⚽ＪＦＡアカデミー福島、最後の卒校式 拠点の御殿場、裾野「与えてもらった刺激引き継ぐ」
２０１１年３月の東日本大震災の影響で一時移転していた日本サッカー協会（ＪＦＡ）のエリート選手養成機関「ＪＦＡアカデミー福島」の静岡県での最後の卒校式が３１日、御殿場市のホテルで開かれた。活動拠点となった同市の勝又正美市長と裾野市の村田悠市長が、アカデミーが地域にもたらしたスポーツの灯を絶やさずにまちづくりを進めることを約束した。
高校３年生の男子１７人、女子６人が卒校した。男子キャプテンの長尾ジョシュア文典さん（１８）は、中高の６年間を御殿場で過ごした。時之栖の職員を家族のように思っていると話し、卒校生を代表して「支えてくれた方々のためにも、どんな状況になってもボールを追い続ける責任がある」と今後の成長を誓った。
式典後に勝又市長と村田市長が卒校生たちに記念品を贈った。勝又市長は世界を目指すアカデミー生たちが、市内の同年代の仲間たちに希望を与えたと感謝を述べ「１３年間にわたるアカデミーの活動をレガシー（遺産）とし、みなさんが盛り上げてくれたスポーツのまちづくりを力強く推進する」とした。村田市長も「静岡の子どもたちに与えてもらった刺激をこの地で引き継ぐ」と力を込めた。
時之栖の庄司政史社長は「大変寂しい」と話す一方で、「今後も大会や合宿などで関係は続く。福島の物産展を御殿場で開催するなどの交流にもつなげていけたら」と新しい関係の始まりであることを強調した。
ＪＦＡによると、本県での同アカデミー卒業生は男女で計２９１人となった。
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