在来作物を伝承 板妻モロコシ収穫 御殿場の研究会
北駿地域の在来作物の伝承に取り組む「みくりや農と食の研究会」はこのほど、御殿場市古沢の広さ約500平方メートルの畑で栽培している在来のトウモロコシ「板妻モロコシ」などの収穫を実施した。
板妻モロコシは一般的なトウモロコシに比べて粒が大きい。1970年代までは多くの地元農家が栽培して食卓に並べ、家畜の餌としても活用した。現在は会員以外で育てている一般農家はないという。約35本を収穫し、乾燥させて地域の子どもたちから好評を得ている昔ながらのポップコーン作りに利用するという。
このほか在来の里芋「ヤイチイモ」や黒豆などの一部も取った。伊倉喜好会長(74)は「地域では畑仕事をする人自体が減っている。地域の伝統の食文化をなんとか後世に残す工夫をしていきたい」と話した。