのコラボ商品も誕生した。 愛鷹山の麓、イタリア由来の約50本のオリーブが並ぶ農園。4月中旬、園主の金成健二さん(55)が葉の収穫に追われていた。「体に良く、世界中で愛されている。木の形もかっこいい。いいことばかり」と熱いオリーブ愛を口にする。同市など3カ所の農園で約100本を育てている。 10年前、自分の力でモノを作る農業に従事しようと会社員を辞めた。適切に管理すれば数百年育つというオリーブに引
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沼津で人気 韓国食品店 キムチにチャンジャ、グミにスナック… 仲見世商店街にオープン
沼津市のJR沼津駅南口の沼津仲見世商店街に静岡県東部では珍しいという韓国の食品を販売する専門店がオープンした。商都沼津の象徴の一つだった同商店街は、大規模郊外店の進出で近年は衰退が顕著。同店関係者は「にぎわい創出につなげたい」と意気込む。 店は「CHAN MART(チャンマート)」。菓子やドリンクなど手軽に購入できる商品も多く、先月29日のオープン以降、若者を含め幅広い世代の人気を集めている。 キムチやチャンジャといった定番商品に加えて、人気が高まっているグミやスナック菓子、ジュースも並ぶ。チヂミやハットグなどの冷凍食品、麺類、調味料もそろう。化粧品も扱う。 隣で居酒屋を運営する「あし
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富士山×茶畑 絶景パチリ 富士・大淵笹場「お茶まつり」盛況
富士市大淵の大淵笹場で3日、地元特産の茶をPRする「おおぶちお茶まつり」(大淵地区まちづくり協議会主催)が開かれた。富士山直下の茶畑に地元小中高校生らが扮(ふん)する茶娘が登場して撮影会を行った。本県を象徴する絶景を求め、県内外の写真愛好家が詰めかけた。 約2.8平方キロの茶畑が広がる大淵笹場は、人工物がほとんどない人気の撮影スポット。カメラマンは青空の下、くっきりと姿を見せた富士山と新芽輝く茶畑のバランスに気を配り、最高の1枚を求めて盛んにシャッターを切った。 写真クラブの仲間と訪れた大竹三代治さん(76)=御前崎市佐倉=は「素晴らしい景色。心が落ち着く」と笑顔を見せた。まつりは4年ぶ
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霊峰の構成資産紹介 世界遺産10年で官民組織の協会 冊子、無料配布
富士山周辺の市町村や各種団体でつくる日本富士山協会はこのほど、世界遺産富士山の構成資産を紹介するガイドブック「富士山への道」を作製した。世界遺産登録10周年に合わせ、信仰の対象である霊峰の魅力を改めて伝える目的。道の駅や観光案内所で無料配布している。 静岡、山梨両県にある25の構成資産の由来や特徴を写真付きで解説している。前半は「大宮・村山口」や「須山口」など旧登山道ごとに関連資産をまとめた。後半は、水行が行われた「水の霊場」、くぐり抜けて生まれ変わりを願う「胎内潜(たいないくぐり)」が行われた「溶岩洞穴」など信仰の形態別に分けた。 構成資産の他に、東岳院(御殿場市)をはじめ富士山信仰に
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夢の開業、低リスクで実現 トレーナーやセラピスト専用 沼津にレンタルスペース
沼津市のJR沼津駅近くにこのほど、トレーナーやセラピスト専用のレンタルスペース「YELL(エール)」がオープンした。資金面などの理由ですぐに開業が難しい若者らの「スモールスタート」を後押しする。 駅から徒歩3分、マンション1階のテナント部分の約50平方メートル。トレーニングルームとエステなどに使える施術ルームを備える。トレーナーやセラピストが、それぞれの客とともに利用する。 トレーナーやセラピストとして開業するには多額の資金が必要だが、1時間2200円(税込み)で個室や最新器具を使える。運営する榊原昌哉さん(37)=静岡市清水区=は「リスクを抑えて事業をスタートできる。開業を夢見る人が
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十国峠(函南町) 野出直輝社長 若者と外国人誘客に力【キーパーソン】
伊豆や駿河をはじめ10カ国を見渡せたことに由来する函南町の景勝地、十国峠。2022年にケーブルカーなどの施設と運営会社を引き継いだ富士急行によるリゾート化が進む。インスタ映えを意識した施設改修を進めて若者を呼び込み、今後は外国人誘客にも力を入れる。 -富士急行グループ入り後の取り組みは。 「山頂テラスやケーブルカーの内外観など、四半期ごとに大型リニューアルを行った。施設はもちろん、提供する飲食物もインスタ映えを意識した。主力だった年配の方に加えて若い人に楽しんでいただきたいと考えた。山頂エリアの魅力を高めてケーブルカーに乗る人の割合を増やし、単なる休憩施設から『絶景を体感できる場所』にし
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家康ゆかりの地 静岡県東部にも 御殿場の吾妻神社、熱海の大湯… マップ刷新
家康ゆかりの地、県東部にもあります-。徳川家康が主人公の大河ドラマ「どうする家康」に合わせ、家康関連のスポットや家康と地域の関わりを発信する動きが県東部で広がっている。「家康を含め武家の歴史を語るには東部は外せない」。関係者の思いは熱い。 駿府と江戸の往来時に使おうと建てた御殿の跡地にある吾妻神社(御殿場市)、息子を連れて湯治した大湯間歇泉(かんけつせん、熱海市)-。県東部地域局は、このほどリニューアルした「伊豆・富士山歴史絵巻ガイドマップ」に家康ゆかりのスポットを追加した。 ガイドブックマップは2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に合わせて製作。鎌倉時代に特化していたが、「どうする
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ごみ分別 6カ国語で案内 沼津 加藤学園暁秀高生が冊子 外国人の暮らし「手助け」
加藤学園暁秀高(沼津市岡宮)の生徒が編集した外国人向け「ごみの出し方ブック」がこのほど、完成した。やさしい日本語版と、英語や中国語など6言語の外国語版。分別手順や品目別の捨て方を分かりやすく紹介している。生徒は11日、市役所に頼重秀一市長を訪ねて完成を報告した。 バイリンガルコースの有志9人が編集した。市民向けのガイドブックから要点を抜き出して日本語版をつくり、6カ国語で翻訳。文字の大きさと情報量のバランスに工夫を凝らした。イラストを多用してイメージしやすくした。 地域貢献活動「コミュニティプロジェクト」の一環。海外に比べて細かい日本のごみ分別に戸惑いがちな外国人が快適に過ごせるようにと編集
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温泉×スポーツ合宿が有力 伊豆「ICOIプロジェクト」 静岡県、事業化に着手
静岡県は4月から、全国有数の温泉地、伊豆地域の温泉を活用して産業創出や住民の健康増進を図る「ICOI(いこい)プロジェクト」の事業化に着手する。2022年度に温泉の健康増進効果を測定し、一定のエビデンス(根拠)が得られたという。地域資源と組み合わせた滞在プランの商品化など事業者の取り組みを支援する。 独自性を示すのが難しい温泉に食や自然、歴史文化などを掛け合わせ、新産業づくりを目指すプロジェクト。効果測定は湯治(ヘルスツーリズム)とスポーツ合宿、ワーケーションの3分野で実施。大自然でのトレーニングや地元食材の健康食と温泉入浴をセットにしたモニターツアーを行い、疲労回復などの効果が確認できた
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道路整備、地元期待「生活の質高まる」 天城峠、月ケ瀬-茅野
国土交通省沼津河川国道事務所は31日、伊豆縦貫自動車道を構成する天城峠道路の月ケ瀬-茅野(いずれも伊豆市、5・7キロ)の整備事業に着手すると正式に発表した。美しい伊豆創造センターの植松和男専務理事(64)は「災害時の基幹道路として利用でき、病院へのアクセスも円滑になる。住民の生活の質が高まる」と期待した。 2023年度は事業費1億円を充てる。具体的な事業内容は4月に公表するとしている。 天城峠道路は伊豆市から河津町までの21・6キロ。整備着手する区間は北側に当たり、開通すると移動時間が6分短縮されて5分になる。観光振興も期待される。 茅野から南側の区間についても事業化の前提となる都市計
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オリーブの葉でケーキ 沼津の洋菓子店 廃棄せず材料に ほろ苦い後味
沼津市花園町の洋菓子店「ヴォワ・ラクテ」が、廃棄されることが多いオリーブの葉を材料にガトーショコラを商品化し、人気が高まっている。チョコのまろやかな甘みの後に、ほろ苦さが残るのが特徴だ。 愛鷹オリーブ園(同市)のオリーブの葉を使用。フランス産ホワイトチョコレートとイタリア産オリーブオイルを混ぜて焼き、しっとりとした食感にする。大和美佐子社長(59)は「甘すぎるスイーツが苦手の人にもお勧め」と話す。 オリーブの葉にはポリフェノールが多く含まれ、海外ではサプリメントの原料になっているという。地元食材を活用した商品開発を考えた大和社長が同園のオリーブリーフティーを知り、スイーツにも合うとみて材
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がんセンター足跡一冊に 開設20周年 先進例や苦労も記録
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)はこのほど、開設20周年記念誌「二十年のあゆみ~理想のがん医療を目指して~」を発刊した。母体となる医療機関がなく、山口建総長が評する「真っ白なキャンバスに絵を描いた病院」が、日本三大がんセンターの一つに成長した足跡を記録した。 医療従事者や研究者ら延べ156人が、それぞれの活動について執筆した。日本最大規模の緩和ケア病棟整備、治療と家族のケアを包括的に行う患者家族支援センター構築など、数々の先進的な取り組みを紹介している。 開設準備や20年間の運営をけん引してきた山口総長も筆を執り、開設準備期の困難などを述懐した。31日で退く山口総長は同センターの歩みを
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抽出後のコーヒーかす ハンドクリームに変身 沼津の企業開発 6月発売
発酵技術の研究開発を手がけるソーイ(沼津市、石垣哲治社長)が、抽出後のコーヒーの粉を使ったハンド&ボディークリームの原料を開発した。成分を化粧品に生かす例はあるが、搾りかすそのものを使うのは世界初だという。クリームは6月に発売される。 老化防止効果のあるポリフェノールや保湿を促進する油脂分を含むコーヒーかすをペースト状にして発酵する。乳化剤を加えずに乳化作用を高める独自技術により、保湿力が向上し、さらっとした使用感を実現したという。 不要となった素材に新たな価値を加える「アップサイクル」と、ごみ排出量ゼロを両立する独自の試み「アップゼロテック」商品の第2弾。エシカルコスメブランド「エベレ
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沼津アーケード名店街 静岡県、再開発事業を許可 中心地再生実現へ前進
静岡県は24日、沼津市中心街のアーケード名店街で計画されている再開発事業の事業計画を認可した。まちづくりの検討が始まってから約20年。商都・沼津のかつての中心地再生に向けた事業の実現へ大きく前進した。 市役所で伝達式が開かれ、頼重秀一市長が施工者「町方町・通横町第一地区市街地再開発組合」の水口隆太理事長(67)に事業許可書を手渡した。 2000年代前半に新たなまちづくりの検討を始め、対象区域や手法を協議してきた。水口理事長は「次の世代に引き継げるものを作ろうと地域の力を合わせてきた。やっと、ここにたどり着いた」と喜びを語った。 事業計画地は3千平方メートル。地下1階、地上10階の建物を
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東部木材、学生が生かす テーブルや椅子製作 県総合庁舎に設置 沼津市
静岡県東部地域局は地元木材団体や職業訓練施設と連携し、伊豆、駿東、富士地域の杉とヒノキを使ったテーブル3台と椅子6脚を作った。沼津市の県東部総合庁舎2階の情報発信コーナーに置き、来庁者に利用してもらう。 「木ザIzu(いず)」と「東静モク木サークル」、「フジヒノキメイド有限責任事業組合」から木材の提供を受けた。テーブルは県立あしたか職業訓練校の学生、椅子に取り付けた木材産地を示すプレートは県立工科短期大学校沼津キャンパスの学生が手がけた。 完成披露会を22日、同庁舎で開き、テーブルの肌触りを確かめた同局の板垣孝博局長は「なめらか。色も温かみがある」と話した。 情報発信コーナーのパンフレ
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記者コラム「清流」 熱意持って伝えたい
美容大国タイのスパ産業関係者と、温泉を活用した産業振興に取り組む静岡県のプロジェクトメンバーの意見交換会で、タイ側出席者から拍手が起きた瞬間があった。本県側出席者の一人がタイ語であいさつした場面。会場の雰囲気が一気に和み、互いの心の距離が近づいたように感じた。 流ちょうな英語を話す出席者が多く、伝わりやすさだけを考えればタイ語を使う必要はなかった。時間をかけて練習したというタイ語は、心を通わせようという熱意を示す最高のツールだったと思う。 取材対象者の熱意を直接見聞き、感じるのが記者の喜びの一つ。だが立場上「熱意があれば通じる…」は言い訳にしかならず、分かりやすい文章が求め
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北駿水かけ菜漬け 生産岐路に 法改正で施設改修必須 負担大、廃業考える農家も
富士山の伏流水で生産される北駿地域の特産品、水かけ菜漬けの生産が岐路に立たされている。食品衛生法の改正で漬物製造業が許可制となり、許可を得るには施設整備が求められるため。個人で生産を続けてきた農家がコスト負担を敬遠して生産をやめる懸念が高まっている。 改正法は2021年6月に施行され、24年5月までは経過措置期間。同年6月以降も生産を続けるには専用の製造室を用意し、手洗い用と器具洗浄用に別々の洗い台を設ける必要がある。 水かけ菜は米の裏作。生産者の多くは米農家で、1~3月に収穫し、農作業小屋の一角で漬け込み作業をしている。御殿場小山水かけ菜生産組合の鈴木平作組合長(72)によると、組合
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帰宅困難者対策に本腰 県東部地域局 実情沿う取り組み支援
静岡県東部地域局は、外出先で大規模災害に遭い帰宅できなくなる「帰宅困難者」対策を本格化させている。観光地や大型集客施設を抱える県東部はエリアによって人の流入状況が異なり、それぞれの実情に合わせた取り組みを後押しする。 県東部が舞台になった東京五輪・パラリンピックの観客対応の一環で本格着手した。2021年度は各大型施設や事業所の立地状況、来訪者の属性や移動手段を調査。本年度は観光や産業振興に携わる市町職員や大規模事業所の担当者にヒアリングし、現状と課題を把握した。 地域局によると、市町ごとの特色の違いが浮き彫りになった。大型集客施設が立地し日中に車で訪れる人が多い御殿場市と、電車で訪れる宿泊者
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御殿場の4中学校サッカー部 アスル選手の技術間近で
サッカーJ3アスルクラロ沼津の選手と、御殿場市立中4校のサッカー部員との交流会が11日、同市東田中の「パレットごてんば」で開かれた。部員約60人が選手と一緒に練習した。選手の高い技術を間近で見て、成長への意欲を高めた。 大迫暁、前川智敬、杉本大雅(伊豆の国市出身)の3選手を迎えた。アスルクラロサッカースクールのスタッフの指導でシュートとパス回しを練習した。 パス回しの練習では、大迫選手が「どこでボールをもらえば出しやすいか考えて」「ボールと周りの両方を見て」とアドバイスした。好プレーには元スペイン代表の名選手になぞらえ、「ナイス、イニエスタ」と声を張り上げて雰囲気を盛り上げた。 原里
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J3沼津選手 パラ自転車体験 静岡県が動画公開 認知度向上へ
静岡県東部地域局は8日、サッカーJ3アスルクラロ沼津の選手が障害者の自転車競技「パラサイクリング」を体験する動画を投稿サイト「ユーチューブ」で公開した。東京パラリンピックの県内開催をきっかけに競技の認知度を高める狙い。担当者は「伊豆東部地域で練習している選手を温かく見守ってもらえるようになれば」と期待する。 動画は約9分半。菅井拓也、徳永晃太郎、大迫暁の3選手が、まひなどの障害のある選手が乗る三輪自転車と、視覚障害の選手が乗るタンデム自転車の乗車を体験した。発進やカーブ走行が思い通りにできず困惑する場面もあり、競技の難しさを伝えている。 ユーチューブの富士山・伊豆サイクリングチャンネルに
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ゲーミングPC ZOA販売強化 自社ブランド機種拡充 部品交換提案も
ZOAは、コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」に対応した高機能の「ゲーミングパソコン(PC)」の販売を強化している。オリジナルブランドを立ち上げ、ゲームソフトごとに必要な性能が異なるため、機種の拡充を加速している。 eスポーツ人気の高まりを受け、2020年12月に自社ブランド「イージス」の商品展開を開始。他社製品に比べて装飾や部品交換がしやすく、要望に応じて代替部品を提供できる専門店の強みを生かせると判断した。ゲーム好きの社員が、通常のPCより難しいとされる設定やインストールを含めた提案ができるのも利点という。 ゲーミングPCは、ゲームソフトによって求められる情報処理能力や画像
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函南・十国峠ケーブルカー デザイン一新 大自然をイメージ
函南町の十国峠パノラマケーブルカーのデザインがこのほど、一新された。1両はアクアグリーン、もう1両はスカイブルーが基調で、周辺の大自然を表現した。 「富士山の日」の2月23日に運行を開始した。アクアグリーンは周辺の山々を、スカイブルーは頭上に広がる青空をイメージ。いずれも柔らかな色合いで、周辺の自然との調和を図った。 内装も刷新し、天井や壁を木目調にした。山頂から望む山々の稜線(りょうせん)をデザインしたヘッドマークを取り付けた。 ケーブルカーのデザイン刷新は、昨年2月に施設を取得した富士急行の施設改修の一環。運営会社の十国峠の広報担当、神田和茂さん(30)は「静岡県内唯一のケーブルカ
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静岡がんセンターと「ファルマ」 「次の20年へ挑戦」 長泉で会議
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)などは3日、年1回の静岡がん会議をオンラインで開催した。ともに20周年の節目を迎えた同センターと、産官学金連携で世界一の健康長寿県の形成を目指す「ファルマバレープロジェクト」の取り組みや成果を関係者が発表した。 同センターの山口建総長は、開設のきっかけから現在までの歩みを振り返った。数万人の患者の命を救い、国内三大がんセンターの一つになったと総括した。上坂克彦病院長は多くの実績があるロボット支援下手術の特長を紹介。「治し、支え、進化するがんセンターとして次の20年に向けて挑戦する」と述べた。 同プロジェクトを所管する県新産業集積課の小笠原彩子課長は162
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小山町 DX、行政効率化【東部23年度予算案③】
夜間や土日にスポーツ団体が利用する小山町立小中学校の体育館。利用する際は職員がいる時間に学校に出向いて予約する必要があり、仕事を休んで赴く人もいた。 2023年度からは予約から鍵の開閉までスマートフォンで完結する。町は当初予算案に施設予約と鍵管理システム費として260万円を盛り込んだ。 新システムでは、各団体がウェブ上で空き状況を確認して予約する。予約時に暗証番号が付与され、予約時間の前後30分以内に入力すると開く。町生涯学習課の瀬戸将貴副主任(32)は「町民の利便性が高まり、学校の負担軽減にもなる」と胸を張る。誰がいつ鍵を開けたか把握でき、施設管理の面でも役立つという。電話で受け付け、
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記者コラム「清流」 わが町に足りないものは
「何もないところに来たね」。静岡市から御殿場市に赴任した5年前、何度かこう言われ、不思議に感じていた。 世界の宝である富士山が目の前にそびえ、豊かな自然が広がる。国内最大のアウトレットモールがある。全国から人を集める商店やイベントが増えている。足りないのは足元の魅力に目を向け、磨き、発信する気持ちではないか。 首都圏に近い立地を生かし社会の変化を捉えて、新たな試みをする人に数多く出会えた。木材に親しみ活用する「木育」や脱炭素と経済活動を連動循環させる共生圏など行政の方向性も明確になってきた。可能性は高まっている。 任地としては離れるが、引き続き生活拠点を置いて発展を見続けることにした。
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御殿場線活性化へ SNSで情報発信 地域一丸で機運高めて【解説・主張しずおか】
JR御殿場線の沿線市町でつくる協議会(会長・御殿場市長)は長年、御殿場線の利便性向上を鉄道事業者に要望している。同市幹部は御殿場線が使いやすくなれば「御殿場は首都圏の通勤圏内になり人口増加につながる。まちづくりへのインパクトも大きい」と期待を寄せるが、足元の利用者は伸び悩む。要望を受け入れてもらうため、地域の機運を高めてほしい。 御殿場線は沼津駅と国府津駅(神奈川県小田原市)を結ぶ。途中の松田駅で小田急線に接続し、御殿場駅から新宿駅まで特急なら1時間45分程度、普通列車でも2時間15分程度で移動できる。 要望事項の一つが御殿場駅―国府津駅間の運行本数増加だ。御殿場駅の1日の列車本数(平日
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地域経済成長に重点 御殿場市23年度予算案 一般会計過去最大395億円
御殿場市は17日、2023年度当初予算案を発表した。一般会計は22年度当初比7%増の395億円で過去最大になった。新型コロナウイルス禍から回復途上にある地域経済を支え、成長させる事業に重点を置いた。観光分野などで将来を見据えた新規事業を盛り込んだ。 新型コロナ対策と経済対策に4億3千万円を投じる。市内だけで使えるデジタル通貨「富士山Gコイン」を活用した取り組みが目玉。小中学校入学祝いやボランティア活動の報奨などとして市民にポイントを付与し、市内店舗の活性化につなげる。 観光関連では、ビッグデータを活用した情報発信を始め、年間1千万人超の観光交流客の回遊性を高める。木製玩具で遊べる「木のお
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安全安心、DX推進に重点 小山町当初予算案 一般会計124億円
小山町は15日、2023年度当初予算案を発表した。一般会計は22年度当初比0・6%減の124億8千万円。新型コロナウイルス禍で命や健康に対する意識が高まったことを受け、安全安心なまちづくりの推進に重点を置いた。デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進や脱炭素の取り組みにも注力する。 「安全安心なまち」推進には5億9800万円を計上した。要介護3~5の町民の個別避難計画策定、移転新築する小山消防署の用地造成設計、小山高生がデザインした反射材製作などを始める。先天的な病気の有無を調べる「新生児スクリーニング」の費用を助成して検査対象を拡大する。 DX推進は1億8400万円を投じる。体育
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御殿場市、科学技術の拠点整備検討 23年度 防衛やドローン、宇宙
御殿場市は2023年度、科学技術を発信する拠点整備に向けた検討に乗り出す。防衛装備品やドローン、宇宙に関する知識を普及啓発する施設を造る構想があり、実現の可能性を前向きに探る。17日発表の当初予算案に関連費用を盛り込む。 陸上自衛隊の駐屯地や東富士演習場がある同市では、民間団体が防衛装備品を展示し機械産業の歴史を紹介する防衛技術博物館(仮称)の設置を目指している。昨年4月には、賛同する団体や政治家らによる建設推進連絡協議会が組織され、勝又正美市長が会長に就いた。 市はこうした経過を踏まえ、同博物館を防衛技術だけでなく、主に科学技術の発信拠点として整備ができるか、採算性や用地を調査する。市
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富士山と緑、良さ一目で 御殿場高の市瀬さん考案 ごてんばっ木(こ)PRロゴ
御殿場産木材「愛称・ごてんばっ木(こ)」のロゴマークをデザインした御殿場高3年の市瀬優衣さんが10日、勝又正美市長を市役所に訪ねた。「御殿場の富士山と緑の良さが一目で分かるようにした。木育の推進につながれば」と込めた思いを語った。 ロゴマークは富士山の麓から樹木が育つ様子を一筆書きで表現した。同校生活創造デザイン科デザインコースの3年生19人が考えた約40作品の中から選ばれた。 勝又市長は「親しまれるデザイン」と喜んだ。ロゴマークをプリントしたシールを木製品に貼り付けて広くPRすると説明した。 市瀬さんは勝又市長からロゴマーク入りの賞状などを、御殿場木材協同組合の菅沼良将理事長からロゴ
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足柄古道 ツバキ街道に 小山町観光協植栽、3月までに「30本」
小山町観光協会は6日、同町竹之下の足柄古道にヤブツバキ5本を植えた。来年迎える設立60周年の記念事業。3月までに30本に増やし、その後も継続して植える予定。ヤブツバキの街道をつくり、新たな名所にする計画だ。 鷹嶋邦彦会長や池谷晴一町長、地元の足柄小児童らが、嶽之下宮奥宮近くの地蔵堂川沿いに植えた。 参加者によると、足柄古道は関東と関西を結ぶ主要街道で、700年ごろには人の往来があったとされる。現在は金時山に向かうハイキングコースとして親しまれている。 付近一帯は室町幕府誕生につながる「竹之下合戦」の舞台。敗れた武将が住みついた小屋の跡地にツバキが咲いたとの伝説があり、その場所は「椿ケ淵
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子どもと一緒に 御殿場“移住” 「保育園留学」 親は首都圏へ出勤可能 23年度受け入れ開始
子どもと一緒に移住体験を―。御殿場市は2023年度、市外在住の家族に2週間滞在してもらい、未就学の子どもを保育施設で預かる「保育園留学」を始める。暮らしを体験しながら地域の魅力を感じてもらう狙い。関係人口を増やし、移住定住者の増加にもつなげたい考えだ。 地方と家族をつなぐ事業を展開するキッチハイク(東京都)と連携した取り組み。同社が滞在先や子どもの預け先をセットにした「留学プログラム」を提供する。市未来プロジェクト課の杉山真彦課長は「富士山のある景観や自然、多彩なアクティビティーが楽しめ、一定の都市機能もある。住めばきっと好きになる」と自信を示す。 子どもを受け入れる「高嶺(たかね)の森
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富士ざくらホテル(小山町)小沢健男社長 訪日客と合宿客に照準【キーパーソン】
2018年にオープンした小山町須走の富士ざくらホテルを運営する。当初ターゲットにしたインバウンド(訪日外国人)需要が新型コロナウイルス禍で消失し、富士山麓の準高地という立地を生かしてスポーツ合宿の誘致に乗りだした。回復基調にあるインバウンドとの2本柱で集客を図る。 ―スポーツ合宿の利用状況は。 「20年10月に誘致を始めてから増え続け、22年は5千人が宿泊した。23年は1万人を見込む。9割が陸上の団体で、箱根駅伝常連の順天堂大学も定期的に訪れる。利用者の目的は強くなること。須走は環境が整っている。周辺にトレーニング施設が多く練習内容に合わせて選択できる。富士山の存在は大きなモチベーション
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新東名小山SIC 27年度開通 小山町など予定
小山町と中日本高速道路は3日、新東名高速道小山スマートインターチェンジ(SIC、仮称)を2027年度に供用開始する予定と発表した。新秦野インターチェンジ(IC、神奈川県秦野市)―新御殿場IC(御殿場市)間の開通と同時の供用開始を目指す。 小山SICは両IC間に位置する小山パーキングエリア(仮称)に接続する。トヨタ自動車などが展開する複合施設「富士モータースポーツフォレスト」や湯船原地区の工業団地に近い。供用開始により交流人口の拡大や工業団地への企業誘致促進が期待されている。
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福をつかみ取って 小山・冨士浅間神社で豆まき
小山町須走の冨士浅間神社でこのほど、節分の豆まき(同神社氏子青年会主催)が行われた。 須走地区の年男と年女約20人が社殿前に並び、太鼓の音を合図に豆や菓子を投げた。「福」や「不二山」などの焼き印を押した福餅もまいた。集まった人たちは多くの福をつかみ取ろうと手を伸ばした。 同神社は3日午後1時半から、先着150人にお汁粉を振る舞う。
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静岡人インタビュー「この人」 シニアの太鼓日本一に輝いた 山内剛さん(御殿場市)
60歳以上の奏者が腕前を競う日本太鼓シニアコンクール(昨年11月、石川県)で優勝した。28歳で演奏を始め、太鼓団体「富岳太鼓」の代表を務める。保育園や障害者支援施設などを運営する社会福祉法人「富岳会」の理事長。奏者としては「強嗣」名義で活動する。64歳。 ―コンクールを振り返って。 「新型コロナ禍で対外活動が制限される中、優勝という明確な目標を持って自らを奮い立たせた。仕事で日中は練習ができず、毎朝5時に起きて1時間体を鍛え、昼休みの45分間に太鼓を打った。3位だった前年の悔しさをばねに、前年の3倍練習したので自信はあった。指導する子どもたちが賞を取ることは多いが、私個人が評価されるのは
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出産祝いにGコイン2万円分支給 御殿場市
御殿場市は30日、2022年4月以降に生まれた子どもの出産祝いとして電子地域通貨「富士山Gコイン」2万円分を支給すると発表した。対象の子どもがいる家庭には2月中に案内が届く。 勝又正美市長は定例記者会見で、来年度以降も継続実施する考えを示した。Gコインを活用した子育て支援策を他にも検討していると明かし、タイミングとして「小学校入学時や中学校入学時」を例に挙げた。 市は4歳を迎える第3子以降を持つ保護者に、10万円相当の「子育て応援手当」を支給している。記者会見で継続するか問われた勝又市長は「今のところやめる考えはない」と述べた。
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Gコイン10%還元 御殿場市 14日から
御殿場市は30日、2月14日から3月15日まで、電子地域通貨「富士山Gコイン」による買い物の支払額の10%をポイント還元する「ポイント還元祭」を実施すると発表した。 アプリ「チーカ」と専用カードのどちらも対象になる。1人当たりの付与は2千ポイントが上限。ポイントの有効期限は付与された日から6カ月間。 市は、市民のみだったGコインを誰でも使えるようにしたことも公表した。市外に住む人はアプリのみ。市内に通勤通学する人や観光客に活用してもらい、地域経済の活性化につなげる。
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「環境と経済を両立」共生圏認定3市町首長 富士山麓を先進地域に
静岡県の「ふじのくにのフロンティアを拓(ひら)く取り組み」第3期の「ふじのくにフロンティア地域循環共生圏」に認定された北駿3市町(御殿場、裾野、小山)の首長が30日、御殿場市役所で記者会見し、申請を主導した勝又正美御殿場市長は「環境と経済が両立する先進都市というブランドを構築し、市民町民が古里を誇りに思えるようになる」と認定の意義を語った。 勝又市長は「富士山の麓で連携して持続可能なまちづくりを実現し、環境を世界に発信する」と意気込みを示した。村田悠裾野市長は「持続可能な未来に向け、より良い土俵をつくろうという方向性の表れ」と語った。池谷晴一小山町長は「協力すればアイデアが浮かび情報が入る
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御殿場で今冬初の積雪 各地で気温10度以下 27日の静岡県内
南岸低気圧が本州の太平洋側を通過した27日、静岡県内では日中の気温がほとんど上がらず、浜松市の平野部や御殿場市などで雪が降った。同市中心部では今冬初めて積雪した。 気象庁の観測によると、最高気温は御殿場市3.8度、浜松市中区で4.8度、静岡市駿河区で7.6度と、19の観測地点のうち18地点で10度を下回った。 静岡地方気象台によると、御殿場市では午後4時に1センチの積雪があった。JR御殿場駅近くの歩道も白く染まり、歩行者は足元を確かめながら慎重に歩いた。屋根に雪を載せた車が行き交った。 低気圧が通過後は冬型の気圧配置となり、放射冷却も重なるため、28日朝も冷え込みが強まる見通し。
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富士山麓の野菜ピクルスに 御殿場・かつまたファームが開発
御殿場市の「かつまたファーム」は、富士山麓周辺などで生産された野菜を使った加工食品「ごちそうピクルス」を商品開発した。勝亦健太社長(46)は「旬のおいしさをそのまま詰めた」とアピール。コスト上昇に苦しむ生産者の所得確保やフードロス削減を目指した。 「グリーントマトとオリーブ」「さつまいもとあずきのデザート」など7種類。自社生産の野菜に加え、供給過剰になっている野菜を仕入れて使う。保存料は使用せず、瓶詰めの加熱処理などに工夫を凝らして賞味期限を半年以上にした。海外での販売の準備も進めている。 勝亦社長によると、資材費などのコストは高騰する一方、販売価格には反映されていない。要因の一つが供給
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なえなのさん、御殿場市応援大使に Z世代の人気インフルエンサー
Z世代に絶大な人気を誇るインフルエンサー、なえなのさん(22)が23日、出身地の御殿場市の応援大使に就任した。市役所で行われた任命式で「SNSを使って大好きな御殿場を盛り上げたい」と語った。市内のイベント参加に意欲を示した。 なえなのさんはダンスやメーク、朝晩の日課の動画などをSNSに投稿している。主に10~20代に支持され、総合フォロワーは700万人に達する。任命式で名刺やたすきを受け取り、「生まれ育った御殿場の応援大使になるのは不思議な気持ち。富士山がきれいに見えるスポットや、おいしいご飯を発信したい」と意気込んだ。 この日は一日市長も務め、市内の施設で撮影に臨んだ。御殿場中2年生の
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畳一新 五輪色に 御殿場市体育館
御殿場市体育館第2体育室の畳が張り替えられ、市柔道連盟がこのほど、初稽古を行った。 全日本柔道連盟公認の畳で、裏面が床に密着して滑らず安全に稽古できる。東京五輪の柔道会場に合わせ、中央に黄色、周りに赤の畳を配置した。 初稽古には児童7人が参加。真新しい畳の感触を確かめながら技の練習に励んだ。 市体育館は災害時の予備避難所に指定されている。
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書き初め力作486点 御殿場市民会館で22日まで
静岡県書きぞめ展御殿場地区展(県書道連盟主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が20日、御殿場市民会館で始まった。22日まで。 同市書道連盟加盟の教室の生徒を中心に、幼児から一般までの486人が出展した。止めやはらいなどに注意して仕上げた力強い筆致の作品が目を引く。 同地区からは県知事賞に中西恵麻さん(原里小2年)、県議会議長賞に勝又愛実さん(御殿場西高1年)、県教育長賞に磯辺愛梨さん(富士岡小4年)、県文化協会長賞に小池堅真さん(原里中2年)が選ばれた。
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自衛隊・普教連2中隊が総合V 小山町駅伝大会 一般の部は御西高
小山町駅伝大会がこのほど、町内で開かれ、39チームが出場した。自衛隊の部1位の普教連2中隊が総合優勝を果たした。一般の部は御殿場西高が制し、総合でも2位に入った。 町多目的広場をスタートし、上野区のアグリインダストリーエリアの周回コースを経て同広場にゴールする20キロ。6人がたすきをつなぎ、沿道の声援を受けて力走した。 町内1周駅伝からコースと名称を変更した。例年同時開催する周回コース駅伝大会は、会場となる同広場が改修中のため中止した。
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エンジンブレーキ使え!! 小山バス横転事故の現場 注意看板刷新へ
小山町で昨年10月に観光バスが横転して29人が死傷した事故を受け、県は現場の県道(通称・ふじあざみライン)に新たな注意喚起の看板を設置する方針を示した。県沼津土木事務所が18日、同町地域公共交通会議で計画案を説明した。 案によると、新たな看板は「危険 ここからキツい下り坂 エンジンブレーキを使え!!」と表記する。フットブレーキを多用して利きが悪くなる「フェード現象」が事故原因だったことから、エンジンブレーキの効果的な使用を呼びかける。 既設の看板3基を取り換え、さらに3基を新設する。2月に文言や設置場所を決定し、3~4月に作業する。国立公園内に位置するため、看板の色は環境省と協議して決め
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記者コラム「清流」 真の観光交流都市へ
御殿場市東山のカフェで先月、ピアノコンサートが開かれた。都内在住の奏者はその数カ月前、アウトレットのついでに同店に立ち寄り、店内のピアノを演奏した。音色を聞いた店舗関係者が出演オファーを出した。観光地、御殿場だからこそ生まれた縁だ。 御殿場市には国内有数の集客施設があり、宿泊施設や観光施設の開業も相次ぐ。2021年度の観光交流客数1199万人は静岡市に次ぎ県内市町で2位だ。だが、多くの来訪者の目的地はあくまでアウトレットや時之栖であって、御殿場という町ではない。 市は観光交流都市を標ぼうする。訪れた人々が地域と関わる仕掛けがもっと増えれば。来る人と迎える人が交流し、新たな文化やイノベーシ
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小山町の米生産者 遠藤さん、小見山さん 全国コンテスト入賞「農業継承の一助に」
小山町の米生産者が今期も全国規模のコンテストで入賞した。遠藤博雄さん(73)=用沢=と小見山益彦さん(63)=桑木=。16日、町役場に池谷晴一町長を訪ねて受賞を報告した。 従事者の高齢化など地域農業の継承に危機感を抱く遠藤さんは「この地域のお米はおいしいと評価を受ければ、次代の皆さんも続けてくれるのではないか」と願いを口にした。 遠藤さんは米・食味分析鑑定コンクール国際大会in小諸で「歓喜の風」が国際総合部門特別優秀賞、お米日本一コンテストinしずおかで「コシヒカリ」が最高金賞に輝いた。小見山さんは同コンテストで「歓喜の風」が最高金賞に選ばれ、静岡県産米で最高評価の県知事賞も受賞した。
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建設目指す複合施設 御殿場市「土地確保にめど」
御殿場市と市商工会が国道138号沿いに整備を目指している物販などの複合施設について、建設予定地の地権者全員から同意を得たことが分かった。勝又正美市長が12日の経済交流交歓会の講話で「土地確保のめどが立った」と明らかにした。市によると、2023年度に用地測量と計画策定を行う予定。来訪者と地域をつなぐ「ハブ」施設にして、経済効果を市内全域に広げたい考え。 市商工会が長年、特産品を販売する「道の駅のような施設」の新設を思い描き、市は地権者への説明などで協力。昨年、将来的に市が主体となって事業を進めることで合意した。 予定地は東名高速道御殿場インターチェンジに近い約4ヘクタール。建物の規模やオー
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自転車文化に親しんで 保育園で乗り方教室 御殿場の愛好家団体
自転車愛好家でつくる「富士山ごてんばサイクリングプロジェクト」(関口章会長)は12日、御殿場市立原里第1保育園でキックバイク教室を開いた。年中児と年長児が安全な乗り方を学び、走行を楽しんだ。 キックバイクはペダルがなく、地面を蹴って走る自転車。近年、人気が高まっている。同プロジェクトメンバーで日本マウンテンバイク協会公認インストラクターの大塚譲さんらが講師を務め、ハンドルの握り方や視線を向ける位置を教えた。 園児は園庭の特設コースを走った。途中、動物に見立てたコーン標識が置かれたエリアがあり、慎重に進んだ。踏切を模した場所では、下車して手で引いて渡るなど交通マナーも学んだ。 同プロジェ
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富岳会の芸術展 0~99歳の1079点 御殿場
御殿場市の社会福祉法人富岳会の芸術展「1000人展」が12日、同市民会館で始まった。14日まで。 同法人が運営する保育所の園児、高齢者施設と障害者支援施設の利用者が出展した。0歳から99歳までが制作した絵画、陶芸、工芸、書の計1079点が並ぶ。 夜になると動き出すロボットの家族を描いた3歳児の絵画をはじめ、作者の豊かな想像力や独特の世界観が表れた作品が来場者の目を引いている。
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スポーツ合宿 小山町が誘致本腰 宿泊費支援や分宿後押し
首都圏に近い立地や富士山麓の環境を売りに、小山町がスポーツ合宿の誘致に本腰を入れている。県内他市町に比べて手厚い助成制度を設けた。宿泊施設がノウハウを共有する機会を設け、複数の施設に分かれて宿泊する「分宿」を後押しするなど、地域一体で受け入れる態勢づくりを進める。 11月に開始した助成制度は、スポーツの技能向上を目的とした団体に町内の宿泊費を支援する。延べ宿泊者数10人以上を条件に、1人1泊2千円を補助する。同様の制度を設ける県内市町の助成額は千円が多く、違いを出した。これまで日帰りで訪れていた団体の滞在時間を増やし、町内の消費拡大につなげる狙いもある。既に高校の陸上部など12団体の利用申
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けん玉ギネス記録に貢献 土屋さん(御殿場)紅白歌合戦で成功
けん玉127人連続成功のギネス世界記録達成に、御殿場市職員の土屋和仁さん(45)が貢献した。昨年大みそかのNHK紅白歌合戦の企画「けん玉チャレンジ」に参加し、「記憶にないくらい」(土屋さん)緊張しながら見事成功。「日常生活では見られない景色を見られた」と喜ぶ。 三山ひろしさんの歌唱に合わせて連続成功の記録更新を狙う、2017年から続く名物企画。番組に携わるけん玉団体から依頼を受け5年連続で参加した土屋さんは83番目に登場した。玉を難なく大皿に乗せ、127人目の三山さんへのバトンをつないだ。 失敗すれば他の出演者や番組スタッフの努力をふいにし、「失敗した人」と好奇の目で見られる―。他ではな
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「高根をモルックの聖地に」 全国250チーム熱戦 御殿場で世界最大規模の大会
木の棒を投げてピンを倒し得点を競うスポーツ「モルック」の大会が8、9の両日、御殿場市山之尻の高根ふれあい広場で開かれた。日本モルック協会公認大会で、全国から約250のチーム(ペア)が出場。主催団体によると、世界最大規模という。 昨年夏に発足した高根地区のチーム「ナカモル御殿場」から5ペアが参戦。同地区体育振興会役員はボランティアとして運営を支援した。3月と5月にも地区内で大会が予定され、同チームの田代公一代表(65)は「高根をモルックの聖地に」と意気込んでいる。 モルックはフィンランド発祥。1~12の数字が書かれたピン「スキットル」を目がけ、3・5メートル離れた場所から棒「モルック」を投
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はしご乗り華麗な技披露 御殿場、小山の鳶職人 まとい振りも
御殿場市と小山町の鳶(とび)職人でつくる御殿場鳶工業組合(鎌野和夫組合長)は5日、新春恒例の「はしご乗り」を両市町の事業所など30カ所で行った。御殿場若鳶会所属の若手職人が華麗な技を披露した。 はんてん姿の職人は、直立した高さ6・37メートルのはしごの最上部で「遠見」や「背亀」といった技を披露した。3人が同時に乗って技を決める「三階松」で締めくくった。 木遣(や)り歌に合わせて重さ数十キロのまといを振る「まとい振り」も繰り広げた。 同市東田中の建設資材販売業スギヤマでは、近くの市立東保育園児が見学に訪れた。「危ないよ」と心配そうな表情で上空を見つめ、技が決まると盛んに拍手を送った。
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富士山麓の幸たっぷり「ごてんば玉子かけごはん」 1日から販売
御殿場市観光協会は2023年1月1日、市内で生産された米と卵、しょうゆを詰め合わせた「ごてんば玉子かけごはん」の販売を始める。地域ブランド「FUJISAN BRAND 御(おん)」の商品ラインアップに加える。 ブランド米「ごてんばこしひかり」の久能山東照宮献上米450グラム、濃厚な甘みが特徴の「さくらたまご」4個、通常の2倍の原料と時間を費やし生産した「甘露しょうゆ」100ミリリットルのセット。いずれも製造過程で富士山の伏流水が使われている。 朝食の定番の卵かけご飯で御殿場の名産品を味わってもらおうと商品化した。「御」のイメージカラーの藍色の化粧箱に入れる。担当者は「手土産にして御殿場を
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野球って楽しいよ 小山高部員が園児指導
小山高(小山町竹之下)野球部は23日、近くの「菜の花こども園」で野球教室を開いた。野球人口拡大を目指した取り組みで、昨年に続き2回目。部員とマネジャー計16人が園児と触れ合い、野球の楽しさを伝えた。 年中、年長児計35人が参加。打撃、投球、捕球を体験した。ボールの握り方やバットの持ち方を教わった。 部員はサンタクロースの帽子などをかぶって指導に当たった。園児の好プレーが飛び出すと大げさな反応を示したり、ハイタッチしたりして喜ばせた。園児の一人は「褒めてもらえてうれしかった」と笑顔を見せた。 教室の内容は部員が考えた。芹沢統伍主将(17)は「園児と目線を合わせ、ゆっくり大きな声で話すこ
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プレミアムGコイン販売 御殿場市、30%上乗せ 1月17日まで
御殿場市は1月17日まで、市内店舗で利用できるプレミアム付き「富士山Gコイン」を販売している。Gコインは市独自のデジタル地域通貨。1万円チャージすると、1万3千円相当のGコインを付与する。 新型コロナウイルス禍に伴う経済対策の商品券事業の第5弾。消費活動が活発になる年末年始に、より一層の効果を上げるためプレミアム率を前回より5%上げた。 セブン銀行ATMや「サンサンクック」各店などで販売している。購入は1人1回限り。利用は1月31日まで。問い合わせは市商工振興課<電0550(82)4683>へ。
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環境保全、美化で功績 小山自治協、3団体表彰
小山町環境衛生自治推進協議会(山本幸雄会長)は22日、第4回環境衛生大会を町総合文化会館で開いた。町の環境保全や美化活動に功績を挙げた3団体を表彰した。 受賞したのは小山4区老楽会花の会、渋谷木工所、足柄ひまわり会。代表者が山本会長から表彰状を受け取った。道路のごみ拾いを25年間続け、緑綬褒章を受章した小野倍男さん(生土区)に花束が贈られた。 委員ら約80人が出席した。山本会長はあいさつで、町の優れた環境の維持には住民と行政、事業所の連携が大切だと強調した。 資源消費抑制や廃棄物減量、リサイクル推進などを誓う大会決議を採択した。
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御殿場・夏刈南部工業団地 平和食品工業(東京都世田谷区)が進出
御殿場市などが造成した夏刈南部工業団地(同市保土沢)に、食品製造業の平和食品工業(東京都世田谷区)が進出することが決まった。同社と市は20日、土地売買や引き渡しに関する覚書を締結した。 約2万300平方メートルの区画に延べ床面積6150平方メートルの工場を建築し、ラーメンスープやカレーなどのレトルト食品を製造する計画。2026年の操業開始予定。 同社は業務用ラーメンスープのメーカーとして知られる。市販用商品の生産強化に向けて新たな事業用地を求め、県東京事務所から同工場団地を紹介された。富士山麓の水資源、大消費地に近い立地、優れた交通網を評価して進出を決めた。 森村荘太郎社長は覚書の締結
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帰ってきた国産軽戦車 1943年製造「九五式」 御殿場、2023年春走行披露へ
最も多く製造された国産戦車がこのほど、18年ぶりに祖国に戻った。御殿場市のNPO法人防衛技術博物館を創る会が長年目指していた旧日本陸軍の「九五式軽戦車」の帰還が実現した。横浜港でコンテナの荷降ろしと開封に臨んだ小林雅彦代表理事(52)は「日本陸軍が当時の英知を結集して作った車両。再び日本人が好きな時に好きな場所で動かせるようになった」と喜ぶ。 戦車は既に御殿場市内に移した。同市に建設を目指す防衛技術博物館(仮称)に展示する計画で、開館まで空調完備の施設に保管してメンテナンスする。 同会によると、九五式軽戦車は世界に先駆け空冷ディーゼルエンジンを搭載した。水補給が不要で、各地の戦線で重宝さ
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クリスマス 施設入所者ら聖誕劇を披露 小山
小山町須走の障害者支援施設「インマヌエル」は20日、クリスマス恒例の聖誕劇発表会を開いた。 入所者と職員計約100人が出演した。キリスト生誕の物語の主要場面を演じ、賛美歌を歌った。時折ユーモラスなアドリブを交え、保護者や地域住民ら招待客を楽しませた。
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竹之下合戦 戦没者悼む 小山で供養祭、日本史の節目に思いはせる
小山町竹之下で1335年に行われ、建武の新政崩壊と南北朝分裂につながったとされる竹之下合戦の戦没者供養祭(竹之下合戦供養奉賛会主催)がこのほど、同町の興雲寺で営まれた。参列者は日本史の節目となった戦いに思いをはせた。 大嶽俊明住職が読経、同会役員らが焼香し、命を落とした兵士や村人の霊を慰めた。同寺梅花講のメンバーが和讃(わさん)を唱えた。 奉賛会は前身組織から受け継ぎ、2016年から毎年合戦のあった12月12日に供養祭を続けている。会員は現在15人。鈴木順平会長は「合戦を認知してもらうためにも会員数を維持したい。来年こそは新型コロナが終息し、大きな供養祭にできれば」と話した。 竹之下は
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同姓同名 2人の勝又正美さん対面 御殿場市長と「現代の名工」
御殿場市長と「現代の名工」に選ばれた御殿場の宮大工。同姓同名、2人の勝又正美さんがこのほど、市役所で対面した。宮大工の勝又さんが受賞を報告し、厚生労働大臣から贈られた表彰状を披露。受賞者名を見た市長の勝又さんは「照れくさい。二重の喜び」と祝福した。 冒頭に行った記念撮影で市長が「ダブル」と切り出すと、周囲から「どっちがどっちか」「字まで一緒だから間違えちゃう」と冗談が飛び、和やかな雰囲気に包まれた。 歓談で市長は「(受賞が報道された際に)市長はすごい技術を持っていると、市民から言われた」と明かした。宮大工の勝又さんは自身が学院長、市長が運営組織の会長を務める駿東地域職業能力開発学院で「同
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健脚自慢 スピードウェイを疾走 小山でマラソンフェスタ
小山町の富士スピードウェイを舞台にした富士マラソンフェスタ(実行委主催)が18日、開かれた。 県内外の約700人がハーフマラソンに挑んだ。時折雪が舞う寒さの中、間近にそびえる富士山に活力をもらい、東京五輪・パラリンピックの会場だったサーキットを走った。 前身大会を含めて43回目。町などでつくる実行委は、地場産野菜入りの豚汁を振る舞って参加者をもてなした。
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リンガーハット ちゃんぽん麺、規格外を安価で 小山工場に直売所
長崎ちゃんぽん店を展開するリンガーハットはこのほど、小山町の富士小山工場内に直売所をオープンした。毎週日曜に営業する。同工場で店舗用に製造し、形や重さが規格外となった麺などを安価で販売する。 ちゃんぽんの冷凍麺5食(税込み150円)や皿うどんの麺5食(同)を販売する。別売りのスープ(200~250円)と一緒に調理すれば「店に近い味を楽しめる」という。 既存の冷凍食品や調味料も販売する。年内の営業は終え、新年は1月15日から営業する。
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街並み・景観形成、フードバンク… 御殿場中生、課題解決策を市長に提言
御殿場市立御殿場中の3年生5人が16日、市役所を訪ね、授業の一環でまとめた市への提言を、勝又正美市長らの前で発表した。SDGsの視点を取り入れ、環境や福祉などの課題解決に向け、中学生も関わることができる取り組みを提案した。 街並み・景観形成をテーマにした青木優歩さんは、修学旅行先の京都と比べて御殿場は路上のごみが目に付くと指摘。ごみ拾いを楽しむアプリ「ピリカ」でボランティアを募集し、中学生のタブレット端末にもダウンロードして、多くの人の協力で「よりよい景観につなげることが必要」と訴えた。 後藤帆夏さんはスーパーなど身近な場所で「フードバンク」に食料提供できる仕組みづくりを、北村恵太さんは
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陸自富士学校のクラブが演奏会 御殿場
陸上自衛隊富士学校(小山町須走)所属の隊員でつくる富士学校音楽クラブの演奏会(同学校主催)がこのほど、御殿場市民会館で開かれた。陸自の車両行進曲「陽光を背に」やディズニー映画の劇中歌など、御殿場南高吹奏楽部との合同演奏を含めて10曲を披露。美しい音色を響かせ聴衆を楽しませた。 3年ぶりに一般客を迎えた。テーマ「躍進~未来に向かって」に合わせ、気持ちが前向く楽曲を選んだ。陸自滝ケ原駐屯地(御殿場市)の隊員で構成する滝ケ原雲海太鼓も登場し、力強いばちさばきを披露した。
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仕事内容、心構え学ぶ 小山高 スルガ銀行員ら講師
小山町の小山高はこのほど、町内に事業所を置く企業の従業員を招いたキャリア教育を行った。4社の担当者が仕事内容や自社の特徴、働く心構えを紹介した。2年生96人が聴講した。 スルガ銀行人事部アシスタントマネージャーの長谷川克己さん(29)は、銀行の役割を「お金の橋渡し役となり社会の豊かさや地域経済の発展を支える」と説明。同行による日本初の商品やサービスを複数紹介し、「社会の変化を敏感に察知して、お客さまが喜ぶ商品を生み出している」と話した。 進路選択を控える生徒に対し、自らの意思で行動することや人との関わりを大切にしてほしいと呼びかけた。このほか、アイリスオーヤマの社員らも講話した。
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記者コラム「清流」 安全保障、考える好機
陸上自衛隊の駐屯地近くにある自衛隊用品専門店は、戦闘で使われる品々も販売する。隊員は原則として官給品を使うが、「創意工夫」の名目で私費を投じて必要な物をそろえるという。例えば保護ゴーグル。戦いにおける目の重要性を考えれば官給品があってしかるべきだと感じる。 防衛力強化を巡り財源確保策の議論が活発だ。周辺国の動向を見れば、安全保障環境が厳しさを増しているのは明白。一方、厳しい財政状況の下、議論の結果次第では国民負担が増えるかもしれない。 政府の有識者会議は財源確保に関し「国民全体の協力が不可欠だと政治が真正面から説く」よう求めている。一時しのぎはせず、痛みも含め丁寧に語ってほしい。国民が安
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記憶のエネルギー 御殿場で作品展示 函南町出身杉山さん
函南町出身の東京芸術大学院生、すぎやまあるく(本名・杉山あるく)さんは12日まで、幼少期の記憶が持つエネルギーを具現した芸術作品「TRAUMA(トラウマ)」を御殿場市で展示した。 動物や人間の体の形や長さなどを誇張し、全身が赤い怪物にした作品。大人になると違和感を抱き、不気味に思うようになる幼少期の記憶の「圧倒的なエネルギー」を表現した。東京芸術大の卒業制作として手がけた。 御殿場市川島田の設計事務所・カフェ「ハプティックハウス」恒例の「冬支度展」で展示した。経営する長尾隆行さん(48)の長男隆之介君(13)と長女このはさん(10)が作品のモデルを務めたことが縁で招待された。 すぎやま
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あんパンに金太郎焼き印 小山・足柄サービスエリア新店舗
小山町桑木の東名高速道下り足柄サービスエリア(エクスパーサ足柄)に15日、ベーカリー・ピザ専門店「グラノ バリオ」がオープンする。町の象徴、金太郎の焼き印を入れた「金太郎の力もちあんぱん」を販売する。 北海道産小豆の粒あん80グラムと求肥(ぎゅうひ)を包んだパンに、笑顔の金太郎の焼き印を押した。サービスエリア内の他店舗に倣ってご当地商品の販売を考え、町のキャラクターの金太郎に着目した。焼き印のデザインは町から提供を受けた。 チョコカスタードを包んだ「あしあとパン」は金太郎の相棒の熊をイメージした。 同サービスエリアには一般道からの出入り口「ぷらっとパーク」が設けられている。
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広がる甘さは恋の味? 御殿場高生が開発「コクハクトウ」 “恋人の聖地”新橋浅間神社をPR
御殿場高(御殿場市)生徒が、「恋人の聖地」とされる新橋浅間神社(同市)の知名度向上を目的に琥珀(こはく)糖を開発した。インスタ映えを意識したかわいらしい色とデザイン。地元の老舗菓子店「大田屋」で限定販売される。10日に市役所で開かれる同神社のPRイベントで無料配布する。 恋人をイメージしたハートや、同神社の主祭神から着想を得た桜などをかたどった。商品名は琥珀糖と告白をかけた「コクハクトウ」。4色の小さな粒をガラス瓶に詰めた商品「木の花の雫(しずく)」はグラデーションが美しい。同神社境内に湧き出る富士山の伏流水「木の花名水」を原材料にした。 創造ビジネス科3年の商品開発の授業で、生徒18人
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不適切な保育 有無調査 御殿場市・小山町、幼保の指導強化へ
裾野市の保育園で保育士が園児を虐待したとされる問題を受け、御殿場市と小山町は7日までに、幼稚園と保育所の緊急調査に乗り出した。市町によると、これまでに不適切な保育の報告はない。 小山町は同日、臨時園長研修会を町役場で開いた。こども園6園の園長に対し、不適切な保育が行われていないか点検するよう求めた。 大森康弘副町長はあいさつで裾野市の問題に触れ「自らの出来事と捉えて保育の在り方を見つめ直す必要がある。子どもの安全安心確保のため保育の基本を再確認して日々の業務に関わるようお願いする」と述べた。 御殿場市は1~2日、市内35施設に対し不適切な保育を確認した場合は速やかに報告するよう通達した
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御殿場で空手新大会 高校生堂々と 国際ルール適用、照明演出で盛り上げも
スポーツタウン御殿場推進協議会が創設した高校生の空手大会がこのほど、御殿場市体育館で初開催された。国際大会のルールを適用し、東京五輪を参考にした会場演出を行った。選手は世界基準を肌で感じながら競技に励み、観客は白熱した試合や会場の雰囲気を楽しんだ。 いずれも強豪校の御殿場西高と福井工業大付属福井高、日本航空高(山梨県)が参加。個人組手は男女3階級に各8人が出場した。世界ジュニア選手権のルールを適用し、予選ラウンドの上位選手が決勝トーナメントに進む「予選ラウンド制」で初代チャンピオンを決めた。 会場に2台の大型ビジョンを設置し、試合中は選手名や獲得ポイントを表示した。決勝戦の選手入場では、
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男性スキンケア 商品愛用者がオンライン「接客」 御殿場アウトレットに期間限定店
店員に代わり商品の愛用者がオンラインで“接客”する男性スキンケア用品のポップアップストアが3日、御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレット内に登場した。来年1月22日までの期間限定。来店客はユーザーの体験談を参考に商品選びができる。 トレーラーハウス型の店舗でメンズスキンケアブランド「バルクオム」の洗顔料や化粧水などを取り扱う。店内にはサンプル商品を陳列し、販売員は常駐しない。来店客は備え付けの端末で一般の愛用者と通話し、商品の選び方や使用感などを尋ねる。気に入ればオンラインストアで購入する。 デジタルワークの人材マッチングを手がける三井物産の子会社と、アウトレット
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工業団地進出企業の事業、待遇は? 小山で就職フェア
小山町はこのほど、合同就職フェア(静岡新聞社・静岡放送後援)を町健康福祉会館で開いた。工業団地などへの企業進出が進む中、企業の採用難の解消を支援すると同時に移住定住を促進しようと初めて開催した。 長年事業展開する企業に加え、サーモン養殖のプロキシマーやパーティクルボード製造のENボードなど10~11月に事業を始めた企業も出展した。16社がブースを構え、担当者が事業内容や待遇を説明した。 事業所を巡るバスツアーや仮想現実(VR)ゴーグルを使った職場見学体験コーナーでは、参加者が職場の雰囲気を体感した。町が手がける分譲地や子育て支援事業を説明する「くらしの情報コーナー」も設けた。 町内企業
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高校生空手 3日に御殿場で新大会 世界基準体験、ステップアップの場に
御殿場市の官民組織、スポーツタウン御殿場推進協議会は3日、国内トップレベルの高校生が出場する空手大会を市体育館で初開催する。東京五輪をきっかけにした「空手のまちづくり」の主要事業。継続開催する計画で、市の担当者は「インターハイ、春の選抜大会に並ぶ三大大会にしたい」と話す。 地元の御殿場西高をはじめ、世代別の日本代表が所属する3校の生徒が参加する。48人が出場する個人組手は世界ジュニア選手権のルールと、東京五輪と同じ予選ラウンド制を採用する。世界基準を体験し、ステップアップの場にしてもらう。 入場無料。トップレベルの試合を観戦する機会をつくり、空手ファンや習う子どもを増やす目的もある。個人
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シニア太鼓 御殿場の山内さん、日本一に 鍛錬重ね栄冠
60歳以上の太鼓奏者が腕前を競う日本太鼓シニアコンクールで、社会福祉法人富岳会(御殿場市)理事長の山内剛さん(64)=同市=が優勝し、内閣総理大臣賞と名人位を獲得した。3位だった昨年の悔しさをばねに鍛錬を重ねて栄冠をつかんだ。 11月20日に石川県小松市で行われ、山内さんは自身が作曲した「霊峰」を披露した。直径1メートル50センチの大太鼓を約4分間打ち鳴らし、自然と融合する富士山の素晴らしさを表現した。演奏の音やテンポ、構えなどで評価を受け、計28の団体・個人の頂点に立った。 昨年のコンクール終了後、頂点を目指して一念発起した。多忙のため朝5時に起きて筋力トレーニングを行い、昼休みの10
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18分台目標、台風の目に 小山町選手団が壮行会【市町対抗駅伝】
12月3日に静岡市で開かれる県市町対抗駅伝(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)の小山町選手団は29日、壮行会を町総合文化会館で開いた。23大会連続で指揮を執る室伏剛監督(72)は「台風の目になる自信がある」と声を張り、2時間18分台を目標に掲げた。 室伏監督の指名でマイクを握った荒井美優選手(須走中2年)は「大好きな小山町に元気と希望を届けるため全員で全力を尽くす」と語った。池谷晴一町長らの激励を受けた。 他の代表選手は次の通り。 主将=綱村尚昭(陸上自衛隊富士学校)天野智弥(北郷小4年)徳丸龍希(須走小5年)妹尾晃聖(明倫小6年)守屋穂乃香(北郷小5年)込山桃歌(同6年)稲
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和太鼓や踊り、合唱披露 御殿場で「富岳会自主公演」
御殿場市の社会福祉法人富岳会はこのほど、運営する障害者支援施設の利用者が療育活動の成果を披露する「富岳会自主公演」(静岡新聞社・静岡放送後援)を御殿場市民会館で開いた。3年ぶりに一般客を受け入れた。 同市内の4施設の利用者計約200人超が和太鼓やダンス、合唱を披露した。はつらつとした姿に、詰めかけた観客は温かい拍手を送った。 「富岳の郷」による旗体操では、利用者が黄色やオレンジの小旗を音楽に合わせて上下左右に振り、ステージを華やかに彩った。
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老舗民宿でワーケーション 小山の「山久荘」 30日に専用施設オープン
主にスポーツ団体や大学のゼミの合宿を受け入れてきた老舗民宿「山久荘」(小山町桑木)は、敷地内にワーケーション専用施設を新設した。30日にオープンする。働き方の多様化を好機と捉え、首都圏に近く自然豊かな環境を生かしてビジネスパーソンを呼び込む。 コンセプトは「ふるさと回帰型ワーケーション」。場所の提供にとどまらず、農業やサイクリングなどの体験メニューを用意する。利用者と地元住民との交流の機会も設ける考え。3代目の小見山義史さん(40)は「新しい自分に出会い、人と人をつなぎ、化学反応が起きる場所にしたい」と言葉に力を込める。 専用施設「さくらぼ(39Lab)」は木造平屋の86平方メートル。土
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静岡県防衛の決意新た 御殿場・陸自板妻駐屯地 60周年行事
静岡県全域の防衛警備を担う陸上自衛隊第34普通科連隊が所在する陸自板妻駐屯地(御殿場市板妻)は27日、創立60周年記念行事を行った。県内の首長や地元関係者らが見守る中、隊員約420人が観閲行進し、任務遂行の決意を新たにした。 水野克輝駐屯地司令は観閲式の式辞で、北朝鮮と中国、ロシアを挙げ「わが国を取り巻く3正面は厳しい状況で世界の安全保障環境の第一線とも言える」と指摘。「これからも平和と独立、生命と財産を守る使命を自覚し精進する」と述べた。川勝平太知事は来賓祝辞で災害派遣活動への謝意を示した。 3年ぶりに駐屯地を一般開放した。模擬戦闘を公開し、高機動車の体験搭乗を行った。 板妻駐屯地の
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30年前のタイムカプセル開封 思い出の品に感慨 小山町住民
小山町足柄地区区長会などは24日、同地区の合士ケ久保土地区画整理事業完成を記念して30年前に埋められたタイムカプセルを開封した。地元住民が懐かしの品を手に取って当時を思い起こした。 同町竹之下の足柄ふれあい公園で開いた式典で、池谷晴一町長らが円柱型のカプセルを開けた。中には当時の世帯主の名前が書かれた封筒があり、集まった住民はわが家の封筒を開けて中身を確認。子どもの美術作品を眺めたり、現金を見つけて驚いたりした。 北田京子さん(67)は昨年亡くなった義父、清さんの名前が書かれた封筒を開けた。家族写真に見入り「きれいに保存されていて驚いた。みんな若い」と感慨に浸った。 区画整理組合の理事
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小山サーモン生産開始 陸上養殖施設、国内初 24年夏ごろ出荷
ノルウェーの「プロキシマーシーフード」の日本法人は22日までに、小山町に建設した国内最大級のアトランティックサーモン陸上養殖施設「富士小山養殖場」で生産を始めた。富士山の恵みである地下水で育て、交通利便性を生かして高い鮮度のまま消費者に届ける。2024年夏ごろに出荷を始め、27年には年間5300トンの生産を目指す。 現地で記者会見したヨアキム・ニールセンCEOは「アジアへの輸出を視野に生産力強化を計画したい」と明かし、富士山麓という立地に「大きな価値がある」と述べた。同町を選んだ理由に町当局のサポートを挙げた。 国内初のアトランティックサーモンの商業生産。ノルウェーで一般的な屋内型の「閉
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ピロール米の生産開始 御殿場、小山の農家 健康面に特化
御殿場市と小山町の米農家が健康面に特化した「ピロール米」の生産に取り組んでいる。生産者の減少に危機感を抱き、ブランド米「御殿場コシヒカリ」の価値をさらに高める試み。消費者に選ばれ、米屋の商売が活性化し、生産者はもうかる「三方よし」の農業経営環境を目指す。 鶏ふんや米ぬかなどの肥料をまき、水田の土の酸素と有機物を増やす農法。出来上がった米は弱アルカリ性でミネラル豊富。通常の米にはない、血液をつくる「ビタミンB12」を含むという。 「ピロール農法研究会御殿場」所属の6人が今年初めて本格的に生産し、計100俵を収穫した。遠藤博雄会長(73)は「特別なことをせずに、毎日おいしい米を食べるだけで
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ごてんばこしひかり 今年もおいしく 市長にJA地区本部長PR
JAふじ伊豆の田代幸男御殿場地区本部長はこのほど、御殿場市役所に勝又正美市長を訪ね、本年産の地元ブランド米「ごてんばこしひかり」を「おいしくできた。味で勝負できる」とアピールした。 ごてんばこしひかりは、同市と小山町産で品質と食味値が基準を上回るコシヒカリを同JAが認定する。今年は作況指数が97%だったものの、天候不良がなく順調に生育した。コシヒカリに占める「ごてんばこしひかり」の割合は約6割(昨年は4割弱)に達した。 同席した同JAの担当者は「コメ余りの状況だが販売は順調」と報告した。勝又市長は「厳しい審査をしてブランドを保っている」と評価し、PRの協力を約束した。田代地区本部長は、ご
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小山高生が町に提案「高校生議会」 本番さながら議場で実施 交通安全や観光振興策、当局前向き答弁
小山町の小山高生徒が町の課題解決策を提案する「高校生議会」がこのほど、町議会議場で開かれた。交通事故防止のため小中高生が身に着けたくなるデザインの反射材製作を求め、町は実現に前向きな姿勢を示した。 1~3年生8人が登壇した。観光振興と移動利便性向上を目的としたロープウエー設置、人口増加を目指した若者向け商業施設誘致や夜市開催などを発案した。 2年の込山千尋さんらは、夜間の交通事故を減らすには反射材の使用率を高めることが有効だと指摘した。小山高で反射材のデザインコンクールを開催し、優勝作品を製品にして配布してほしいと提言した。町の担当部長は「身に着けたくなる反射材があれば普及啓発促進に大き
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不登校児支援へ新施設 御殿場市 2024年4月、幼稚園跡地に
御殿場市は17日までに、不登校の児童生徒と保護者を支援する教育支援センター(仮称)を2024年4月に開設する方針を市議会に示した。幼稚園の跡地を活用してスポーツや体験活動の機会を提供し、子どもの社会性を育み学校復帰を後押しする。 本年度末で閉園する市立原里西幼稚園(同市板妻)の土地建物を活用し、教員免許を持つ活動支援員3人を配置する。10~20人の子どもの受け入れを想定している。 現時点の計画では、開所時間は月~金曜日の午前9時半から午後2時半。学校のような時間割の目安を設けて学習やスポーツ、交流・体験活動の時間を組み込む。 同市では現在、富士山市民のサロン「けやきかん」の適応指導教室
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副市長、女性を視野に 御殿場市長「2人体制が適当」
御殿場市の勝又正美市長は17日までに、女性の副市長登用を視野に入れていると明らかにした。市議会全員協議会で「男女共同参画を宣言しており、防災面をはじめ施策に女性の視点を取り入れることも大事。女性の登用も選択肢」と答弁した。 同市の副市長は条例で2人と定められているが、副市長だった勝又氏が市長選出馬に伴い退いて以降、1人体制が続いている。勝又市長は人口や財政規模、東富士演習場や財産区の存在を踏まえ「2人体制が適当」との認識を示した。「しっかりと人選し、しかるべき時に提案する」と述べた。財政面などを考慮し、しばらくは1人体制を維持するとした。
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小山町須走地区 江戸時代は「富士講」拠点、自衛隊の街として活気
富士山の東麓に位置する小山町須走地区。江戸時代には信仰の対象として登山する「富士講」の拠点となり、大いににぎわった。当時、登山の世話をしたのが「御師(おし)」と呼ばれる人々。宿舎や食事の提供だけでなく、道具の準備や馬の手配まで担う、いわばトータルコーディネーターだった。子孫は現在も旅館を営み、変わらぬ「おもてなしの心」で人々を迎えている。 御師(おし)の心宿す旅館 登山者支えた「おもてなし」今も 「ただいま」「お帰り」―。登山道の起点、冨士浅間神社近くの旅館「大申学(だいしんがく)」に常連客との掛け合いが響く。鎌倉時代から続き、須走の御師の草分けとされる。19
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「紅葉祭」楽しむ 小山町・冨士浅間神社
世界遺産富士山の構成資産、冨士浅間神社(小山町須走)でこのほど、紅葉祭が開かれた。 紅葉が見ごろとなった境内でパントマイムのステージや最大20本の「うまい棒」が当たる巨大棒みくじ抽選会などが行われた。 各所に隠されたキーワードを探すポイントラリーもあり、訪れた人たちはゆっくりと散策して秋のひとときを楽しんだ。
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須走に初の福祉避難所 小山町「インマヌエル」指定へ
小山町は、災害時に高齢者や障害者ら要配慮者の避難所になる「福祉避難所」に、同町須走の障害者支援施設「インマヌエル」を指定すると決めた。14日、施設を運営する社会福祉法人婦人の園(高橋頼太理事長)と協定を結んだ。 須走地区の福祉避難所確保は初めて。町内5地区全てで福祉避難所の開設が可能になった。 インマヌエルは災害時や災害発生の恐れが生じた場合、最大50人程度の避難者の受け入れが可能という。来年3月に改定する地域防災計画に盛り込み、正式に指定となる。 町役場で協定締結式を開き、高橋理事長と池谷晴一町長が協定書に押印した。高橋理事長は「福祉ニーズのある方々に対し、普段からできる準備を一生懸
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マネープラン大切に 御殿場西高 行員講師に金融授業
御殿場市の御殿場西高はこのほど、銀行員を講師に迎えた金融授業を行った。2年生2クラスの生徒が金融知識を深め、お金に関する計画「マネープラン」の大切さを理解した。 お金の相談を受けるプロ「AFP」資格を持つスルガ銀行員が講師を務めた。結婚や住宅購入などのライフイベントで必要な費用の目安を示し、「お金は夢をかなえる手段。良い使い方をすれば幸せになる」と呼びかけた。クレジットカードやローンの仕組みも解説した。 生徒は給与の手取りが23万円の場合の使い道を考え、家計管理の一端に触れた。稲田京夏さんは「ローンや金利などの言葉の意味を理解できた。生きていく上でお金は大切だと改めて認識した」と話した。
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ゴルフ観戦日和 家族で楽しむ仕掛けも 13日まで御殿場「太平洋マスターズ」
御殿場市板妻の太平洋クラブ御殿場コースで10日開幕した男子ゴルフの三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡新聞社・静岡放送後援)は、50周年を記念し最終日の13日まで全日入場無料。初日はすっきりとした青空が広がり、秋の装いをした富士山麓のコースに多くのギャラリーが詰めかけて観戦を楽しんだ。 主催者は全国のラーメン店を集めた「御殿場ラーメンフェスタ」や子ども向けイベントを企画し、「ゴルフに興味のない人も含めて家族で楽しめる」(関係者)大会にした。 コースの木々は色づき始め、わずかに雪をかぶった富士山が姿を現した。初めて訪れたという藤沢桂子さん(東京都府中市)は「とにかく景色がきれい。開放的な
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子どもも楽しめるコンサート「音楽の森」開催 御殿場市民会館
北駿地域の住民らでつくるNPO法人マウントフジ交響楽団はこのほど、音楽や楽器に親しんでもらう「音楽の森」を御殿場市民会館で開いた。「音楽の種まき」と銘打った社会貢献事業で、小さな子どもでも楽しめるコンサートなどを展開した。 コンサートは、森に遊びに来た女の子が音楽や楽器に出会うストーリーで進行した。かぶり物をして動物に扮(ふん)した団員は、人気アニメやクリスマスなどにちなんだ13曲を披露した。指揮者の竹内健人さんは音合わせの手順や、アンコールを求める方法を分かりやすい言葉で説明した。 抽選で当たった親子4組は、オーケストラの中に設けられた特別席で鑑賞した。長男の奏汰君(2)と鑑賞した松本
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記者コラム「清流」 運転の基本、再確認
ふじあざみラインを走る時は晴れやかな気持ちだった。目的地の富士山須走口5合目は標高2000メートル。景観や音、気象などが麓と異なる雲上の別世界。非日常を味わう喜びを感じハンドルを握っていた。 その道路で先月、5合目から下っていた観光バスが横転して1人が死亡、27人が重軽傷を負う痛ましい事故が起きてしまった。県警は事故原因について、フットブレーキの多用でブレーキが過熱し利きが悪くなる「フェード現象」が考えられると説明した。専門家は急勾配でカーブが続く道路の特異性を指摘する。 フェード現象は大型車両に限らず普通車でも起きるとされ、防ぐにはエンジンブレーキを適切に使い速度を上げずに走行すること
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空手突き技「エイッ」 御殿場・高根小 日本伝統武道に理解
御殿場市立高根小で7日、空手を学ぶ授業が開かれた。3年生と6年生が基本動作を体験した。高校生の演武を鑑賞し、日本の伝統武道に理解を深めた。 全日本空手道連盟による学校訪問プロジェクト。同連盟学校武道推進委員長の日下修次さん(76)が講師を務め、沖縄で護身を目的に始まった競技だと紹介した。 児童は基本となる受け技や突き技に挑戦した。「パワーを逃がさないよう足の動きにも注意を」などと助言を受け、「エイッ」の掛け声に合わせて技を繰り出した。 強豪の御殿場西高空手道部の3人が団体形を披露した。統率の取れた素早い動きに、児童は「早すぎて全然見えない」と驚きの声を上げた。 東京五輪空手イタリア代
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静岡県父親ソフト開幕 32チーム頂点目指す 決勝は20日
チャブ保険カップ争奪第53回県父親ソフトボール大会(NPO法人県ソフトボール協会、静岡新聞社・静岡放送主催)が6日、御殿場市の高根ふれあい広場などで始まった。 参加資格は35歳以上で、チームは小学校区単位。県内16の地区予選の勝者と主催者推薦などの32チームが出場し、トーナメント方式で頂点を目指す。 初日は1回戦16試合を行った。1球目から積極的にスイングする打者が多く、ベンチは得点のたびに盛り上がった。 13日に2回戦と準々決勝、20日に準決勝と決勝などを行う予定。
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小山町 川野選手(競歩)に第1号スポーツ特別賞 世界陸上で銀
小山町は3日までに、7月の世界陸上男子35キロ競歩で銀メダルを獲得した同町出身の川野将虎選手(24)に町スポーツ特別賞を贈った。2021年3月に制定した町スポーツ振興条例に基づく初めての顕彰。 町内に本社を置く「EN(エン)ボード」が手掛けたパーティクルボードにレーザープリントした顕彰状と町内産の御殿場コシヒカリを、町の担当職員が埼玉県内の練習拠点に届けた。 川野選手は「第1号で受賞でき大変うれしい。今後とも少しでも元気と勇気を与える姿をお見せできるよう取り組む」とコメントした。2023年世界陸上や24年パリ五輪に向けて練習を続けているという。町スポーツ特別賞は五輪・パラリンピックや世界
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5、6日に「アークラ大サーカス」 御殿場に手作り作家、全国から
全国のアーティスト、作家が集うアートクラフトフェア「アークラ大サーカス」が5、6の両日、御殿場市中畑の国立中央青少年交流の家で開かれる。入場無料。 出展者が手作りした木工、皮革、陶芸、布、ガラスなどの作品を展示販売する。定数の約2倍の出店希望があり「個性的な人を中心に選んだ」(主催者)。3分の1は初出展という。ご当地の土産物やグルメを含め180以上の店舗が並ぶ。2カ所のステージでは大道芸やライブなどのパフォーマンスを繰り広げる。 会場内と富士山御殿場口新5合目に無料駐車場を用意する。詳細はイベントのホームページで。
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金太郎像 にっこり登場 小山町の足柄駅前広場
小山町で誕生したとされ、町のシンボルになっている金太郎の像が、同町竹之下の足柄駅前広場に完成した。相棒の熊の隣に座り、にっこり笑う姿。除幕式が1日開かれ、設置実行委員会の鈴木重利会長は「観光客に金太郎を知っていただくランドマークになり、住民の誇りになることを願う」とあいさつした。 硬質型発泡スチロール製で、金太郎は台座を含め高さ1・8メートル。熊は10センチ高い。原画を考案した小山高美術部3年の貝瀬美穂さんと芹沢玲音さんは除幕式で「金太郎は勇ましく力強いイメージが強い。今回は優しい一面を表す像にした」と説明した。 設置場所は金太郎ゆかりの足柄山の麓。近くにあった金太郎像が駅舎建て替えに伴
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御殿場産和紅茶、名刺の代わりに 親善大使配布用にノベルティ
御殿場市は、市の観光親善大使が配布するノベルティを用意した。市内産の茶葉を使った和紅茶のティーバッグ。名刺を配っていたこれまでよりも配布機会が増え、一層のPR効果が生まれると期待を込める。 市内のホテルクラッドを運営する小田急リゾーツと地元の老舗茶園の荒井園が共同開発した商品。小田急リゾーツが2千個を市に寄付した。 親善大使は著名人で名刺を渡す機会が少ない。御殿場を紹介できる品があると配りやすいとの提案を受けた市は、持ち運びやすさなどを考えて和紅茶を選んだ。市や商品を紹介するメモを同封し、タレントの勝俣州和さんやプロゴルファーの芹沢信雄さんら7人の親善大使が配布する。 11月に市内で開
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映画「椿三十郎」ロケ地巡りを 黒沢監督記念板 御殿場厳島神社に
御殿場市の有志でつくる御殿場黒沢明学術会は26日までに、黒沢明監督の映画「椿三十郎」のロケ地になった厳島神社(同市東山)に記念板を設置した。二岡神社に次いで市内2カ所目。ロケ地巡りをする人が増えると期待している。 同会発起人で顧問の写真家池谷俊一さん(78)によると、厳島神社は黒沢監督の別荘に近く、散歩コースだった。「椿三十郎」の冒頭13分間に登場する。 アルミ製の記念板の説明文は池谷さんが執筆した。神社で撮られたシーンを描写し、作品が国内外で高く評価されたと紹介した。ファインダーをのぞく黒沢監督の写真を載せた。 黒沢監督は市内で10作品を撮影した。黒沢監督と御殿場の関わりを後世に伝え
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静岡人インタビュー「この人」 御殿場線を育てる会の会長を務める 菅沼弘さん(御殿場市)
沼津駅と国府津(神奈川県小田原市)を結ぶJR御殿場線の沿線活性化と利便性向上に取り組む。発足した2003年から活動に携わり、15年に会長に就任した。玉穂木材工業(御殿場市)の顧問。77歳。 ―御殿場線の意義は。 「1889年に東海道線として開通し、現在の東海道線が開通するまで日本の基幹鉄道だった。東京との往来を活発にし、多くの富士登山者を御殿場に運んだ。駅前に旅館が建つなど地域経済に大きく貢献した」 ―これまでの会の活動は。 「かつて御殿場線で活躍し、日本に7両しか現存しない蒸気機関車(SL)D52を郊外から御殿場駅前に移した。御殿場出身の冨原薫さんが作詞した汽車ポッポの歌碑と、御殿
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御殿場 高齢者移動支援広がる 生活の足、交流の場にも
住民がボランティアで高齢者をスーパーなどに送迎する「移動支援」を始める地域が御殿場市で相次いでいる。自家用車を持たない人の生活の足となり、利用者同士の交流の場にもなっている。 北久原区は2020年9月、移動手段がなく不便という住民の声をきっかけに買い物の送迎を始めた。週1回、利用者宅とスーパーを往復し、要望があれば病院や金融機関にも赴く。立ち上げを主導し、現在は運転手を務める大窪民主さん(75)は「支え合って豊かな生活を送れる地域になれば」と話す。 70~90代の12人が利用する。80代女性は「宅配サービスも使うが、店に行くと品物を見て選べるのがうれしい。車の中のおしゃべりも楽しい」と喜
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21カ所に妖精「ゴブリン」出現 小山町成美地区で芸術イベント
小山町成美地区の中心部のあちこちに芸術作品を展示し、回遊してもらうイベント「アートウオークおやま」が22日始まる。21日までに作品の展示作業がほぼ終わった。主催する官民組織、町まちなか空間活性化協議会は「魅力的な店、地域を盛り上げようとする人の姿を見てほしい」と呼びかけている。 落合、音渕、駅前通りの各商店街と周辺の屋内外21カ所に、具現化された妖精「ゴブリン」が“出現”する。決まった姿形はなく、アーティスト小中大地さんが町の雰囲気などから着想を得てデザインした。外壁に目や口を付けて建物全体が顔に見えるゴブリン、商店の看板商品と同じ姿をしたゴブリンに出合える。 豊
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下り坂 フットブレーキ頼りすぎ危険 基本は「低ギア低速」で
13日に観光バスが横転し乗客の女性1人が死亡、26人が重軽傷を負った事故現場、小山町の静岡県道「通称ふじあざみライン」は急勾配でカーブが続く難路。バスは下り坂のカーブを曲がりきれず、左側ののり面に乗り上げて横転した。専門家は「下り坂の運転は、フットブレーキに頼りすぎると危険」と警鐘を鳴らす。 富士山須走口5合目と東富士五湖道路の須走インターチェンジ付近を結ぶふじあざみラインは全長約12キロ、高低差は1160メートル。平均勾配は約10%、最大勾配は22%に及ぶ。御殿場署によると、直近10年に今回を含めて8件の人身事故が発生した。 比較的長い下り坂の後に大きくカーブする事故現場は「最大の難所
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富士山観光「負のイメージ」懸念 小山バス事故1週間 紅葉シーズンに影響
小山町須走の県道でツアー中の観光バスが横転し、乗客1人が死亡、26人が重軽傷を負った事故は20日、発生から1週間を迎えた。現場は国内有数の観光資源、富士山の麓。観光需要喚起策の全国旅行支援が始まったばかりでの惨事に、新型コロナウイルス禍の影響で落ち込んだ団体客の回復を期待していた観光関係者は、誘客への影響を懸念している。 「事故の影響はないと信じたい」。富士山須走口の山小屋関係者の1人は慎重な口ぶりだった。「一切話したくない」とする関係者もいた。事故後、ツアーキャンセルなどの影響が出ているという。 事故現場は富士山須走口5合目と麓を結ぶ通称・ふじあざみライン。富士山の登山ルートは既に閉鎖
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記者コラム「清流」 悪い知らせも地域のために
「悪いことばかり書いている」と言われたことがある。一時期連続した行政の不手際をその都度取り上げた結果、そのような印象を与えてしまったようだ。 記者は御殿場市民の一人。取材エリアである同市と小山町で公私ともほとんどの時間を過ごす。わが町の暗部を記事にする時はいつも、わが身を切り裂くような心苦しさを覚える。 それでも、多くの人が課題に目を向けて解決や再発防止の取り組みが進めば地域の将来のためになると信じて書く。悪意や、何かを陥れる意図は断じてない。 「いい話題ないですか」が口癖だと思っている。前向きな記事は書く側も楽しい。「この地域に住んで良かった」と思ってもらえる記事をたくさん書きたい。
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蒸気機関車「D52」汽笛響く ごてんば線まつり
JR御殿場線沿線の活性化に取り組む「御殿場線を育てる会」はこのほど、第16回ごてんば線まつりを御殿場駅周辺で開いた。同線で活躍した蒸気機関車(SL)D52が展示されている「ポッポ広場」などに多くの人が詰めかけ活気づいた。 ダンスや音楽のステージ、特産品の販売、鉄道模型展示などの催しを繰り広げた。D52の汽笛を鳴らす体験コーナーもあり、「ブオー」という音が鳴り響いた。地元の高校生がボランティアとして運営を支えた。
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「グリーフケア」知って 死産や流産経験者を支援 御殿場でイベント
静岡県東部で流産や死産を経験した人を支える「グリーフケア」に取り組む団体「マロウ~お空の天使を想(おも)う会」はこのほど、啓発イベントを御殿場市民交流センター「ふじざくら」で開いた。遺族の中には肉親を失った悲しみを周囲に話せず苦しみを抱え込むケースがあるとされ、助産師の永井綾代表(32)は「死産や流産をタブー視せず、話したい人は話せる社会になれば」と期待した。 イベントでは「みんなのいのち展」と題した写真展とマルシェを行った。写真展の作品は「命を感じる」をテーマに公募した。おっぱいを懸命に飲む赤ちゃんや、つえをついて飼い犬の散歩に出掛ける高齢男性など、命の存在や尊さを感じさせる作品が並んだ
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巨大カボチャ、名物に 資源生かし郷土盛り上げ 小山・明倫地区
小山町の明倫地域まちづくり推進協議会が、資源を生かした地域づくりに意欲的に取り組んでいる。毎年栽培し教育施設などに配布するジャンボカボチャは名物になった。顧問の保坂進さん(82)は「自然豊かで子育てに適した地域。活動を通じて多くの人に知り、住んでもらいたい」と話す。 各地区の特色に合わせたまちづくりをする町の方針を受け、2015年に前身組織が活動をスタート。「谷戸山にいだかれて 水音ひびく やすらぎの郷」をキャッチフレーズに掲げ、谷戸山のハイキングコースやホタルの観賞ポイントを設定し、イベントを開く。 ジャンボカボチャ栽培は5年以上前、話題づくりを目的に始めた。会員がポットに種を植え、一
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アウトレットから「御殿場回遊を」 市職員が出張、情報発信
御殿場市は10日まで、人気の集客施設の御殿場プレミアム・アウトレット(同市深沢)で市のPRキャンペーンを展開している。市によると、アウトレットには観光案内所はあるが、市職員が出向いて情報発信するのは珍しいという。 施設の一角にブースを構えて市内の見どころや特産物を伝えるパンフレットを配布し、他の場所まで足を延ばすように呼びかける。11月に開催され、大会50回記念として全日入場無料となるゴルフの三井住友VISA太平洋マスターズなど、市内のイベントも紹介している。 10日の「アウトレットの日」に合わせた取り組み。ゴルフのパターの体験コーナーを用意し、成功した人に抽選で特産品もプレゼントしてい
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小山町代表が切磋琢磨 正選手目指し練習開始【市町対抗駅伝】
静岡県市町対抗駅伝(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)の小山町チームは9日、代表選手の練習会を町多目的広場で始めた。12月3日の大会に向けて週1回集まり、それぞれの区間距離に合わせたタイムトライアルなどを行う。正選手の座を巡る戦いが激しくなりそうだ。 初日は池谷晴一町長や町議が激励に訪れた。池谷町長は「ここからギアを上げて本番はトップギアで走れるように」と呼びかけた。 選手は1人ずつ決意を述べた。一般男子区間の青山学院大陸上競技部出身の渡辺大地選手(小山町役場)は「本番で100%のパフォーマンスを出せるよう精進したい」と意気込んだ。
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地元アメニティー満載 富士スピードウェイホテル 小山町に開業
小山町の富士スピードウェイ(SW)に隣接する富士スピードウェイホテルが7日、オープンした。レストランの食材やアメニティーグッズに静岡県産や小山町産を多数採用し、訪れる人に地域の魅力を発信する。 レストランでは小山町特産の金太郎マスやアメーラトマトなどを提供し、県産食材のみを使うメニューも準備。客室には丸七製茶(藤枝市)のティーバッグを備える。温泉に用意するコーヒー牛乳や客室のバスソルトも県内産だ。 トヨタ自動車によるモータースポーツ文化の体験エリア「富士モータースポーツフォレスト」の中核施設。自動車ファンに加え、自然体験やリゾート体験を求める都会の人々をターゲットにする。 運営する日本
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早くも冬のイルミネーション 御殿場・時之栖、幻想的な世界広がる
御殿場市神山の御殿場高原時之栖で8日、冬のイルミネーション「ひかりのすみか」が始まる。7日、メディア向け内覧会を開いた。約550万個のLED電球が点灯し幻想的な世界が広がった。 長さ300メートルの「光のトンネル」の一部は音楽に合わせて点滅、変色する仕掛け。全体の色が一気に変わる瞬間や光の帯が流れるシーンがあり、見る人を楽しませる。「ツリーの森」や高さ20メートルのモミの木も、まばゆい光を放つ。 来年3月12日まで。ハロウィーンやクリスマスなどに合わせて雰囲気を変えるエリアを設け、何度訪れても楽しめるようにした。
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世界の料理レシピ紹介 小山で企画展
世界各国の料理教室を続けている小山町国際友好協会などは10日まで、各国の料理のレシピを紹介する企画展を同町総合文化会館展示室で開いている。 食を通じて各国の文化を理解しようと2001年に始め、32回を数える教室で取り上げた料理のレシピを紹介している。ベトナムの生春巻きや韓国のチヂミなど22カ国の料理。来場者がスマホで撮影し家庭で役立てられるように、それぞれ複数枚だったレシピを1枚にまとめた。 トルコのお守り「ナザール・ボンジュウ」やベトナムの民族衣装「アオザイ」など各国固有の品々も展示した。
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御殿場・ハンセン病施設 構想12年“身近な駿河療養所”遠く 立地や制度障壁、コロナが追い打ち
ハンセン病の元患者が入所する国立駿河療養所(御殿場市神山)の将来の在り方を巡る議論が停滞している。施設や入所者、市、地域住民でつくる検討委員会が将来構想案を策定してから12年経過したが、実現への動きは具体化せず、新型コロナウイルス禍で地域との交流も途絶えた。入所者の高齢化が進む中、関係者の1人は「入所者が考えをはっきり示せるうちに進めなければいけない」と訴える。 2010年にまとめた構想案は入所者が安心して暮らせる環境の確保を前提に、地域に開かれた施設を目指した。①医療施設の充実②人権啓発・交流施設として開放③公共バス路線確保④福祉施設としての開放-を重点項目に掲げた。 13年には一般外
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富士スピードウェイホテル クルマの装飾と魅力随所に 7日オープン
小山町の富士スピードウェイ隣接地で7日にオープンする富士スピードウェイホテルが3日、報道陣に公開された。トヨタ不動産が所有、経営し、日本ハイアットが運営する。車の部品やレースに関係するアート作品を随所に飾り、モータースポーツの魅力と上質なもてなしを同時に楽しめる施設にしたという。 地上9階、地下1階建てで全120室。いずれもベランダがあり、サーキット側の部屋からは最終コーナーとホームストレートを、反対側の部屋からは富士山を見渡せる。サーキットをかたどったオブジェ、車の模型、エンジンやマフラーを模したアート作品などを館内に展示している。 富士山を望む温泉施設、ジム、屋内プールを備える。レス
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優れた立地、唯一無二の個性 富士SWホテル運営 日本ハイアット・坂村代表取締役一問一答
富士スピードウェイホテルは、ハイアットのブランド「アンバウンド コレクション」の国内初施設。取材に応じた日本ハイアットの坂村政彦代表取締役(49)は「都会を離れて過ごすには距離的にもアクセス面も便利なロケーション。地域の魅力を幅広く知っていただくお手伝いをしたい」と語った。一問一答は次の通り。 ―ブランドのコンセプトは。 「唯一無二の個性を持ち、独自のストーリーを放つホテルのブランド。ハイアットブランドではなく場所の個性やコンセプトを前面に出す。日本の自然を象徴する富士山と、産業界を代表する企業のトヨタ自動車が融合する富士スピードウェイは唯一無二に合致し、第1号にふさわしい」 ―想定す
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引退競走馬が“再就職” サラブレッド、華麗な跳躍 御殿場で馬術競技会
引退した競走馬が出場する馬術競技会「馬旅賞引退競走馬杯」が2日、御殿場市馬術・スポーツセンターで開かれた。地元の岡本ライディングクラブJAPANと北駿ホースヴィラなどから人馬17組が障害馬術競技に挑んだ。引退競走馬の活躍の場をつくろうとNPO法人日本乗馬普及協会(豊橋市、戸苅宏元理事長)が協賛した。 日本社会人団体馬術連盟主催の大会、キャロットステークスの一競技として行われた。競馬界の名馬キングカメハメハを父に持つロンギングケイシー(現在の名前はキプリング)などサラブレッドが華麗な跳躍を見せた。 同協会によると、引退競走馬のうち繁殖馬になれない3千~4千頭が行き場を失う。大学時代に馬術
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台風被災のママ支援 御殿場の団体 ネットワーク活用、迅速展開
御殿場市の子育て支援グループ「御殿場ママ活情報局」は30日までに、台風15号による豪雨の被害を受けた静岡市に支援物資を送った。子育て支援グループのネットワークを生かし、必要とする子育て世帯などに直接物資を届けた。 支援を決めてから現地入りまで丸2日足らず。高村典子代表は「メンバーの防災意識が高く、すぐに物資が集まった。現地の子育て支援団体に連絡するだけで必要な物や届け先が明確になった」と迅速に活動できた要因を語る。 被災地支援の気持ちに加え、「支援をすれば何かあった時に助けてもらえる安心感が生まれる」と26日夜に活動を決めた。県内の子育て支援団体でつくる「しずおか子育て防災ネットワーク」
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台風被災地に飲料水を輸送 御殿場市、小山町
御殿場市と小山町は29日までに、台風15号の被害を受けた静岡市などにペットボトルの飲料水を送った。職員が現地まで運び、積み降ろし作業に当たった。 御殿場市は備蓄していた2リットルペットボトル720本を、静岡市清水区の静清浄化センターに届けた。 小山町は静岡市役所清水庁舎と川根本町役場にそれぞれ、2リットルペットボトル480本を届けた。指定給水拠点になっている同庁舎では、持ち込んだ町職員が市民に直接手渡した。
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クラブ対抗卓球 実力伯仲の熱戦 小山で大会
小山町クラブ対抗卓球大会(町卓球連盟主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、町総合体育館で開かれた。一般の部はジョン・マイケル(沼津市)、中学男子の部は御殿場中、中学女子の部は北郷中(小山町)が優勝した。 3部門に15チーム99人が出場した。シングルス4戦とダブルス1戦のうち3戦先勝すれば勝利となる方式で行った。実力が伯仲し、終盤までもつれる試合が多かった。 3年ぶりの開催。一般の部は駿東地区、中学生の部は小山町と御殿場市のチームに限った。 各部門の準優勝は次の通り。 一般 御殿場西高▽中学男子 御殿場西中▽中学女子 御殿場中
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小山町デマンドバス利用増 予約アプリ、利便性向上へ検討
予約に応じて運行する小山町の乗り合いバス「デマンドバス」の利用者が増えている。御殿場市を含めて286カ所のバス停から乗降場所を選べるのが特徴で、4~8月の利用者は前年同期の1・5倍近くになった。予約が取りにくいとの声も上がり、町は利便性を高めるため予約アプリのバージョンアップを検討している。 町によると、4~8月の利用者(速報値)は5904人と前年同期から1922人増えた。新型コロナウイルスワクチン接種会場の送迎で初めて乗った人が、その後も利用しているとみられる。御殿場市内の高校近くにバス停を新設したのも一定の効果を生んだ。 利用者の少ない路線バスの代替として2020年に導入した。14人
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御殿場市ふるさと納税 寄付1億円に返礼品 世界に1台、最高級車に改造
御殿場市は26日、ふるさと納税の寄付額1億円の返礼品を用意したと発表した。市内事業所が世界最高峰の自動車レースのマシン開発技術を生かして市販スポーツカーのボディーを一新し、世界に1台の車を作る。市の調べによると、1億円超の寄付に対する返礼品は県内で初めてとみられる。 レーシングカーの開発を手掛ける「ムーンクラフト」(同市板妻)のサービス。寄付者が所有するスポーツカー「ケータハム7」のボディーを、同社の由良拓也社長がデザインしたボディーに付け替える。ルマン24時間のマシン作りに使う空気力学や炭素繊維成形技術を盛り込み、「超軽量で超高性能」(由良社長)になる。デザインも最新のトレンドを取り入れ
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銃剣道 国体頂点へ決意 静岡県チームの自衛隊員
御殿場市の陸上自衛隊滝ケ原駐屯地と板妻駐屯地の隊員が、栃木国体の銃剣道成人男子の静岡県代表に選ばれた。メンバーは22日、勝又正美市長を市役所に訪ねた。5年前の愛媛国体の準優勝メンバーだった佐藤岳2曹(37)は「前回以上の成績を残したい」と決意を述べた。 長さ166センチの木銃(もくじゅう)で相手を突く競技で、国体は1チーム3人の団体戦で行う。静岡県チームの先鋒(せんぽう)は土居祐介3曹(32)、中堅は鳥沢俊輔3曹(35)、大将は佐藤2曹。6月の県予選を勝ち抜き選出された。西村健一曹長(36)が控え、監督は坂元誠2尉(46)が務める。 銃剣道が国体種目になるのは愛媛国体以来。初戦は地元の栃
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御殿場高生お勧め ソウルスポット発信 サイト掲載、紹介文執筆
御殿場高の生徒が、住民が愛する御殿場の「ソウルスポット」のPRに取り組んでいる。通信大手KDDIなどが開設したソウルスポットの紹介サイトで、御殿場のスポットの選定を担った。各スポットの紹介文も手掛け、住民ならではの視点で魅力を伝える。旅行者の回遊を促すとともに、住民が地域の素晴らしさを再認識する機会になればと期待する。 御殿場高創造ビジネス科ビジネス観光コース3年生が、21日に開設された地域情報サイト「COLO(コロ)」のコンテンツづくりに協力した。御殿場の71スポットのうち30カ所を選んだ。 放課後に友人と足を運ぶ韓国料理店、好きな人との距離を縮めるのに最適なバッティングセンター、アル
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リフォーム服 ステージ堂々 御殿場で高齢者交流
静岡県内のシニアクラブ会員らが交流する「高齢者いきいき創造広場」(シニアクラブ静岡県、県主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が22日、御殿場市民会館で開かれた。 使わなくなった衣類を再生した「リフォームファッションショー」や芸能発表を繰り広げ、各地から詰め掛けた約800人が楽しい時間を過ごした。 ファッションショーには24人が出演。着物などの生地で仕立てたワンピースやジャケットを身に着け、ステージを堂々と歩いた。ポーズを決めると会場から拍手が起こった。 芸能発表は14組がダンスや合唱などを披露した。地元のシニアクラブ御殿場市は会員の美術作品を展示し、特産品販売コーナーを設けて来場者をもてな
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手作り着物 集大成の個展 御殿場の市江さん
御殿場市で和装教室を開く市江洋子さん(80)=同市かまど=の個展「手仕事展」が21日、同市民会館展示ホールで始まった。和装の道に入って半世紀近くになる市江さんの集大成として、手作りの着物や小物などを展示した。25日まで。 目玉の作品は、これまでに仕立てた着物の小布228枚を継ぎ合わせた「百徳小袖」。横列に同じ系統の色の布を並べ、全体として統一感のあるデザインの着物に仕上げた。和装を通じて関わった人への感謝の気持ちを込めたという。 古い着物をリメークした洋服も多数並べた。端切れを巧みに活用した小物は、生地を大切にする市江さんの精神が表れている。
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キッチンカー 駅前に集合 23日、御殿場でイベント
御殿場市は23日午前10時から、人気キッチンカーが集うイベント「駅まえ~る」を御殿場駅富士山口で初開催する。市の玄関口である駅前に活気を生み出し、エールを送ろうと企画した。 同市などから6台が出店する。チキン、タコライス、ヒレカツバーガー、クレープ、コーヒー、かき氷を販売する。 来場者に市の電子地域通貨「富士山Gコイン」100ダラーをプレゼントする。マイナンバーカードを持参した人には、さらに100ダラーを贈る。 問い合わせは市商工振興課<電0550(82)4683>へ。
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芹沢さんV、野口さん5位 東海小学生陸上好成績を報告 御殿場
御殿場市立朝日小6年の芹沢梨心さんと野口未夢さんが、東海小学生陸上競技大会(8月、三重県)で好成績を収めた。このほど、勝又正美市長を市役所に訪ねて結果を報告した。 芹沢さんは6年生女子100メートルで優勝した。予選で13秒22の大会新記録を打ち立て、決勝ではスタートから一度も先頭を譲らずゴールした。「コーチの指導と家族の応援のおかげで優勝できた。自分の力を発揮できて良かった」と振り返った。 野口さんは、走り幅跳びとジャベリックボール投げを組み合わせた競技で5位に入った。「競技場が大きく驚いたが、たくさんの人の応援でいつも通り競技ができた」と話した。 2人は御殿場総合スポーツクラブに所属
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噴火で埋没の須走 地中の集落、解明へ一歩 小山町生涯学習課課長補佐/金子節郎氏【本音インタビュー】
1707年の富士山宝永噴火で火山灰に埋まった集落が地中に残るとされる小山町須走地区。町教委による2019年と22年の試掘調査の中心を担い、家屋の柱や什器(じゅうき)などを発見した。調査の成果と今後の展望を聞いた。 -宝永噴火当時の須走の様子は。 「駿河、甲斐、相模の3カ国が交わる交通の要衝として栄えた。富士山須走口登山道の起点でもあり、観光業や宿泊業が盛んだった。冨士浅間神社の門前の本通り両脇に76軒の住宅や旅籠(はたご)が立ち並んでいた。噴火では約390センチの火山灰が積もった。39軒が重みでつぶれ、37軒が焼失した。除去できないほどの降灰量で、火山灰の上に新たな集落が形成されたと伝わ
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動物モチーフ 紙の立体作品展 小山で遠藤さん
裁断した紙を使い動物をモチーフにした立体作品を制作する造形作家、遠藤良亮さん(30)=小山町出身=の個展「どうぶつたちのいるところ」が25日まで、同町総合文化会館展示室で開かれている。 細かく切った新聞紙やシュレッダーで裁断した紙にでんぷんのりを混ぜて形成した約30点を展示した。顔を上げ前に進むカバを表現した「躍進」など、動物の性格や考えを思い描きながら仕上げた作品が多い。 遠藤さんは幼少期から動物を題材にした立体作品を作っていた。多摩美術大学院在学中、シュレッダーで裁断した紙は焼却処分されると知り、「もったいない」と材料に採用した。遠くからは石像に見えるが近づくと紙でできていると分かり
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成人、結婚…マイナカード所持者にポイント付与 御殿場市が検討
御殿場市は15日、マイナンバーカードを持つ市民に対し、人生の節目でポイント付与を検討すると明らかにした。市議会9月定例会の一般質問で、沓間信幸企画部長が林義浩氏に答弁した。 市デジタル推進室によると、入学、成人、結婚、出産などに合わせ、市の電子地域通貨「富士山Gコイン」で使えるポイントを付与する想定という。移住定住促進や市内経済の活性化が目的で、具体的な制度や開始時期などは今後検討する。 市は、まちづくりや地域課題解決に参加する市民に対し、Gコインのポイントを付与する方針を既に示している。勝又正美市長は答弁で、ポイント付与の対象となる活動例として、ごみ拾いなどの環境美化活動や防災訓練を挙
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富士山1周 自転車の旅 御殿場発着「富士いち」に愛好家650人
御殿場市印野の富士山樹空の森を発着点に富士山の周りを1周するサイクリングイベント「富士いち」(ルーツ・スポーツ・ジャパン主催、市共催)がこのほど、開かれた。県内や関東などの愛好家約650人が初秋の山麓を走り、心地よい汗を流した。 富士山の周りを反時計回りに進み、御殿場を含め9市町村を巡る約120キロ。森林や湖畔を含み豊かな自然を感じられるコース設定で、参加者は思い思いのペースで走行した。富士山が姿を見せる時間帯が多く、場所によって変化する霊峰の表情を楽しんだ。 コース途中に設けられたエイドステーション(補給所)で、富士宮やきそばやほうとうなど各地の名物を味わった。走破後は御殿場の伝統料理
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御殿場市「子ども医療費負担軽減」 通院1回目500円、以降無料
御殿場市の勝又正美市長は14日、子ども医療費の負担軽減を前向きに検討すると明らかにした。市議会9月定例会の一般質問で勝又英博氏に答えた。市長は取材に対し、高校3年生相当までの自己負担額を通院1回500円までとし、2回目以降は無料にする考えを示した。 助成に必要な費用を来年度の当初予算に盛り込む方針。500円までとする時期は今後詰めるという。 現在の自己負担額は上限2千円(4回まで各回500円、5回目以降は無料)。薬代と入院費は既に無料。 市長は答弁で「真の子育て日本一を目指す当市において、子育て支援の一層の強化は優先度の高い施策」と強調した。一方、完全無料化は否定した。 担当部長は答
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横山さんの100歳祝う 御殿場市長「いつまでもお元気で」
敬老の日を前に、御殿場市の勝又正美市長は13日、21日に100歳を迎える横山知恵子さん(同市二の岡)宅を訪れ、長寿を祝福した。記念品を手渡し、「いつまでもお元気でいてください」と言葉をかけた。 横山さんは東京で教員をした後、御殿場に移り農業にいそしんだ。現在はひ孫の幸太郎君(4)、陽太君(1)と遊び、テレビで相撲や高校野球を見るのが楽しみ。「雑巾がけで運動する。嫌なことを考えない」と長寿の秘訣(ひけつ)を話した。 市長は市内の男性最高齢の前田智さん(102)=神山=宅も訪問した。市によると、本年度100歳以上になる市民は76人(1日現在)。最高齢は107歳の女性。
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秋の富士山麓 自転車巡り 景色や地元グルメ堪能 御殿場など
富士山麓の景観と地元グルメを楽しむサイクリングイベント「富士山グルメライド」が10日、御殿場市印野の富士山樹空の森を発着点に開かれた。市内外のサイクリスト約150人が同市と裾野市、小山町を走り、地域の魅力を五感で堪能した。 78キロの健脚コース、64キロのグルメコース、27キロのファミリーコースが設定された。いずれも東京五輪自転車ロードレースのコースをベースにした。富士山の稜線(りょうせん)を一望できる長尾峠などの景勝地を含めた。 参加者は10人程度のグループで走行した。各グループに帯同したガイドライダーから、コース周辺のビューポイントなどを聞いた。コース途中のエイドステーション(補給
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富士山夏山シーズン終了 小山町須走口・冨士浅間神社で閉山式
富士山の夏山シーズン最終日の10日、須走口登山道の起点となる小山町須走の冨士浅間神社で閉山式(町観光協会主催)が開かれた。今年の須走口は誘客策が奏功し登山者数は昨年より増えたが、新型コロナウイルス禍前の2019年の7割程度にとどまったとみられる。関係者が霊峰に感謝し、来夏の盛況を祈願した。 町の計測によると、7月10日~8月24日の登山者数は1万4293人で、前年同期に比べ5929人増えた。マイカー規制を例年の63日間から48日間に短縮し、規制中に設ける麓の駐車場を無料化したことが効果を発揮したとみている。一方、お盆時期の台風襲来やツアー客の減少が響き、コロナ禍前の19年比は1万90人減だ
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夏の締め わらじ供養祭 祝詞唱え玉串供える 御殿場高原時之栖
御殿場の夏を締めくくる「わらじ供養祭」が10日、御殿場市神山の御殿場高原時之栖で開かれた。市観光協会や市の関係者らが夏のシンボルの大わらじを供養した。御殿場わらじ祭りをはじめ多くの恒例行事が復活した夏の終わりを惜しんだ。 かつて富士登山者が脱ぎ捨てたわらじを富士山御殿場口新5合目で燃やし供養したことに由来する行事。7月1日の富士山開山式で入魂した全長3メートルの大わらじの前で神事を行い、魂を抜いた。新橋浅間神社の内海守宮司が祝詞を唱え、出席者が玉串を供えた。 物まねシンガー松浦航大さんや歌手麻倉未稀さんらのステージもあり、多くの人が詰め掛けた。神事終了後には打ち上げ花火が夜空を彩り、フィ
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Gコイン普及促進へ「カード」配布 御殿場市独自の電子地域通貨
御殿場市は、独自の電子地域通貨「富士山Gコイン」を利用できるカードの発行を始めた。従来はスマートフォンアプリ「チーカ」のみだったが、スマホを持たない人や操作に不慣れな人も使えるようにし、普及を加速する。市の担当者は「身近な地域通貨として親しんでもらえれば」と話す。 キャッシュカードなどと同じサイズで、富士山と市のキャラクター「ごてんばこめこ」をデザインした。市役所商工振興課と各支所、駅前サービスセンターで市民に配布している。アプリとの併用はできない。 電子通貨は郵便局など所定の場所で現金を入金(チャージ)して利用する。支払いに使える店舗はスーパーやドラッグストアなど約230店舗(うち94
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休日発熱外来 9月末まで 御殿場市、午前のみ開設
御殿場市は9日までに、休日の臨時発熱外来を9月末まで開設すると決めた。診察時間は午前中のみにする。 11、18、19、23、25日に市救急医療センター敷地内に設ける。当日午前8時から同センター<電0550(83)1111>で予約を受け付ける。 新型コロナウイルス感染が疑われる症状がある人が対象。予約の電話がつながりにくくなることが想定され、軽症者は平日に医療機関を受診するよう呼びかけている。
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静岡人インタビュー「この人」 御殿場馬車鉄道の車両復元に尽力した 勝又祐介さん(御殿場市)
明治から昭和初期まで御殿場市や小山町を走った御殿場馬車鉄道の客車を復元した御殿場馬車鉄道研究会の事務局長。昨年12月にお披露目会を開き、人を乗せて人力で動かした。43歳。 -御殿場馬車鉄道とは。 「1898年から1928年まで運行し、最盛期には現在の御殿場駅前と籠坂峠間の約18キロメートルを結んだ。多くの富士登山者が乗車した。当時の東海道線で御殿場に運ばれた物資を山梨県側に運んだ。運転手が鳴らすラッパの音『テトウテトウ』にちなみ『テト馬車』と呼ばれた」 -復元した理由は。 「御殿場馬車鉄道を知る人は減っている。地域の人が出資し苦労して作った歴史の継承を目指した。運営会社は経営難から『
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小山中生、妖精の構想練る 制作アーティスト指導 芸術イベント展示へ
小山町立小山中は5日、地元の成美地区中心部で10~11月に開かれる芸術イベント「アートウオークおやま」の展示作品の構想を練るワークショップを行った。作品の題材は、出現場所によって形や表情が違う妖精「ゴブリン」。全校生徒が町の環境や町民の人柄に着想を得て、作品にしてほしいゴブリンの姿を考えた。 ゴブリンは欧州に伝わり、森羅万象に宿るとされる妖精。特定の姿形はない。作品制作を担当するアーティストの小中大地さん(37)=茨城県つくば市=らが講師を務めた。 生徒はまず町の魅力や特色を思い描き、イメージを膨らませてゴブリンの姿を追い求めた。「豊かな自然に溶け込むゴブリン」「金太郎のようなゴブリン
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記者コラム「清流」 日本のポンペイにわくわく
小山町須走地区で7月に、1707年の富士山宝永噴火で埋まった釜や急須などが出土した。現場は状態を変えずに土中で保存する。素人の記者は「もっと調査すれば何か出るはず。もったいない」と思ったが、誤った認識だった。 保存方法には、そのまま地中に残す現状保存と、発掘調査して書籍に記録する記録保存がある。記録保存は遺跡を壊してしまうことになり、現状保存が最善の選択という。 宝永噴火の火山灰で埋まった集落が土中に残るとされる須走地区は「日本のポンペイ」とも言われる。全容解明は100年後か200年後か。掘らなくても地中の遺物や遺跡の詳細を把握する技術が早期に誕生するかもしれない。 過去を教えてくれる
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マイナポイント「Gコイン」で受け取り可 御殿場、9月30日から
御殿場市は31日までに、マイナンバーカード取得者に付与される「マイナポイント」を同市の電子地域通貨「富士山Gコイン」で受け取れるようになると発表した。9月30日に申し込みを開始する。 マイナポイントは、マイナンバーカードの取得や公金受け取り口座登録などで最大2万円分のポイントが付与される制度。カードが手元に届いた後のポイント申請時に、ポイントを受け取るキャッシュレス決済サービスを選択する。 受け取りに選択できる県内自治体の電子地域通貨は、西伊豆町の「サンセットコイン」に次いで二つ目。市はGコインの普及と市内経済の活性化を狙う。 Gコインは市内の約180店舗で利用できる。市の担当者は「受
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宝永噴火で埋没、生活の跡 小山・須走地区、すり鉢や急須など30点出土
小山町須走地区で、富士山の宝永噴火(1707年)で埋まったすり鉢や青銅器の急須などの遺物が30日までに出土した。公的な調査で当時の遺物が見つかるのは初めて。町は「噴火直前の人々の生活が分かる」と意義を語る。 現場は、世界遺産富士山の構成資産の冨士浅間神社に近いホテル米山館の東側の空き地。深さ約1・8メートル、人が生活して硬くなった面の上から、釜や片口など30点が出土した。深さ1・5メートルの土中からは屋根材のカヤや垂木が見つかった。 すり鉢は1600年代後半に作られた品で、宝永噴火の時期と合致する。片口や釜はふたが器にはまった状態。町の担当者は「噴火直前に食べていた煮物が残っているかもし
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小山町がプレミアム商品券 50%上乗せ、9月5日発売
小山町は9月5日、プレミアム付き商品券「おやま応援プレミアム商品券」の販売を始める。町内店舗で使える1万5千円分の商品券を1万円で販売する。町内経済の活性化が目的。30日発表した。 500円券30枚つづり。飲食店と宿泊施設専用の「お食事券」3千円分、小売店などで使える「お買物券」8千円分、大型店を含む全店舗で利用できる「全店共通券」4千円分がセットになっている。 役場本庁や各支所などで販売する。第1期(16日まで)は町民のみ1世帯3セットまで購入できる。第2期(20日から)は町民以外も含め1人5セットまで購入可能になる。
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御殿場市、おもちゃ館「樹空の森」に 整備費10億円「日本一施設目指す」
御殿場市は29日、木製の玩具で遊べる「おもちゃ館」の設置場所を同市印野の富士山交流センター(富士山樹空の森)に決めたと発表した。施設名は「富士山 木のおもちゃ美術館(仮称)」で、2025年度のオープンを目指す。 建物を新築するか既存の建物を増改築するかは今後検討する。勝又正美市長は整備費の目安を10億円とし「中途半端なものではなく日本一の施設を目指す」と強調した。当初は年間10万人の来館を見込んでいる。 木に対する親しみを醸成し木材活用の意義を浸透する「木育」の一環で、東京おもちゃ美術館を運営する認定NPO法人芸術と遊び創造協会(多田千尋理事長)の支援を受けて整備する。市内産の杉やヒノキ
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御殿場高生「一日市長」に 施設を視察、市議会で市政に意見
御殿場高の生徒4人が26日、御殿場市の「一日市長」に就任した。公共施設を視察して各施設の役割や市の主要施策を理解した。市幹部や市議を前に、市政に対する意見を発表した。参加した勝又凛聖さんは終了後、「市を良くしたいという職員の皆さんの強い思いを感じ、私もまちづくりに貢献したいと思った」と話した。 創造ビジネス科2年の勝又さんと大庭清良さん、渡辺美海さん、坂元雫月さんが体験した。勝又正美市長から任命状を受けた後、市長室の執務席に座り「責任感を感じる」「偉くなった気分」などと話した。市民交流センター「ふじざくら」や富士山樹空の森を視察した。 市議会議場の壇上で意見発表した。坂元さんは高齢者と若
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2023年春開園「高嶺の森のこども園」 御殿場、工事安全願う
御殿場市の複合施設「高嶺(たかね)の森」敷地内に2023年4月に開園する「高嶺の森のこども園」の園舎新築工事安全祈願祭が26日、現地で開かれた。 園舎は木造平屋(一部2階建て)で、延べ床面積989・57平方メートル。緑に囲まれた立地から、「森の環境を引き込む」を設計のコンセプトにした。地面のなだらかな傾斜を生かして部屋を配置。円形の屋根が連なり、円と円の間の開口部には日だまりができる。 運営する社会福祉法人博友会の土田博和理事長(72)は、園の特色として①自然との共生②動物との共生③英語教育-を挙げた。「世界に羽ばたく人材を育成する」と強調した。
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旅行情報誌 御殿場を特集 新橋浅間神社、樹空の森、とらや工房… 市内、首都圏で無料配布 モデル堀田茜さんがナビゲーター
御殿場市を特集した旅行情報誌「旅色フォーカル」がこのほど刊行され、市内や首都圏で無料配布されている。モデル、俳優の堀田茜さんがナビゲーターを務め、御殿場の奥深い魅力を伝える。 堀田さんが1泊2日で市内を巡る設定で、富士山御殿場口登山道の起点の新橋浅間神社や、富士山の成り立ちを学べる富士山樹空の森などの名所を紹介する。とらや工房や手打そば金太郎などの飲食店も掲載した。 乗馬やゴルフなど非日常を体験できるスポット、地ビールや加工肉といった名産品も紹介している。堀田さんは誌面のインタビューで御殿場について「こんなに面白いところがいっぱいあったなんてと思うことばかり」と話した。 旅色は20~4
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歌の力で楽しい時間を 28日、初演奏会 10曲披露へ 御殿場のコーラス団体
御殿場市のコーラスグループ「フェリーチェコーラス」は28日午後2時から、初めての演奏会を同市民会館小ホールで開く。入場無料。本番が近づくにつれてメンバーの意欲が高まり、歌声のレベルが上がっているという。土屋俊光会長(72)は「歌の持つ力を伝えたい」と本番を心待ちにする。 同市民会館カルチャー教室のコーラス教室の受講生によるグループ。現在は60~70代を中心に17人が所属し、毎月2回の練習に励んでいる。 これまで出演していた合同発表会が新型コロナウイルス禍で中止になり、「生の歌声を届けたい」と演奏会を企画した。「翼をください」「春が来た」など10曲を披露する。土屋会長が指導する「オカリナ
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全国空手4度目V 稲さん(御殿場西高)小山町長に報告
御殿場西高3年の稲璃岬(りみ)さん(17)=小山町竹之下=が、第64回全国空手道選手権大会の高校生個人戦女子形の部で優勝した。町役場でこのほど、池谷晴一町長に喜びを報告した。 大会は7月、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われた。稲さんは決勝で得意の「五十四歩小」を演武した。持ち味のキレと力強さのある形で、同大会4度目の頂点に立った。 稲さんは「プレッシャーはあったが、自信を持って臨めた。練習してきた成果を精いっぱい出し、自分の技を伸び伸び出した」と振り返った。 大学でも空手道を続ける。高いレベルに身を置き「より空手道に精進したい」と決意を述べた。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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独立記念日に登頂「ウクライナに明るい日を」 在日大使館員、富士山頂で国旗掲げ誓う
ウクライナの独立記念日で、ロシアによる侵攻開始から半年に当たる24日、在日大使館員が富士山に登頂した。登山を支援した町国際友好協会によると、登頂した大使館員は「戦争が始まって初めての独立記念日は特別」と、この日を選んだ意義を語った。御来光を拝み「ウクライナに明るい日が来ると信じている」と思いを強くしたという。 大使館員と家族が23日昼に須走口5合目を出発した。本8合目の山小屋に宿泊し、24日早朝に山頂に到達して御来光を拝んだ。同協会の会員や町職員が同行した。 同協会役員が6月に寄付金を届けるため大使館を訪問し、セルギー・コルスンスキー大使と面会した際、富士山の話題になった。その後、大使館
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記者コラム「清流」 平和 強く誓う夏
御殿場市に赴任して驚いたことの一つが、東富士演習場から響く着弾音だ。雷のようなごう音がとどろき、住まいの窓枠が揺れる。赴任当初は有事ではないかと警戒し、関係機関に問い合わせしたこともあった。 すっかり慣れていたが、ロシアのウクライナ侵攻を機に感じ方が変わった。音を聞くたびに、攻撃で破壊されるウクライナの街や人々の生活が頭をよぎり、悲しい気持ちになる。米国の有力者が台湾を訪れた後、頻繁に飛ぶヘリコプターも不気味に感じた。 これまで以上に戦争が身近に感じられる夏。「平和は待っていても訪れない、努力してつかみとるものだ」。報道で伝わる先人の体験談はそう物語っている。一人一人の力は小さくても、平
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相撲全国大会 表彰台狙う 御殿場南小の岩井君 意気込み
御殿場市立御殿場南小5年の岩井拓真君が第37回わんぱく相撲全国大会に出場する。23日、同市役所に勝又正美市長を訪ね「目標は表彰台」と意気込んだ。 身長149センチ、体重58キロの岩井君は、5月に行われた御殿場・小山地区大会で頂点に立ち、6月の県大会で準優勝して全国大会出場を決めた。3歳から続ける柔道で培った腰の強さを生かした投げ技が光った。 全国大会は10月30日に東京・両国国技館で行われる。岩井君は「(地区大会や県大会で)対戦した相手のためにも勝たないと」と話した。同席した父の征司さんは「こんなに強いとはとビックリしている」と目を細めた。
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男子G「マスターズ」入場無料 御殿場で11月、50回記念で
御殿場市の太平洋クラブ御殿場コースで11月に開催される男子ゴルフ「2022三井住友VISA太平洋マスターズ」は全日入場無料になる。大会事務局が23日までに発表した。市は「全国から訪れるギャラリーに市の魅力をPRするチャンス」と歓迎する。 大会50回の節目を記念し、初日の11月10日から最終日の13日まで無料で観戦できる。指定練習日の11月8日も入場無料になる。 全国ネットでテレビ放送される市内唯一のスポーツイベント。宿泊業や飲食業などへの経済効果も大きい。市や市内団体でつくる「太平洋マスターズ御殿場協力会」は長年、選手や関係者を歓迎し、ギャラリーのおもてなしに力を入れてきた。 今年は大
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要支援者の避難実践 小山町が訓練、役割分担など課題に
小山町はこのほど、災害時に自力での避難が難しい要支援者の避難訓練を町内で実施した。町職員や南藤曲区自主防災会員らが参加し、要支援者を自宅から避難所まで搬送した。 町危機管理局の担当者は、支援に当たる人の役割分担の明確化と、避難所での要支援者用スペース確保を課題に挙げた。 強い地震が発生して町営団地に亀裂が入り、1階に住む車椅子の50代男性の避難が必要-との想定で行った。支援者の住民は車椅子の前方に取り付けた補助具を引いたり、車椅子を押したりして約1・2キロ離れた小学校まで男性を運んだ。 町によると、災害時に支援が必要と申し出ている町民は約700人。町は今後、それぞれの支援の必要性を見極
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「県民の日」にクイズなど催し 小山・道の駅ふじおやま
静岡県が誕生した「県民の日」の21日、小山町観光協会とボランティアガイドグループ「静岡おやま案内人四季の旅人」は、記念イベントを同町用沢の「道の駅ふじおやま」で開いた。 県に提案し、選定された「県民の日おもてなし体験イベント」。県の誕生年や県の鳥などに関するクイズを出題した。 開始前から多くの人が詰め掛けた。クイズに解答し、地元産野菜などが当たる抽選に挑んだ。 キッズコーナーもあり、子どもたちがヨーヨー釣りとスーパーボールすくいを楽しんだ。
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世界陸上競歩「銀」 川野選手を懸垂幕で祝福 小山町
小山町は17日までに、陸上の世界選手権男子35キロ競歩で銀メダルに輝いた町出身の川野将虎選手をたたえる横断幕と懸垂幕を町内各所に掲げた。 池谷晴一町長は川野選手の快挙に「町民が喜びと誇りを強く感じ町全体が元気づけられた」とコメント。町スポーツ振興条例に基づき川野選手を顕彰する方向で調整している。 横断幕と懸垂幕は、役場本庁舎や町総合文化会館、川野選手の母校の須走小と須走中など5カ所に掲げた。「小山町初のメダリスト誕生!」と祝福している。 町は「これからも町を挙げて川野選手を支え応援する」としている。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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サーフィン全国へ 御殿場高2年の中野さん 海ない御殿場から挑む
海のない御殿場市の高校生がサーフィンの全国大会に挑む。同市大坂の中野雄太さん(16)=御殿場高2年=。国内のアマチュア最高峰の大会、全日本サーフィン選手権(20日~、宮崎市)に向けて「力強いサーフィンをして高得点を出したい」と闘志を燃やす。 父親の影響を受けて小学5年で競技を始めた。サーフチーム「アロハサーフ」に所属し、週末に下田市に通って練習を続ける。身長178センチ、体重71キロという恵まれた体格を生かし、5月に開かれた伊豆支部予選のジュニアクラスで優勝し、初めて全国大会の切符をつかんだ。 「影響力を持って、多くの人にサーフィンを知ってもらえたら」と夢を語る。「よい結果を残して注目さ
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小山の道の駅 21日におもてなしイベント
小山町のボランティアガイドグループ「静岡おやま案内人四季の旅人」は、県民の日の21日、おもてなしイベントを同町用沢の「道の駅ふじおやま」で開く。 県民の日にちなんだクイズを出題し参加者に景品を贈る。ヨーヨー釣りとスーパーボールすくいができるキッズコーナーも設ける。 開催時間は午前10時から正午まで。問い合わせは町観光協会<電0550(76)5000>へ。
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子どもに体験の場 御殿場で20日
御殿場青年会議所は20日午前10時から午後7時半まで、「らすとさまーフェスティバル」を御殿場市中畑の遊RUNパーク玉穂で開く。子どもたちに体験と思い出づくりの場を提供しようと企画した。 水鉄砲大会(事前予約制)や工作体験、オリジナルデザインのランタンを空に浮かべる「スカイランタン」(申し込み受け付けは終了)などを行う。手作り製品を販売する20店舗以上が出店し一部はワークショップを開く。飲食店舗15店も並ぶ。 問い合わせは御殿場青年会議所<電0550(82)2221>へ。
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もう一つの終戦祈るヒマワリ ウクライナ思い栽培 御殿場で見頃
御殿場市の有志が平和を願って配布したウクライナ国花のヒマワリの種が各地で育ち、見頃を迎えている。「咲くころには戦争が終わり平和に」との願いはかなわなかったが育てた人たちは成就する日まで同国に心を寄せ続けるつもりだ。 同市神山の井上遵子さん(69)宅の駐車場には、人の背丈ほどの高さになった30株が咲いた。今年4月、有志グループ「ウクライナひまわり支援の会・御殿場」の募金活動に協力した際に受け取った種などを育てた。 侵攻開始から5カ月を超えた。井上さんは「この時期には復興の話になっていると思っていた」と戦争の長期化を嘆く。ロシアに対してはもちろん「戦争を終わらせる方向にできないか」と国際社会
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多彩な富士山「自慢の一枚」 写真力作並ぶ 御殿場
「私が撮った自慢の一枚」富士山フォトコンテストの応募作品展が28日まで、御殿場市山之尻の高根ふれあい広場・中郷館で開かれている。 市内外23人から寄せられた62点を展示した。山頂に太陽が重なる「ダイヤモンド富士」が水田に映る「ダブルダイヤモンド」など季節や時間、場所によって異なる霊峰の多彩な表情を楽しめる。 来館者に気に入った作品を投票してもらい、最多得票者を表彰するという。 月曜日は休館。
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ボッチャやペタンク、モルック… ニュースポーツを体験 御殿場
欧州発祥のニュースポーツを体験できる「ベンチャースポーツフェスタ」が11日、御殿場市印野の富士山樹空の森で開かれた。 目標球に目掛けてボールを投げ近さを競うボッチャとペタンク、得点が書かれたピンを倒して50点を目指すモルックなど4競技の体験コーナーが設けられた。来場者は年齢別の日本記録更新に挑んだり、仲間同士で対戦したりして楽しんだ。 世界最古の球技とされるスポールブールのコーナーでは、同市を拠点に活動する日本代表監督兼選手の豊田想さんのアドバイスを受け、金属のボールを目標球に向けて投げた。 豊田さんが代表を務めるブールスポーツ御殿場が競技の認知度向上を目的に開催した。
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わらじみこし威勢良く 富士登山者の安全祈願 御殿場で3年ぶり「祭り」
富士登山の最盛期に登山者の安全を祈願する「御殿場わらじ祭り」(実行委主催)が7日、御殿場市で行われた。新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりの開催。わらじをご神体にしたみこしが市中心部を進んだ。 市内ではかつて富士登山に欠かせないわらじの生産が盛んだったことに由来する行事。みこし団体のメンバーが、1対のわらじを載せたみこしを担いだ。富士山御殿場口登山道の起点の新橋浅間神社を出発し、歩行者天国を威勢良く練り歩いた。 富岳太鼓のメンバーが台座を含め高さ3776ミリメートルの大太鼓「富士山」を打ち鳴らして続いた。わらじを編むのにたけた女性は良縁に恵まれるとの逸話にちなみ、良縁成就も祈願した。
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なめらか限界追求「とろりんぷりん」 御殿場のホテルが発売
御殿場市新橋のホテル「ザ・ゴテンバカン」は6日までに、地元産の卵を使った「とろりんぷりん」を開発し、販売を始めた。形を崩さず、なめらかさの限界を追求した。 地元産の「御殿たまご」と牛乳、2種類の生クリームを混ぜた。食材の配合や焼き方を変え、100回近く試作を重ねた。上部には甘めの、底部には苦みのあるキャラメルソースを敷き、味の変化を楽しめるようにした。 ホテルは市の玄関口のJR御殿場駅前に位置する。開発したパティシエの長内大輔さん(46)は「まずは地元に愛され、将来的には御殿場の定番土産にしたい」と話している。 エスプレッソをブレンドしたモカ味もある。1個400円(税込み)。
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かき氷 手作りあんこたっぷり 駿河小山駅前で販売
小山町小山の駿河小山駅前交流センターはこのほど、自家製のあんこをのせたかき氷の販売を始めた。 厨房(ちゅうぼう)担当の尾崎美智江さんが2日間かけて煮たつぶあんを、練乳とシロップをかけた氷の上にのせた。スタッフの岩田淳一さんは「暑い日の食後に食べると涼しくなる」と勧める。 1杯400円(税込み)。9月中旬ごろまで提供する予定。
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ホコ天ぶらり夏満喫 御殿場市中心部でまつり、7日夜も
御殿場市中心部で6日、3年ぶりとなる「御殿場夏まつり歩行者天国」(実行委主催)が始まった。多くの人が家族や友人と繰り出し、夏の思い出をつくった。7日まで。 初日は市役所北交差点から杉原交差点までの約1・3キロが会場となり、飲食などの露店約60店舗が並んだ。甚平や浴衣姿の人が行き交い、久々の祭り気分を味わった。 市の観光イメージガール「富士娘」や米海兵隊キャンプ富士のカラーガード隊、民踊グループなどがパレードし、会場を盛り上げた。マスク着用を繰り返し呼び掛けるなど新型コロナウイルス対策を徹底した。 7日は午後5~9時、湯沢交差点から米山モータース前の約750メートルで行われる。約170店
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富士岡中が優勝 御殿場でJC旗争奪中学校野球大会
第15回JC旗争奪中学校野球大会が6日、御殿場市東運動場で開かれた。合同チームを含め同市と小山町の4チームがトーナメント戦を行い、富士岡中が頂点に立った。 3年生が引退し新チームになってから初の大会。選手たちは引き締まった表情でグラウンドに立ち、気迫のこもったプレーを見せた。 中学で野球を始め、初めての大会出場という選手もいた。仲間や保護者の激励を受けて奮闘した。 決勝は富士岡中が西中・南中を6-5で破った。
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登山者の拠点建設進む 富士山須走口5合目に情報センター 小山町「誘客好機」
小山町の富士山須走口5合目で、インフォメーションセンター(仮称)の建設が進んでいる。来年、オープンする予定。長年設置を求めてきた町は「須走口にとって大きなチャンス。有効活用し、誘客につなげたい」と期待を込める。 環境省が平屋建て117平方メートルの建物を建設している。今年11月に完成予定。町が管理運営を担い、周辺の見どころや登山情報を伝える。 町によると、構想が浮上したのは2016年ごろ。富士山の世界遺産登録を受け、登山者の拠点となる「ビジターセンター」設置を国に要望した。当初は東京五輪・パラリンピックに合わせ20年のオープンを見込んだ。 だが、国立公園内に位置するため関係機関の調整に
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「全中 自分信じ走る」 女子800出場の千葉さん(御殿場富士岡)市長訪問
全国中学校体育大会の陸上女子800メートルに出場する御殿場市立富士岡中3年の千葉真佳さんが4日、勝又正美市長を市役所に訪ねた。「今までやってきたことに自信を持って、自分を信じて走り切りたい」と初の全国舞台への決意を語った。 7月の県大会で2分16秒49の自己ベストを記録し、全国大会参加の標準記録を突破した。2年生の時に全国大会を意識したという千葉さんは「タイムが上がらず諦めそうになった時、周りの人が支えてくれた」と感謝を口にした。 競技は8月18、19の両日、福島市で行われる。8日に岐阜県で開かれる東海大会にも出場する。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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小1~4年野球 16チーム熱戦 御殿場
小学1~4年生でつくるチームが出場する野球大会「スーパージュニア耀平杯」がこのほど、御殿場市山之尻の高根ふれあい広場で開かれた。 県東部の16チームがエントリーし、トーナメント戦を行った。清水町少年野球団が優勝した。 選手たちは積極的に声を出してチームを鼓舞し、元気良く白球を追いかけた。多くの保護者が試合を見守り、好プレーには敵味方関係なく拍手を送った。 普段は出場機会に恵まれない下級生の活躍の場をつくろうと、県野球連盟御殿場支部(高森茂生支部長)が主催した。18回目。
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大正ロマン×穏やか音楽 13日、小山・豊門公園でイベント 企画の徳島さん「ゆったり過ごして」
小山町藤曲の豊門公園で13日、野外音楽イベント「豊門メローガーデン」が開かれる。大正ロマンを醸す公園に合う、スローテンポな曲調のミュージシャンらが出演する。企画したピーシィズ(同町)代表の徳島陽介さん(37)は「心地いい音楽を聞きながらゆったりとした時間を過ごしてほしい」と話す。 徳島さんが東京でDJをしていた時に知り合った仲間に声を掛け、ジャズやソウルなど多ジャンルのミュージシャンら8組ほどの出演が決定。キャンドルで装飾したステージでパフォーマンスする。 かつて富士紡績の保養施設だった公園は、町の事業でリニューアルされた。住民の憩いの場や新たな産業拠点になると考えた徳島さんは3月に公園
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御殿場市 小中学校など給食費を補助 物価高騰で
御殿場市は2日までに、小中学校と幼稚園、保育施設の給食費を補助する方針を固めた。物価高騰に伴う上昇分を補塡(ほてん)する。保護者に負担をかけず、給食の量や栄養価を維持する。市議会9月定例会に提出予定の一般会計補正予算案に関連経費を盛り込む。 私立幼稚園や保育施設については、食材費や給食委託費の上昇分を、元の費用の10%を上限に補助する。 学校給食課によると、小学校の給食費(材料費)は1食290円と設定しているが、5月以降の実費は超過しているという。 市は子育て支援の一環で学校給食費の4分の1を補助している。
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小山町110年「今後も発展」 町制施行記念式典
小山町は1日、町制施行110周年記念式典を町総合文化会館で開いた。式に続き、1912(大正元)年に六合村と菅沼村が合併し町が誕生してから今日までの記録映像が放映された。出席者は町の歴史を振り返り、今後の発展を誓い合った。 池谷晴一町長は式辞で「さらに輝かしい歴史を刻み続けるために、積極的にまちづくりに取り組む」と述べた。相原弘昌さん(80)=小山=と渡辺光子さん(72)=大御神=を町政功労者として表彰した。相原さんは町国民健康保険事業の運営に関する協議会会長などを務め、社会福祉と民生の安定に寄与した。渡辺さんは町文化連盟会長などを歴任し学術や文化の進展に貢献した。町政運営のため金品を寄付し
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太鼓、ばちさばき華麗に 御殿場・富士山樹空の森でまつり
全国の和太鼓奏者が集う「第35回富士山太鼓まつり」(実行委主催)が30、31の両日、御殿場市印野の富士山樹空の森で開かれた。一人打ちコンテストと、全国高校生太鼓甲子園の2本立て。出演者は富士山を背にしたステージから勇壮な音色を響かせた。 一人打ちコンテストには52人が参加した。台座を含め高さ3776ミリ、重さ3トンの和太鼓「富士山」で、華麗なばちさばきを披露した。 太鼓甲子園には飛龍高など10校が出場し、パワフルなパフォーマンスを繰り広げた。プロの奏者らが審査員を務め、演奏技術や礼節などを評価した。 3年ぶりの開催。会場には、ご当地グルメを販売するブースが並んだ。入り口で検温し、各所に
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e―bike試乗楽しむ 五輪1年、写真展示も 小山町
小山町は30日、自転車ロードレース会場になった東京五輪のレガシーイベントを同町大御神の富士スピードウェイで行った。大会を思い出す機会をつくり、自転車の普及を推し進める目的。 電動アシスト付きスポーツバイク「eーbike」の試乗コーナーでは、訪れた人たちが独特の加速感を体験した。 大会の写真や映像が展示、放映され、来場者が1年前の興奮や感動を思い返した。 新型コロナウイルス感染拡大を受け、一部のプログラムを取りやめた。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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自転車五輪コース快走 東京→小山115キロ 選手ら住民と交流
東京五輪・パラリンピックから1周年を記念し、自転車ロードレースの五輪コースを走る「レガシーサイクリング」が30日、開かれた。大会関係者や選手ら30人が、各地で住民と交流しながら本県など4都県を走行。御殿場市を経由し、小山町の富士スピードウェイ(FSW)にゴールした。 大会組織委員会で会長を務めた橋本聖子さんが発案した。橋本さんはFSWで開かれたフィニッシュセレモニーで、「素晴らしいコース。これからも皆さんにかわいがり、育てていただきたい」と話した。「開催を信じ待っていた皆さんの力があったからこそゴールを迎えることができた」と異例続きだった祭典を振り返った。 橋本さんや五輪男子ロードレース
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バレーボール 東レアローズ選手が教室 御殿場・小山の小中学生
バレーボールVリーグの東レアローズの選手が講師となるバレーボール教室がこのほど、御殿場市体育館で開かれた。同市と小山町の4チームに所属する小中学生105人が参加し、上達のこつをつかんだ。 峯村雄大主将や東京五輪に出場した李博選手らが講師を務めた。子どもたちは「レシーブは肘と肘をくっつけてしっかり伸ばす」などとポイントを聞き、レシーブやアタックの練習を繰り返した。 選手を交えてミニゲームも行った。北郷バレーボールクラブの加藤あかりさん(成美小6年)は「いい勉強になった。選手とゲームができて楽しかった」と笑顔を見せた。 市バレーボール協会と御殿場総合サービスグループが主催した。教室の後はサ
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富士山麓の難工事6年半 新東名・湯船原トンネル貫通 小山で式典
中日本高速道路が小山町で建設していた新東名高速道の湯船原トンネルが貫通し、28日にトンネル内で貫通式が開かれた。富士山麓特有の環境が影響し、工事は「困難を極めた」(同社)。関係者が貫通を祝い、トンネルを含む区間の早期開通に期待を寄せた。 トンネルは上り1598メートル、下り1604メートル。2016年1月に着工し、西側(名古屋側)から掘削を進めた。富士山噴火で噴出したスコリアが多い地盤の変状や湧水がたびたび発生。天井の補強を入念に行うなど慎重に作業を進めた。 式には町や地元関係者ら約130人が出席した。「貫通の儀」で池谷晴一町長らがスイッチを押すと、貫通点付近をふさいでいた幕が下がり、ト
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小山高の4生徒 全国大会へ抱負 町役場を訪問
7~8月の全国大会に出場する小山高の生徒4人がこのほど、池谷晴一町長を町役場に訪ね、抱負を語った。 全国高校ダンスドリル選手権(29日~、東京都)ヒップホップ女子部門スモール編成の部に出場するダンス部からは、部長の3年山下純奈さんと副部長の3年吉田優衣奈さんが訪れた。山下さんは「今までの練習を信じて全力で踊る」、吉田さんは「全国優勝できるよう笑顔で楽しんで踊る」と意気込んだ。 定時制4年でソフトテニス部の赤井悠輝さんと秋月優弥さんは、全国高校定時制通信制体育大会ソフトテニス大会(8月8日~、千葉県)の個人戦と団体戦に出場する。赤井さんは「爪痕を残して帰る」、秋月さんは「実力を出せるよう万
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ワクチン接種 3人キャンセル 小山、電源故障で使用不能
小山町は28日、保管庫の電源トラブルにより新型コロナウイルスワクチンが使えなくなった影響で、町民3人が接種予約をキャンセルしたと明らかにした。希望していたファイザー製を接種できなくなったため。 トラブルでファイザー製の在庫はゼロになった。町はファイザー製の接種を予約していた80人のうち18歳以上にモデルナ製への変更が可能か尋ね、60代1人と70代2人が同意しなかった。 トラブル発生後に予約しようとしたものの、ファイザー製がないと聞いて見合わせた人もいるという。 モデルナ製を接種できない18歳未満には、県内他市町からファイザー製の提供を受ける。 トラブルは16日正午すぎに発生したとみら
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記者コラム「清流」 独自通貨で地域動かせ
御殿場市内のみで利用できるデジタル通貨「富士山Gコイン」が始動した。記事執筆の参考にしようと、スーパーで利用した。チャージや支払いはスマホを数回タッチしてQRコードを表示するだけ。とてもスムーズだった。 当面は普及が課題だ。支払いに利用できる店舗を増やすなど利便性を高めてほしい。 Gコインは通常、チャージ額の1.5%のポイントが付与されるが、還元率だけで比べればよりお得なサービスはある。持続可能な通貨にするには還元率以外で優位性を確保する仕組みが求められる。 市は地域課題解決につながる活動に対しポイントを付与する予定で、独自性を発揮できそう。Gコインが単なる決済サービスではなく、地域活
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御殿場にウクライナ避難者5人 生活スタート「富士山が美しい」
ウクライナからの新たな避難者5人が27日までに御殿場市での生活をスタートさせた。同日、市役所で勝又正美市長と面会し「富士山が美しい」「コンパクトで居心地がいい」と御殿場の印象を語った。同市で生活する避難者は9人になった。 新たに生活を始めた5人は女性で、首都キーウや近郊から逃れた。マリナさん(45)と娘のマルタさん(20)、インナさん(37)、オルガさん(24)、ミロスラバさん(50)。先に同市で生活を始めたインナさん(35)とつながりがあり、御殿場を選んだ。市営住宅で生活する。 市長と面会した5人は日本語で自己紹介し、受け入れに感謝を示した。インナさんは「苦しみと悲しみを共有してくれて
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オリパラ未来へつなぐ モザイクアートで表現 開催1年で御殿場市
御殿場市が東京五輪・パラリンピックから1周年を記念して制作したモザイクアートが完成した。五輪開幕から1年に当たる23日、JR御殿場駅でお披露目した。市が舞台になった五輪自転車ロードレースの写真を背景に、スポーツへの思いを表明する市民らの写真を貼り合わせた。大会を振り返る機会をつくるとともに、スポーツの素晴らしさを伝える。 多くの住民が待ち受ける中、集団で疾走する選手の写真を背景に採用。その上に、「スポーツとは」「五輪・パラとは」などをテーマに集めた市民らの写真3400枚を並べた。縦1・8メートル、横3・6メートル。 勝又正美市長らが除幕した後、大会に携わった市民8人がスポーツに対する思い
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ラブピアノ♪弾きに来て 小山「道の駅すばしり」7月27日まで
小山町須走の「道の駅すばしり」にこのほど、ヤマハのアップライトピアノ「ラブピアノ」が設置された。27日まで、誰でも自由に演奏できる。 おやまアートビレッジ(実行委主催)の一環。5台のラブピアノのうち、イラストレーターの立川恵一さんと御茶の水美術専門学校の学生がデザインしたカラフルな1号機が置かれた。 町内では過去に3号機と4号機が設置され、遠方から演奏目的で訪れる人がいるほどの人気ぶりだった。今回は、富士山須走口に近く地場産品などを販売する道の駅すばしりを設置場所に選んだ。
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準高地 スポーツ合宿、誘客に力 小山・富士ざくらホテル
小山町須走の富士ざくらホテルがスポーツ合宿の誘客に力を入れている。コロナ禍で訪日外国人の需要が消失し、新たなターゲットに据えた。富士山麓の準高地という立地に加え、ニーズを捉えた設備やサービスも奏功し、箱根駅伝常連の大学駅伝部などを呼び込んでいる。 142室を設けた9階建てホテルの別棟に、ランニングマシンやバーベルなどを備えたトレーニングジムがある。同じ建物にはコインランドリーも。土産店だったスペースをリニューアルした。 2018年、訪日外国人向けのホテルとしてオープン。19年には客室稼働率が9割を超す盛況ぶりだったが、コロナ禍で客足は途絶えた。再建策を模索中、県東部でスポーツ合宿の受け入
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御殿場の芸術家 秀作並ぶ 市民会館で7月24日まで
御殿場市で活動する芸術家の作品を集めた「ごてんばの芸術家たち展」(御殿場市民会館、同市文化協会主催)が21日、同館で始まった。24日まで。 開館45周年記念事業。ごてんばアート作家協会の会員ら30人が手掛けた絵画、工芸、書、写真の秀作が並んでいる。 全国規模の美術団体「新生美術会」の勝間田英幸会長(川島田)の油絵「安寧」は、収穫を終えた水田を立体的に描いた。数々のコンテストで入賞歴のある勝又悦朗さん(中畑)の写真「のどが渇いたよ」は、自動販売機の前でペットボトル飲料を飲ませてもらう猿の愛らしい姿を写した。
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インド人誘客「好感触」 御殿場市観光協と現地旅行業者が意見交換
御殿場市観光協会はインドからの観光誘客を見据え、同国の旅行業者を招いた意見交換会を市内で行った。富士山などの観光資源や首都圏からのアクセスなどを紹介し、誘客の可能性について好感触を得た。同国の宗教事情に配慮した食事の提供が課題に上がった。 日本国内の旅行商品を企画し、インドの旅行会社2万社以上に販売する会社のディレクター、マニシュ・プラダンさんを招いた。中川一樹会長や時之栖の庄司政史社長らが意見を交わした。 プラダンさんはインドでも有名な富士山に近く、箱根や伊豆、富士五湖へのアクセスが良い点を高く評価。ゴールデンルートに組み込むことができると認めた。食事面に関し、当面はインド料理専門店か
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秋篠宮さま 選手激励 御殿場で全日本高校馬術開幕
秋篠宮さまは20日、御殿場市仁杉の市馬術・スポーツセンターを訪れ、第56回全日本高校馬術競技大会の開会式に出席された。入場行進する選手に拍手を送り、「この大会が皆さまにとって思い出に残るひとときになることを願っている」と激励された。 同大会の開会式に現地で出席されるのは2016年以来。午前10時5分ごろに到着し、川勝平太知事らの出迎えを受けて貴賓棟に入った。 開会式では「馬の気持ちをよく理解し、その能力を最大限発揮させるため、これからも一層技術を高めていただくことを願っている」と述べた。 午後には競技を観覧され、沼津市西野の県農業技術産学官連携研究開発センター「AOI-PARC(アオイ
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災害時の料理法実践 御殿場ママ活情報局 家庭の防災対策も紹介
御殿場市の子育て支援グループ「御殿場ママ活情報局」はこのほど、防災講座を市民交流センター「ふじざくら」で開いた。子育て中の母親や孫を持つ人が、地震から家族を守る方法を学んだ。ポリ袋を活用し、最低限の水と食料でできる料理を実践した。 同グループ防災事業担当の刈山祐江さんや市危機管理課職員が講師を務めた。ハザードマップの正しい見方や家庭でできる防災対策を紹介した。電気が復旧した時に発生する通電火災を防ぐため、停電時は家電のスイッチを切り、コンセントを抜くよう呼び掛けた。 参加者はサバ缶を使ってサバカレー作りにも挑戦。ポリ袋の中で材料を混ぜ、水を張った鍋に入れた。ご飯と、蒸しパンの材料を入れた
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東山旧岸邸(御殿場)入館者が急増 急逝安倍元首相しのぶ
参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の祖父岸信介元首相の邸宅だった東山旧岸邸(御殿場市東山)の入館者が急増している。安倍氏ゆかりの名所として、遠方から来場する人も多い。 旧岸邸によると、13日と14日の有料入館者はいずれも150人を超え、普段の平日の2倍以上。14日に訪れた会社員斉藤美裕喜さん(36)=山梨県富士河口湖町=は「安倍さんと少しでも関わりのある場所に来たかった」と話した。市が設けた記帳所(無料)を目的に訪れ、その足で入館する人も多い。 安倍氏は幼少期から青年期に何度も岸邸を訪れたとみられる。旧岸邸が持つ岸氏の日記のコピー(非公開)には、安倍氏と近隣でゴルフをした
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ペピーノ、御殿場名物に 南米原産フルーツ 試験栽培、需要探る
御殿場市の農業芹沢直己さん(44)が、南米原産のフルーツ「ペピーノ」を試験栽培している。ビタミンCが豊富で機能性が高い。国内で商業栽培は行われていないとみられ「御殿場の名産品になれば」。主にジャムなどの加工品用の需要を探る。 同市のトマトハウスの一角に植えた約30株にテニスボールほどの大きさの黄色い実がなっている。芹沢さんは「ほんのり甘く、ショクショクした食感。南国系の風味が感じられ、おいしい。見た目もかわいい」。まずはペピーノ入りのアイスクリームを試す。漬物にも適しているとみて、農産物直売所に出荷するという。 ナス科の植物。芹沢さんによると、1980年代に国内に入ったが広がらなかった。
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駅前清掃に汗 御殿場西高サッカー部20人
御殿場西高のサッカー部員が11日、JR御殿場駅前で清掃活動を実施した。 市の一員だと実感し、まちづくりの当事者意識を高めるきっかけをつくろうという生徒の思いがきっかけ。市の顔である鉄道駅を実施場所に選んだ。 部員20人がロータリーのごみを拾ったり、階段をほうきで掃いたりした。居合わせた人に元気良くあいさつした。 来年3月まで各部活動が交代で取り組む。
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小山町の今、一冊に 2年ぶりガイド発行
小山町はこのほど、町の事業や制度などをまとめた「おやまガイド2022」を2年ぶりに発行した。 工業団地や集客施設などの開発事業、子育て支援や移住定住促進制度、福祉や介護施策を取り上げ「町の今が分かる」(地域振興課職員)。文化財、観光地、町出身の著名人も紹介している。 視察受け入れ時の資料として2018年に初めて製作した。視察が減少したため21年は作らなかった。 A4判24ページ。町役場の同課窓口で配布している。町ホームページで閲覧、ダウンロードできる。
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富士山開山 今夏の盛況願う 須走口で開通式
小山町観光協会は、須走口5合目で開通式を開いた。行政関係者や山小屋経営者らが夏山の盛況を祈願した。 大森康弘副町長はあいさつで、登山初心者の増加と新型コロナウイルス禍を踏まえた安全配慮の必要性を指摘した。「登山者や関係者の安全を祈念する」と述べた。 観光案内所から古御嶽神社まで、冨士浅間神社の石橋良好宮司が登山道をおはらいしながら歩き、出席者が後に続いた。同神社前でテープカットした。
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工房カフェでほっと一息 御殿場・松岡別荘陶磁器館にオープン
元外務大臣の松岡洋右のコレクションを展示している御殿場市東山の松岡別荘陶磁器館はこのほど、館内にカフェ「とまり木」をオープンした。緑に囲まれ、落ち着いた雰囲気の店内で、新鮮なコーヒーを味わえる。SNSで知った人たちが詰め掛けている。 陶磁器の展示や絵付けの工房だったスペースを改装した。屋外を含めて17席を設けた。店内は暖色系の照明を使い、温かみのある空間にした。 コーヒーは7種類から選べる。いずれも焙煎(ばいせん)から2週間以内の豆を使い、香りと味を最大限引き出す。同市の人気店「ビケット」のパンを販売し、店内で味わえる。 松岡陽子館長(85)が、夫の志郎さん(故人)の好物だったアイスク
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富士山御殿場口「登りやすく」 新6合目の山小屋20年ぶり復活
富士山御殿場口新6合目の山小屋が20年ぶりに復活する。登山の起点となる新5合目から6時間にわたり休憩場所のない状況が解消される。玄人向けとされる御殿場ルートが「一気に登りやすくなる」と関係者は期待する。 標高2590メートルに位置する山小屋「半蔵坊」は約40平方メートル、宿泊定員12人。7合4勺(しゃく)の山小屋「わらじ館」を営む元警察官の橋都彰夫さん(63)=御殿場市=が運営する。 2011年からわらじ館を運営する橋都さんは、御殿場ルートを登りやすく環境に優しい道にしようと模索していた。4年前に「半蔵坊」の建物所有者が受け継ぎ手を探していると聞き、名乗りを上げた。20年間で建物を覆った
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子育て支援推進にダイドーと協定 御殿場市
御殿場市はこのほど、掲げている「真の子育て支援日本一」推進に向けた包括連携協定をダイドードリンコ中部営業部と結んだ。同社は市役所本庁舎玄関付近に子ども食堂支援自販機を設置。売り上げの11%を市内の子ども食堂運営のために寄付する。 自販機は情報発信機能も備える。商品を購入すると、「御殿場市は真の子育て支援日本一のまちを目指します」など勝又正美市長のメッセージが流れる。 市役所で締結式を開き、市長と貝元太部長が協定書に押印した。市長は「市民みんなで貧困対策ができる」、貝部長は「誰もができる支援の場になる」と意義を語った。 今後、同様の自販機の増設を目指す。同社は、食品を必要とする人に贈るフ
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御殿場企業の魅力 ガイダンスでPR
御殿場市合同企業ガイダンス(市雇用対策協議会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が7日、市民会館で始まった。8日まで。 市内に事業所を持つ14社がブースを構えた。採用担当者が訪れた人に自社の魅力や求める人材を説明した。その場で面接を実施する企業もあった。各社順番にオンラインでも説明を行い、遠方に住む学生らが参加した。 ハローワーク御殿場管内の有効求人倍率は1・5倍前後で推移している。周辺市町に比べて高く、企業の採用意欲は旺盛という。 8日は午前10時から午後3時。7日とは別の15社・団体が出展する。事前申し込みなしでも参加できる。問い合わせは市商工振興課<電0550(82)4683>へ。
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富士スピードウェイホテル 10月7日開業 小山町
トヨタ自動車グループのトヨタ不動産(名古屋市)は6日、小山町の富士スピードウェイ(FSW)隣接地に建設中の富士スピードウェイホテルを10月7日に開業すると発表した。 トヨタグループが開発するモータースポーツの体験型複合施設「富士モータースポーツフォレスト」の一翼を担う施設で、客室からサーキットや富士山を一望できるのが売り。吉川源太総支配人は記者会見で、レースの音や疾走感と富士山の静寂が融合する「唯一無二の場所」と語った。 日本初導入のハイアットのブランド「アンバウンドコレクション」のホテル。地上9階、地下1階建てで、別棟のヴィラを含め120室。「富士モータースポーツミュージアム」を併設す
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小山・須走まちづくり協議会 国の道路協力団体に 138号の美化評価
昨年12月に国土交通省から「道路協力団体」に指定された小山町の須走まちづくり推進協議会への指定証交付式が3日、同町で開かれた。 富士山の世界遺産登録を契機に始め、今年で8年目となる国道138号の景観向上美化活動の実績が認められた。指定期間は5年間。国交省沼津河川国道事務所の幹部から指定証を受け取った外川利光会長(須走地区区長会長)は「今後も活動を継続したい」と決意を述べた。 須走地区には世界遺産富士山の構成資産の須走口登山道と冨士浅間神社がある。交付式後の作業には小学生を含む約150人が参加し、道路の除草や植木の剪定(せんてい)、ガードレールの塗り替えに汗を流した。 道路協力団体制度は
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記者コラム「清流」 共感の観光地、御殿場に
御殿場は観光地ではない-。取材先で以前、こんな考えを聞いた。2020年度の観光交流客数約1029万人は静岡市に次ぎ県内2位。だが、観光客が訪れるのは一部の施設で「御殿場の中に観光地があるだけ」と指摘された。 休日にアウトレットや箱根外輪山にあるカフェを訪ねると、富士山を撮影する行楽客の姿を目にする。私たち市民には当たり前の光景を求め、何時間かけて来たのか-と、ちょっと誇らしい気持ちになる。一方、コロナ前には週末の渋滞や一部観光客のマナーが問題視されたのも事実だ。 御殿場ボランティアガイド協会のガイド養成講座をはじめ、地域の魅力を伝える人材の育成が進む。社会経済活動が活発化した時、来訪者と
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若者喜ぶ投票済証 御殿場高生がデザイン、堅いイメージ払拭
御殿場市選挙管理委員会は市役所本庁舎に設けた参院選の期日前投票所で、御殿場高生徒がデザインした投票済証を配布している。選挙のお堅いイメージを払拭する、明るいデザインが好評。受け取りは任意だが「過去の選挙より受け取る人が多く、想定以上に減りが早い」(担当者)という。 投票日の7月10日は市内全ての投票所で配る。生徒の一人、鈴木望加さんは「(受け取り時に)投票に来て良かったと思ってくれたらうれしい」と話す。 生徒に選挙への関心を高めてもらおうと、市選管が依頼した。生活創造デザイン科デザインコース3年生19人が、主に若年層が喜ぶデザインを考えて24種類を生み出した。 鈴木さんは心躍らせて投票
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SDGs「取り残さない世界」とは 川嶋あいさんら語る 御殿場
御殿場市と市内団体でつくる「御殿場SDGsクラブ」はこのほど、SDGsが目指す「誰一人取り残さない世界」実現の方法を考えるフォーラムを市民会館で開いた。同市が舞台の映画「旅のはじまり」の主題歌を歌うシンガー・ソングライターの川嶋あいさんらがトークショーを行った。 同作は、家庭環境に恵まれず自立に向けて奮闘する子どもと、子どもを支援する大人に密着したドキュメンタリー。 トークショーで川嶋さんは「楽しいことが待っているとすごい力になる。楽しいことを探し、身近な人に届けられる社会になれば」と語った。立場が異なる人の孤独を解消する方法を考える人が増え「希望のメッセージを発信する御殿場市になれば」
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米海兵隊104訓練 東富士演習場で8、9月実施へ
防衛省南関東防衛局は29日、米海兵隊の沖縄県道104号線越え155ミリりゅう弾砲実弾射撃訓練(104訓練)を8~9月に東富士演習場(御殿場市、裾野市、小山町)で実施する計画を明らかにした。 御殿場市で開かれた同演習場使用協定運用委員会で説明した。地元側は隊員の新型コロナウイルス対策や服務管理の徹底を求めた上で了承した。 同局によると、訓練は8月28日~9月6日のうちの8日間実施する。実施部隊は第12海兵連隊第3大隊で、人員は約330人。車両約70両、砲数6門。訓練前後は米海兵隊キャンプ富士(同市)に滞在する。 同局は隊員の休日の外出について、同キャンプ到着後14日間以上経過し健康状態に
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落下傘の場外着地「人為的ミス原因」 東富士演習場
今年4月、陸上自衛隊東富士演習場(御殿場市など)で落下傘降下訓練中の隊員が場外に着地した問題で、訓練部隊の陸上総隊は29日、降下の責任者である降下長と副降下長による人為的なミスが原因と明らかにした。同市で開かれた同演習場安全対策委員会で説明した。 陸上総隊によると、隊員を高度約3200メートルから落下させ、約1200メートルで落下傘を開き、場内に降りる計画で訓練を実施した。 訓練中、降下長が降下を中止させようとした際、本来すべき「降下中止」の合図(手信号)を忘れ、「航空機が再度旋回」の合図を出した。副降下長はこの手信号を「降下」の合図と見間違え、隊員に降下を指示した。副降下長は直後に見間
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静岡人インタビュー「この人」 豊田想さん 日本スポールブール連盟の会長を務める
フランス発祥で世界最古の球技「スポールブール」の普及や大会運営に当たる。日本代表選手兼監督でもあり、世界選手権に9回出場。2019年には世界6位になった。妻の実家のある御殿場市に移住後、同市で体験会やクラブチーム対抗戦を行う。さいたま市出身の43歳。 -どんな競技か。 「ソフトボールくらいの金属のボールをピンポン球ほどの目標球に目掛けて投げたり転がしたりする。目標球との近さを競う種目など6種目がある。世界の競技人口は100万人とされ、世界選手権には30カ国の選手が集う。南米や欧州で盛ん。日本国内の競技人口は50人程度で、毎月個人戦を行っている」 -競技との出会いは。 「高校まで陸上と
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御殿場市電子通貨 名称「富士山Gコイン」に 単位はダラー
御殿場市は27日、市内のみで使える電子通貨(デジタル地域通貨)の名称を富士山Gコイン、単位をダラーにすると発表した。7月20日に利用開始する。当初の取扱店舗は約100店になる見通し。 名称は市の象徴である富士山と、御殿場のイニシャルを組み合わせた。単位は米ドルに響きが似た方言を用いた。いずれも市民から募集し、123件の応募から親しみやすい案を採用した。 チャージして利用する。1ダラーは1円相当。地域通貨プラットフォームサービス「チーカ」のアプリか専用カードで決済する。 市はチャージの際に数%上乗せするなど利用促進策を検討している。8月に発行予定のプレミアム付き商品券を富士山Gコインで発
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五輪パラ選手村の木材活用 小山町役場のベンチ、受付台に
小山町は、東京五輪・パラリンピックの選手村で使われ、返却された町内産木材で役場窓口のカウンターとベンチを作った。大会レガシーの一つにしようと、木材の活用方法を公募。町民の目に触れる機会が多く、長く利用できるアイデアを採用した。23日、提案者への表彰式を町役場で開いた。 材料にしたのは、選手村の交流施設「ビレッジプラザ」の一部になった「富士山-金時材」の杉。全国から木材を借りて同プラザを建設する大会組織委の取り組みに町が協力、提供していた。 カウンターは2台作り、町役場2階の農林課と観光スポーツ交流課窓口に設置した。8台のベンチは公共施設に置く。いずれも同プラザで使われた証しの焼き印が入っ
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小山の工業団地 再び廃棄物発見 処理費不足の可能性
小山町は23日、町が開発した工業団地「新産業集積エリア」の地中から再び廃棄物が見つかり、処理に必要な予算が不足する可能性があると発表した。 新たに見つかったのは建築廃材のれんがやタイル計20立方メートル。現在、処理費用を精査している。不足する場合は町議会9月定例会に補正予算案を提出するという。 同エリアでは昨年9月に廃棄物が発見され、本年度一般会計予算に処理費1500万円を計上した。土地は民間事業者に売却済みだが、廃棄物があった場合は町が処理すると土地売買契約で定めていた。
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DX推進 御殿場市がリコージャパンと協定
御殿場市は23日、リコージャパンとデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に関する連携協定を結んだ。行政手続きのオンライン化やワンストップ化、デジタル地域通貨の普及に向けて支援を受ける。 勝又正美市長は締結式で「デジタル技術を活用して市民サービスを向上させ、SDGs未来都市にふさわしいまちづくりを進めたい」と述べた。市長と同社の仁井健二神奈川支社長が協定書に署名した。 市役所業務の効率化、市DX推進ガイドラインの策定運用にも同社の資源を生かす。 リコージャパンの親会社であるリコーの環境事業開発センターが市内にあり、協同して環境施策に取り組んできた。培った信頼関係を基に、自治体のDX
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御殿場小6年児童、市長に施策提案 住みやすいまち実現へ
御殿場市立御殿場小6年1組の児童が、住みやすいまちにするための方法を話し合い、勝又正美市長への提言をまとめた。22日に市役所に市長を訪ね、直接伝えた。防災をテーマにしたグループは、防災関係の資料にキャラクターを取り入れ、子どもも手に取りやすくするよう提案した。市長は「実施したい」と応じた。 社会科の単元「子育て支援の願いを実現する政治」の学習の一環。グループごとに分野を決め、市ホームページなどから情報を集めて現状を知った上で考えをまとめた。投票で選んだ防災、子育て、環境の3分野の提案を市長にぶつけた。 子育てのグループは、子育て家庭の最大の不安要因が「お金」であるとのデータを示し、子育て
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新図書館のアイデア次々 御殿場・玉穂小5年生提案
御殿場市立玉穂小5年生が16日、校区内にできる新しい市立図書館について考えるワークショップに取り組んだ。利用したくなる図書館にするための方法をグループごとに考えて発表した。「ゆったり本を読めるハンモックを設ける」「魚やカニを飼う」などユニークなアイデアが次々と飛び出した。 子どもたちはこれまでに、現在の市立図書館を見学し、新図書館の設計案の説明を受けた。この日は、本やインターネットで紹介されている国内外の魅力的な図書館を参考にしながら、グループの意見をまとめた。 5年2組の発表では、本を読みながら利用できる足湯を複数のグループが提案した。吹き抜けのあるスタイリッシュな空間の実現、飲食ス
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御殿場・神山自然公園 開園5周年で記念碑
御殿場市と地元住民が協働で整備し、管理運営している神山自然公園(愛称・笑顔の森、同市神山)が今春、開園5周年を迎えた。住民有志でつくる神山自然公園を育てる会(湯川雅史会長)は節目を記念して建設記念碑を設置した。14日、除幕式を開いた。 同公園は市内初の市民協働型公園として2017年4月に開園した。武藤禎一さんと八千代さん夫妻から用地の無償貸与を受け、設計から遊歩道整備などの施工まで多数の住民が参加して完成した。完成後は育てる会を中心に遊具や樹木を増やし、イベントを開催するなど、機能充実や利活用促進に取り組んでいる。 入り口付近に設けた記念碑は、公園開園の経過を説明文と写真で紹介している。
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記者コラム「清流」 大好きな小山町へ
小山町が発注した排水路の災害復旧工事費に未精算があった。見積額と実際にかかった費用の差額を精算せず、支払っていなかったという。 池谷晴一町長は記者会見で「組織の問題というより公務員としての個人の資質の問題」と述べた。担当職員に非があるのは確かだろうが、トップが個人の問題と断じてしまえば、組織としての自浄作用は望めない。再発防止のため、個人の問題を起こさないように組織の在り方を検証、再構築すべきではないか。 担当記者として、小山町が大好きだ。大きなイベントがあると、職員は役職に関係なく作業着を着て町民と一緒に汗を流す。町民からの要望への対応も早いと聞く。町民に身近な町政運営の基盤となる、町
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小山・ふじあざみラインで大会 スポーツ合宿適地アピール
富士山須走口5合目につながる県道「ふじあざみライン」を舞台にしたランニング大会「富士山須走五合目競走」が12日、小山町須走地区で初開催された。地元のホテルなどでつくる実行委が、スポーツ合宿に適した環境をアピールしようと企画した。県内や首都圏の愛好家415人が平均勾配10%の「激坂」に挑んだ。 全長11・8キロのふじあざみラインを登る部門と、往復の部の2部門。選手は標高約800メートルに位置するゼロキロポストをスタート。くっきりと姿を見せた富士山を仰ぎ見ながら、標高2千メートルの5合目まで懸命に駆け上がった。 須走地区で合宿を続けている会員制ランニングクラブ「リスタートランニングクラブ」(
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ウクライナから4人避難 御殿場で生活始める
ウクライナのキーウから避難したインナさん(35)ら4人が13日までに御殿場市に移り、市営住宅での生活を始めた。同日、市役所で勝又正美市長と面会し、インナさんは「山が多く、空気がきれい。ウクライナに似ている」と御殿場の印象を語った。 共に避難したのは中学生の長男ニキータさん(13)、小学生の長女マリアさん(12)、めいのオーラさん(20)。市との調整に当たった太田恵美子さん(66)=東京都大田区=も面会に同席し、ニキータさんが未来を奪われるのを懸念し、核兵器のない日本への避難を強く希望したと明かした。 勝又市長は「安心して和やかな生活を送っていただくため全面的に支援する。何でも相談してほし
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不要衣料品持参 SDGsなお買い物を 御殿場アウトレット企画
御殿場プレミアム・アウトレット(PO)は10日、不要になった衣料品の回収を始めた。6月の環境月間に合わせた試みで、19日まで。回収品はリユースやリサイクルする。飲食店のフードロスを減らす企画も実施中。夏のセールも始まり、担当者は「環境にも財布にも優しいサステナブルなショッピングを」と話す。 衣料品回収は全国のPO共通の取り組み。テナント店舗はアパレルが多い(御殿場POは6割以上)ことを踏まえて昨年始めた。衣料品を3点以上持ち込んだグループに各日先着でステンレスボトルをプレゼントする。施設以外で購入した品も受け取る。 フードロス削減はSDGs未来都市に指定された御殿場市との連携事業。30日
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御殿場市のマンホール ふた絵柄、Tシャツに SLとフジザクラ
御殿場市のマンホールのふたをデザインしたTシャツが誕生した。全国各地のマンホールの絵柄のTシャツを製作販売するアパレルブランド「ジャパンアンダーグラウンド」(京都市)が商品ラインアップに追加した。 富士山とJR御殿場線を走った蒸気機関車(SL)、市の花フジザクラが描かれたマンホールのふたをデザインした。共同代表の藤本夏紗音さん(26)は「私服で着てほしい。御殿場の話が広がり、行きたいと思うきっかけになれば」と話す。 同社はマンホールの絵柄を使って地域の魅力を発信しようと昨年7月に事業を始めた。優れたデザインの絵柄を選び、これまでに同市を含めて33市町村のマンホールTシャツを商品化した。共
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五輪レガシーで空手大会、今冬新設 御殿場市
東京五輪イタリア空手代表チームの合宿を受け入れた御殿場市は、五輪・パラリンピックのレガシー(遺産)の一つとして、高校生の空手大会を新設する。全国の強豪チームや選手を招待する計画。市民に高いレベルの試合を見る機会を提供して競技への理解を深めながら、全国高校総体などに並ぶ有力大会に育てる。市が掲げる「空手のまち」を象徴する事業にする考え。 東京2020大会レガシー空手大会(仮称)は今冬に開催する。スポーツによるまちづくりを進める官民組織「スポーツタウン御殿場推進協議会」が主催する。国の地方スポーツ振興費補助金を活用する。大会の詳細は今後詰めるが、市スポーツ交流課の担当者は「お客さんが見たくなる
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障害者生産の紅茶ドリンク販売 御殿場西高文化祭 売り上げ寄付へ
御殿場市の御殿場西高SDGs委員会は、8日に始まった文化祭「仰高(ぎょうこう)祭」で障害者が生産した紅茶を使ったドリンクを販売している。市内のNPO法人が手掛ける障害者支援プロジェクトに賛同した。9日も行う。 ラオスの身体障害者が栽培し御殿場の精神障害者が製品化した紅茶を使い、2種類を販売した。見た目が青い「蜂蜜レモンティー」と赤い「乳酸飲料ティー」。生徒は「インスタ映えします」と声を張り上げて客を呼び込んだ。障害者が製作した手まりの根付けなども販売した。 両国の障害者が作った製品を販売し工賃を還元するNPO法人ノースガイアの「御殿場支え愛プロジェクト」を同校職員が知り、生徒に紹介した。
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小山町民有志、花壇に植栽 五輪自転車ロードレース舞台
小山町民有志はこのほど、同町の通称棚頭交差点付近の花壇にマリーゴールドを植えた。昨年の東京五輪・パラリンピック自転車ロードレースのコースの一角で、同じ花を植えて選手らを歓迎した場所。 トップ選手による激戦が繰り広げられた記憶を継承するとともに、大会コースを巡るサイクリストや近くの富士スピードウェイに向かう人を華やかに出迎え、町の印象を良くしようと企画した。 町花の会の会員と大会準備に携わった町職員が作業に当たった。肥料をまいた後、オレンジと黄色のマリーゴールド240株を丁寧に植えた。 花壇があった場所は元々、草が生い茂っていた。町は大会に合わせて同所を「花のおもてなしエリア」と命名し
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親子でハマる野外音楽フェス♪ 心と体に開放感【NEXTラボ】
開放的な空間で多彩なアーティストの演奏が楽しめる野外音楽フェスティバル(フェス)が、本格的なシーズンを迎えた。若者向けのイメージもあるイベントだが、近年は参加者の年齢幅が広がり、静岡県内会場でも家族連れの姿が増えている。新型コロナウイルス禍の中でも、主催者は世代を超えて愛されるフェスを目指し、子ども向け企画や過ごしやすさに配慮した運営に力を注ぐ。 増える家族連れ 過ごしやすく 5月中旬に富士市の「富士山こどもの国」で開催された「FUJI&SUN(フジ・アンド・サン)」は、子ども向けの広大な遊び場が会場。イベントとしての企画に加え、動物への餌やり体験や大型遊具の開放など、既存の設備を使った
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国内唯一の24時間耐久レース 富士スピードウェイで開幕
国内唯一の24時間耐久レース「富士スーパーテック24時間レース」が3日、小山町の富士スピードウェイで開幕した。環境に優しい燃料を使ったチームが複数参戦。初日は決勝のスターティンググリッドを決める予選を行い、各マシンがタイムアタックした。 9クラスに56チームがエントリー。ドライバーはステアリングを巧みに操り、攻めの走りでタイムを競った。 トヨタ自動車の豊田章男社長のプライベートチーム「ルーキーレーシング」は昨年に続き、水素を燃やして走るエンジン車両で参戦した。カーボンニュートラル燃料やバイオディーゼル燃料を使うマシンも登場した。初出場のチームゼロワンは日産自動車などの人材育成プログラム「
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ウクライナ母子3人 無縁の御殿場避難、きっかけはSNS投稿
御殿場市が受け入れるウクライナからの避難者のうち、最初に訪れるとみられる母子3人が縁もゆかりもない同市を選んだのは、支援を申し出るSNSの投稿がきっかけだった。投稿した岡本雅海さん(48)は、経営する同市の乗馬クラブで母親を雇用する。「安心し、リラックスして将来のことを考えてほしい」と願う。 「ウクライナの人々に宿泊場所と仕事を提供できます。必要ならメッセージを」-。ロシアの侵攻開始から数週間後、岡本さんはフェイスブックに投稿した。海外生活が長く、従業員やクラブ会員に外国人が多い。「同じ人間として何かできることはないか」と考えた。 「1通来るか来ないか」と予想したメッセージは複数届いた。
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「あつきさま」見守って 藤原光親遥拝殿、小山の国道沿いに完成
承久の乱で鎌倉幕府執権北条義時討伐の文書を起草し、戦いに敗れて小山町須走地区の山中で処刑された公家藤原光親の遥拝(ようはい)殿が同地区に完成した。地区は27日、同所で竣工(しゅんこう)祭と慰霊祭を開き、無念の最期を遂げた光親の霊を慰めた。 須走地区区長会の高村裕久副会長は「多くの人に光親卿をしのび、思いをはせてほしい。光親卿には須走を見守っていてほしい」と願いを語った。 遥拝殿には高さ約2メートル40センチで朱色のほこらと鳥居を建てた。光親の没後800年を記念し、処刑された山中に立つ墓所から約1キロ離れた国道138号沿いの夕月公園隣接地に設けた。近くに駐車場があり墓所に比べて立ち寄りやす
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福祉、観光…知事に直言 御殿場で意見交換会
川勝平太知事と地域住民が意見交換する「平太さんと語ろう」が26日、御殿場市山之尻の高根ふれあい広場・中郷館で開かれた。福祉や観光などの分野で活躍する市民代表3人がそれぞれの活動を紹介、知事に要望を伝えた。 子ども食堂を手掛ける「ブラスマ委員会」の高田佐和子代表は、食堂がボランティアや保護者を含めた世代間交流の場になっていると説明し、「地域で子どもを育てることも大切ではないか」と話した。リゾート施設「御殿場高原時之栖」を運営する時之栖の加藤弘一朗営業部長は、さまざまな形で地域と関わる「関係人口」とのつながりをつくる機会を設けるよう提案した。 熱海市で介護事業所を運営する「スルガケアサービス
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知事「御殿場さらに発展」 住民と意見交換 コシヒカリ発言謝罪も
川勝平太知事は26日、御殿場市で住民との意見交換会に出席した。冒頭のあいさつで、SDGs達成に向けて優れた取り組みを提案する「SDGs未来都市」に同市が選定されたことに触れ「さらに大きく発展するだろう」とたたえた。 一方、昨年の参院静岡選挙区補欠選挙での応援演説で、御殿場市をやゆしたとして批判を浴びた自身の「コシヒカリ発言」について「多くの人に不快な思いを抱かせてしまい誠に申し訳ない」と改めて陳謝した。 同市での意見交換会は2017年以来。コシヒカリ発言の後、同市の勝又正美市長や同市議会から住民の意見を聴くよう要望を受け、本年度最初の開催地に選んだ。知事は終了後の取材に「早く御殿場に来て
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森林保護など脱炭素へ 富士山麓から発信 5市町が共同宣言
富士山麓の5市町(富士、富士宮、御殿場、裾野、小山)は24日、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を共同で宣言した。脱炭素社会の実現を目指し、一体となって取り組む。昨年度に共同宣言を提案した御殿場市の勝又正美市長は「富士山の麓から日本、世界に向けて脱炭素の取り組みを発信できれば」と強調した。 5市町でつくる富士山ネットワーク会議の首長会議に合わせ、同市中畑の遊RUNパーク玉穂で宣言した。首長らは宣言文に署名した後、緑に囲まれた芝生広場で富士山を背に並んだ。同会議会長の小長井義正富士市長が「脱炭素を早期に実現することが地域の競争力を向上させる重要な要
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富士山麓に響く生演奏 アコチルキャンプ盛況 御殿場
緑に囲まれた富士山麓で音楽やキャンプを楽しむキャンプフェス「アコチルキャンプ」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、御殿場市の富士山樹空の森をメイン会場に開かれた。 富士山を背にしたメインステージと丘陵を活用した「チルアウトステージ」で、アーティストやお笑い芸人ら計20組がパフォーマンスを繰り広げた。ロックバンド「オレンジレンジ」は代表曲の「イケナイ太陽」や「上海ハニー」を披露し、会場を盛り上げた。 テレビの教育番組で親しまれた横山だいすけさんや小林よしひささんも登場し、子どもたちを沸かせた。 観客はアーティストの目の前で大音量の音楽を浴びたり、後方の芝生に寝転んで耳を傾
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ホテルクラッド(御殿場市)鈴木一成支配人 地元の産品、体験の場に【キーパーソン】
御殿場プレミアム・アウトレット敷地内に2019年12月に開業し、国内最大級の体験型ショッピングリゾートの一翼を担う。経営戦略や地域との関わり方を聞いた。 -ホテルの現状は。 「21年度の年間稼働率は53%程度。目標の74%には届かなかったが、小田急リゾーツが運営する箱根のホテルよりも高く、かなり伸びたと感じている。アウトレットモール敷地内のホテルは国内唯一で、圧倒的な地の利がある。屋外施設のアウトレットはコロナ下でも集客力が高く、ホテルのリピーターも増えている」 -今後の戦略は。 「全体の4割を見込んだ訪日外国人客と、1割を想定した団体客が戻るには1~2年はかかるだろう。それまでは国
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沿道から声援 盛り上げ企画さまざま 小山で国際自転車レース
小山町で20日に開かれた自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」富士山ステージ。町は自転車競技会場になった東京五輪・パラリンピックの記憶をつなぐ「レガシーレース」と位置付け、多くの人に観戦を楽しんでもらう企画を用意した。平日にもかかわらず町民やサイクリストが沿道に繰り出し、レースを盛り上げた。 町などでつくる実行委は、スタート地点付近に観戦用のスタンドを初めて設けた。地元団体「We are OYAMA」の協力を得て、同団体が製作したカウベルを来場者に貸し出した。コース沿道数カ所でオリジナルグッズを販売し、飲食ブースも出店した。 カウベルは競技の本場欧州で定番の応援グッズ。スタンドに詰
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御殿場南高創立60周年 校風や歴史、3世代語る
御殿場南高(御殿場市新橋、高橋健二校長)は19日、創立60周年記念行事を御殿場市民会館で開いた。卒業生と現役生の3世代4人による座談会を行い、歴史や校風を語り合った。 3期生で小山町長の池谷晴一さん(72)は「田んぼの中にぽつんと校舎が立っていた。サッカーのゴールがなく、木の枠を作ってゴールにした」と開校から間もない学校の様子を紹介した。同じく3期生で同窓会長の杉山信行さん(72)は「柔道部は廊下にマットを敷いて稽古した」と振り返った。 校風や生徒の気質の話題になると、池谷さんは「ライバル校に負けないという気概があった」。これに対し、29期生の辻弘延さん(46)は「がむしゃらにやった時に
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未精算工事費専決「不承認」 小山町議会 町長減給案は否決
小山町議会は19日、臨時会を開き、未精算だった災害復旧工事費を追加した2022年度一般会計補正予算の専決処分承認案を全会一致で不承認とした。未精算の責任を取って池谷晴一町長らの6月分給与を10%減額する条例案を賛成少数で否決した。 同専決処分は昨年度で完了した湯船排水路の河川復旧工事で、未精算だった工事費1億5800万円を追加した内容。反対討論に立った議員は「工事代金の精算をせずに工事を終えるなど聞いたことがない。無責任にもほどがある」と糾弾した。別の議員は「(補正予算案を)議会に諮る時間は十分あった。(担当職員の)懲戒処分を含む案件を議会の議論もなく専決処分したのは法の乱用」と指摘した。
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性差別是正へ行動を 御殿場市、男女共同参画都市を宣言
御殿場市は18日、男女共同参画都市宣言を行った。市役所でセレモニーを開き、キャッチフレーズ「大切なのは、これからのこと」を記した旗を除幕した。 勝又正美市長は「子どもから高齢者まで、生きがいと誇りを持って明るく元気に生き生きと暮らせる御殿場を目指す」と強調した。 キャッチフレーズは、地域や職場などあらゆる場所で、性差別や性別による役割分担意識に疑問を持ち、是正するための行動を促す内容。各世代の代表者が除幕した。 第5次レインボープラン御殿場(市男女共同参画計画)のスタートに合わせて宣言した。市はキャッチフレーズを記した懸垂幕を市役所東館に掲げるなど周知に力を入れる。
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元気な御殿場線へ一丸 沿線市町の推進協議会、地域発展に決意
御殿場線沿線の市町で組織する御殿場線利活用推進協議会は16日、本年度総会を御殿場市で開いた。御殿場線の利便性向上と沿線地域の発展に向けて一丸となって取り組むと決意した。 本年度の事業計画を決定した。沿線地域の活性化を目指し、インスタグラムを通じたフォトコンテストを開催する。昨年リニューアルしたホームページ「ごてんばせんネット」やフェイスブックを積極的に活用し、各市町が地域の魅力を発信する。鉄道事業者に対し対面で要望活動を行い、輸送力の増強と利用者の利便性向上を引き続き求める。 会長を務める勝又正美御殿場市長は「沿線地域の自治体が目的を同じくして活動することに大きな意義がある」と強調した。
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記者コラム「清流」 関係者以外非公開の資料
非公開で行われる小山町議会の議員懇談会。町当局が作成、配布する資料には「関係者以外非公開」と記されている。全てのページに、最も大きな活字で。関係者以外とは誰を念頭にしているのか。 表記が始まったのは2020年9月。町は「個人情報を含む人事案件や議論途中の案件があり公開できない」と説明する。だが、資料を見ると人事に関係のない報告案件もある。ある町議は「(非公開を)厳密に守ると専門家に相談したり町民の意見を聴いたりできない」と不満を語る。 そもそも町議会は当局が町政運営について町民の代表である町議に説明し、町議が審査する場だ。当局の説明は町民全員に向けられたものであるはずだ。非公開の議員懇談
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自転車レース「お祭りに」 小山で20日、ツアー・オブ・ジャパン
小山町で20日に開かれる自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)富士山ステージ」に向け、町などでつくる実行委の準備が大詰めを迎えている。レースを盛り上げようと、楽しみながら応援できるイベントを初開催する。 町が自転車競技会場になった東京五輪・パラリンピックのレガシー(遺産)を次代につなぐ「レガシーレース」と位置付ける。祭典の感動や興奮を呼び起こし、自転車を核にしたまちづくりを進める原動力にしたい考え。 イベントは地元団体「We are OYAMA(ウィーアーオヤマ)」の協力を得て実施する。同団体が作ったカウベルを無料で貸し出し、沿道で鳴らしてもらう。コースの激坂「ふじあざみラ
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障害者生産レタス、チャーハンに 御殿場の中華料理店 地場食材PR
御殿場プレミアム・アウトレット(PO)内の人気中華料理店「紅虎厨房(キッチン)」はこのほど、御殿場市の障害者就労支援施設の利用者が育てたレタスを使ったチャーハンの販売を始めた。深井真店長が市内のスーパーで手に取り、価値を認めて採用した。 社会福祉法人ステップ・ワンが運営する施設の利用者が、富士山の伏流水を利用して作った無農薬の「御殿場リーフレタス」を使った。葉先がギザギザで「普通のチャーハンと違う見た目を楽しめる」(深井店長)。シャキシャキした食感や独特の甘みも特長。発売から約1カ月でチャーハンメニューの1番人気に躍り出た。 このレタスを初めて使ったのは2017年。地場食材を使ったメニュ
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義時討伐の文書起草 藤原光親の生涯知って 小山町に遥拝所整備
承久の乱で鎌倉幕府第2代執権北条義時討伐の文書を起草し、小山町の山中で処刑された公家の藤原光親(1176~1221)をしのぶため、同町須走地区は遥拝(ようはい)所の整備を進めている。没後800年を記念した事業。光親が生きた時代を描く大河ドラマ放送も重なり、認知度向上を期待する。 標高約千メートル、山梨県との県境に近い矢筈(やはず)山。ブナ林の中にひっそりと光親の墓所の石碑が建つ。処刑された場所に1887(明治20)年に建てられた。地元住民によると、光親はかつて「天神様」として祭られ、今でも官職名にちなみ「あつきさん」と呼び親しまれている。 地区住民は交代で世話人を務め、毎年5月に墓所で慰
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銃剣道大会14年ぶり全日本V 陸自滝ケ原の普通科教導連隊、御殿場市に報告
第66回全日本銃剣道優勝大会(4月、東京・日本武道館)で、陸上自衛隊滝ケ原駐屯地(御殿場市)の普通科教導連隊チームが優勝した。選手らは9日、勝又正美市長を市役所に訪ねて結果を報告した。 カシの木で作られた長さ166センチの木銃で相手の胸や喉などを正確に突く競技。同チームは、大規模部隊のチームによる「防衛省第1部」に出場した。構えや礼儀などの基本に忠実に戦う姿勢で臨み、14年ぶり6度目の頂点に立った。 小倉弘之、鈴木孝信、佐藤岳、西村健一、竹内巨樹の5選手と坂元誠監督、新田幸司駐屯地司令が勝又市長と面会した。大将を務めた小倉選手は、回覧板で優勝を知った隣人に祝福されたと明かし、「周りの人を
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20日に自転車ロードレース「富士山ステージ」 小山の中学生に見どころ紹介
小山町で20日に開かれる自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)富士山ステージ」を紹介する特別講義が9日、町立北郷中で行われた。生徒約160人が見どころなどを知った。 自転車トラック種目で五輪3大会に出場し、同ステージのアンバサダーを務める飯島誠さんが講師を務めた。スタートの富士スピードウェイからゴールの富士山須走口5合目まで約1400メートル上ることから、「ずばり山」とコースの特徴を表現した。 今年のTOJは19~22日に4レースが行われ、16チームの80選手が合計タイムで順位を競う。講義には昨年のTOJで総合11位だったチームブリヂストンサイクリングの徳田優選手も登場し「
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一流の芸術、いつでも 小山「アートビレッジ」通年開催始動
小山町で一流の美術や音楽に触れる「おやまアートビレッジ」(実行委主催)が、本年度から通年開催になった。町総合文化会館で13日まで開催中の絵画展を皮切りに、来年2月まで町内各地で作品展やコンサートを繰り広げる。常に芸術に親しめる町、芸術家が集う町を目指している。 コロナ禍で芸術に触れる機会が減ったことを受け、町は2020年に「秋のアートビレッジ」を初開催した。町文化連盟などと実行委を組織した21年度は下半期に事業を計画したものの、コロナの影響を大きく受けた。満を持して開催する本年度は、トールペインティングの作品展やオペラコンサートなど多彩な催しを計画。ステンドグラス制作など体験型イベントも
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トヨタの複合施設、今秋開業 モータースポーツの魅力発信 小山町・富士SW
トヨタ自動車とグループの東和不動産は6日、小山町の富士スピードウェイ(FSW)と周辺を体験型複合施設「モータースポーツフォレスト」と位置付け、今年秋から新施設を順次開業すると発表した。まずは「富士スピードウェイホテル」をオープンし、車やモータースポーツの魅力発信に取り組む。年齢を問わず楽しめる施設にし、年間100万人の来場を目指す。 トヨタ自動車の佐藤恒治執行役員は記者会見で、「コンセプトは大人の遊び場、社交場。車やモータースポーツを愛する全ての人が集い、語り合って、童心に返って楽しめる場所でありたい」と構想を披露した。 エリアは約250ヘクタール。FSWや、東和不動産が「モータースポ
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記者コラム「清流」 離れても御殿場ファンに
別れの季節。今年も仕事でお世話になった人や息子の同級生から新天地に移ると報告を聞く。御殿場市によると、近年の転出者数は年間4500~5000人で推移する。自衛隊員や大企業勤務の住民が多く、別れの機会が増えるのは宿命だ。 わが家の子どもたちは時々、日本地図を見ながら「○○には○○がいる」と離れてしまった友人を思い出す。北海道、宮城、埼玉、福岡、鹿児島…。関わりの少ない土地が身近に感じられる。地図の先ではきっと、御殿場を懐かしんでいる人がいるだろう。 富士山に抱かれたこの地で共に過ごした時間は共通の財産だ。別れはさみしい。だが、全国各地に元市民である御殿場ファンがいると考えると
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キャンプ富士のコロナ感染 米軍情報把握に課題 住民の安全安心担保を【解説・主張しずおか】
昨年末から今年初めにかけて、御殿場市中畑の米海兵隊キャンプ富士で海兵隊員らの新型コロナウイルス感染が相次いだ。市は状況把握に苦慮し、感染が市中に広がるとの懸念から地元住民の不安が高まった。情報提供の在り方を含め、住民の安全安心を担保できる関係や態勢づくりを目指すべきだ。 キャンプ富士の12月29日付発表で日本人従業員1人を含む10人の感染が明らかになった。その後も感染が拡大し、御殿場市によると、累計感染者は50人を超えた。沖縄県や山口県では米軍基地内での感染拡大が市中感染につながったとの見方が強く、キャンプ富士周辺でも懸念の声が上がった。 隊員の感染情報は県などに提供されず、基地のフェイ
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記者コラム「清流」 御殿場と浜松 もっと近く
浜松市赴任中にいただいた遠州綿紬(めんつむぎ)のバッグを持ち歩いている。御殿場市に赴任後、取材先で時折話題にするが、浜松市で織物が盛んだと知る人は少ない。両市は東西に長い本県の端と端。経済圏も異なる。無理もないと思いつつ、残念に感じていた。 両市を比較した「コシヒカリ発言」が騒動になり、逆手に取って協力関係を深めようと新たな協定を結んだ。御殿場市では両市の食材を組み合わせ新メニューを考案する動きが出ている。その心意気は、浜松のやらまいか精神に通じる。 徳川家康にゆかりがあり、富士山と浜名湖という無二の観光資源を持つなど共通点も多い。同じ静岡県民。まずは相互理解が深まり、心の距離が近くなれ
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記者コラム「清流」 コシヒカリの里に住んで
たまにはぜいたくしようと昼すぎに和食店へ。御殿場産のレタスやトマトのサラダ、御殿場産のピーナツカボチャのゼリー寄せ、御殿場産の卵としょうゆを使った卵焼き…。富士山麓の恵みを生かした数々の料理に心も体も満たされた。 御殿場市が川勝平太知事の「コシヒカリ発言」に揺れている。徹底して知事の責任を追及すべきという声と、責任追及よりも連携して御殿場の魅力発信に力を入れるべきとの意見がある。発言は極めて残念だが、それ以上に悲しいのは、意見が異なる人を「愛郷心がない」と糾弾するような言葉が聞こえること。市民が分断してはならない。 もうすぐ名物の水かけ菜が食べられる。ご飯やお酒が進むなあ。
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御殿場市12年ぶり新市長 将来像提示と対話に期待【湧水】
3日に投開票が行われた御殿場市長選で、元副市長の勝又正美氏(66)が初当選し、就任した。辞職した前市長の事実上の後継者として出馬し、陣営の規模で相手候補を大きく上回りながら、票差はわずかだった。当選翌日に自身が語った「市民全員のため」の市政運営を期待したい。 静岡新聞社が期日前投票期間中に実施した出口調査で、前市長の市政運営を「評価する」「どちらかといえば評価する」と答えた有権者は約7割に達した。しかし、市長選全体の勝又氏の得票は有効投票の51・7%だった。長引くコロナ禍で閉塞(へいそく)感を抱く有権者が、「刷新」を掲げた相手候補に期待を寄せていた結果とも考えられる。 その上で、勝又市長
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記者コラム「清流」 思いは隠さず一票に
御殿場市の現状をどう見るか、市長選立候補者に何を聞きたいか、市民に取材した。取材のお願いの際に「市長選について」と言うと、「政治は分からない」「意見はない」と遠慮がちな反応を示されることがあった。 ところが取材を始めると、意見や要望が次々と出てくる。新型コロナウイルス対応や市の将来像など関心はさまざま。日ごろ深く考えたり、声に出したりする機会がないだけで、誰もが市政に期待を持っているのだと感じる。 市長選を巡り「なぜ1年に2度もやるのか」「税金の無駄遣い」といった冷めた声も聞かれる。市政への思いを行動で示すことができる貴重な機会をもう一度得られた、と考えられないか。3日の投票日が迫る。