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テーマ : 御殿場市

能登高ソフトテニス部 “オール御殿場”で受け入れへ 市と時之栖、地震被災者を独自支援

 御殿場市が市内に本社を置く時之栖と協力し、能登半島地震の被災者への独自支援として石川県立能登高のソフトテニス部の生徒らを3月2~22日の日程で受け入れ、学習や部活動支援を実施する方針を固めたことが21日、同市への取材で分かった。民間と連携して用意した2次避難所に学校の部活動単位で被災者を受け入れるケースは、全国的にも珍しいという。

時之栖の宿泊施設「ブルーベリーロッジ」(御殿場市提供)
時之栖の宿泊施設「ブルーベリーロッジ」(御殿場市提供)
時之栖のテニスコート(御殿場市提供)
時之栖のテニスコート(御殿場市提供)
時之栖の宿泊施設「ブルーベリーロッジ」(御殿場市提供)
時之栖のテニスコート(御殿場市提供)

 同部は全国大会で上位の成績を収める強豪。寮生活を送りながらテニスに励む生徒もいるが、練習場所や生徒寮が被災し、断水や土砂崩れなどの影響で不自由な学習、部活環境を強いられている。一時は三重県の三重高で練習を行ったが、通常通りの部活動再開は依然見通せない。この状況を知った御殿場市側が支援に手を上げた。
 時之栖は市と連携し、県内の民間事業者としていち早く、被災者用の2次避難所として宿泊施設「ブルーベリーロッジ」の8戸(最大40人想定)を用意した。同社はテニスコートや研修会室など設備を有し、スポーツ合宿支援のノウハウを持つ。今回は同部の1年生10人、2年生13人の男女計23人と引率教諭2人を受け入れることになった。
 同部は男女とも3月28日から名古屋市で開かれる全日本高校選抜ソフトテニス大会に出場する予定。リモートで授業を受け、充実した環境下で練習に励む。計1千万円弱と見込まれる費用は市が全額を負担。市は市ソフトテニス連盟やその他の市内団体とも連携する考えで、危機管理課の担当者は「“オール御殿場”で生徒たちを支えたい」と話す。同4日に歓迎会を予定するほか、市内の子どもたちとの交流も検討する。
 同市と同社は2011年3月の東日本大震災後に、福島県を拠点とする日本サッカー協会(JFA)のエリート選手養成校「JFAアカデミー福島」を受け入れた実績があり、大規模災害時に迅速に官民連携の支援体制を構築している。
 (御殿場支局・塩谷将広)

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