御殿場の洋菓子店・赤堀さん 全国ケーキショー準Ｖ 夢かなえ７カ月で快挙
御殿場市の洋菓子店「アンドロワ・パレ」の菓子職人赤堀早恵香さん（３４）が、日本最大の洋菓子コンテスト「２０２３ジャパンケーキショー東京」で準グランプリを受賞した。洋菓子職人になる夢をかなえて約７カ月での快挙となった。
コンテストには計約１５００作品の出品があり、１０月末に都内で審査が行われた。赤堀さんは第１部デコレーションケーキ部門（マジパン仕上げ）に、フランスの伝統の焼き菓子「ガレット・デ・ロワ」をテーマとした高さ２０センチ、幅２３センチの作品を出品した。
土台は焼く前のパイ生地をイメージし、ペティーナイフで表面に模様を付けたり、アーモンドクリームを絞ったりしている小人たちを乗せることで菓子が出来上がっていく過程を表現した。菓子の中に小さな人形を入れて切り分け、当たった人に幸運が訪れるというフランスの新年の風習もデザインに取り入れた。同部門では最高賞に輝いた。
子どものころからの夢を追いかけ、９年間勤めた食品会社を退職して東海調理製菓専門学校（浜松市）で学んだ。４月から同店で働き、仕事後や休日に先輩たちの助言を受けながら作品を制作した。「マジパンでガレットのパイ生地を表現するのに苦労した。伝統菓子であることを意識して色味は落ち着かせ、華やかさとのバランスをとった」と振り返り、「受賞には驚いた。技術は先輩たちに及ばないが、作風を評価してもらえたことは今後の自信になる」と笑顔を見せた。
作品は状態が保てる間は同店に展示している。
（御殿場支局・塩谷将広）
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