大坂湯立神楽「認知度上げ根付かせたい」 御殿場の保存会、市長に知事褒賞受賞報告
静岡県のふじのくに文化財保存・活用推進団体として本年度県知事褒賞を受賞した御殿場市の大坂神楽保存会の杉山喜美会長らがこのほど、市役所を訪ね、勝又正美市長に受賞を報告した。
同保存会は国の重要無形民俗文化財に指定されている神事「大坂湯立神楽」を伝承している。江戸時代中期の1774年、旧大坂村で発生した疫病の退散を願って始まったとされ、今年で250周年の節目を迎える。7月の盆明け最初の土曜の晩に大坂浅間神社で奉納され、悪疫退散を祈る。
保存会は1992年に区民有志によって結成され、現在の会員は約20人。地元の小中学生が湯立神楽の歴史や伝統芸能について学んだり、神楽やおはやしを体験したりする機会を設け、後継者の育成や伝統文化の継承に力を注いでいる。
杉山会長は「幅広い人に特色ある伝統を知ってほしいと願って活動している。認知度を上げ、市の民俗芸能として根付かせたい」と話した。