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静岡人インタビュー「この人」 伊豆下田白浜蒸留所を開いた 白井健太さん(下田市)

 下田市に移住し、リキュール製造に取り組む。リキュールの蒸留所は静岡県内でも珍しい。名物づくりとともに、酒造りを通じて原料となる1次産業の活性化を目指す。大分県佐伯市出身。32歳。

白井健太さん
白井健太さん

 ―オープンの経緯は。
 「都内でも知られた存在のバーテンダー伊藤広光さん(26)と知り合って意気投合した。国内のバーではカクテル用のリキュールは輸入品に頼っていて、国内産や自由な酒造りのために小規模の蒸留所を開く機運がバーテンダーの間で高まっている。伊藤さんの同級生沢田匡史さんを交えてぜひやろうとなった」
 ―なぜ下田に開業したのか。
 「蒸留所はかつて民宿だった一軒家。所有者の高橋伸介さん(55)が伊藤さんの客で、物件を紹介してくれた。3月の瓶詰め、4月の販売を目指している『ブルーキュラソー』は下田の海をイメージした。ぜひ名物にしたい」
 ―目標は。
 「かんきつ類やお茶など、リキュールの原料になり得る産品は県内に多い。活用できれば地域振興につながる。バーテンダーや消費者の細やかな要望に応えるオーダーメードのリキュールを目指していて、既に要望も入っている。まだ規模は小さいが、いずれは3人では人手が足りなくなる。雇用も生み出したい」
 ―酒の魅力とは。
 「おいしく楽しめてコミュニケーションツールとなるのはもちろんだが、その土地の風土を反映できる。中身もボトルも保存性が高く、観光客に地域性を感じてもらえる。われわれも下田の魅力を存分に反映し、国内外から求められるリキュールを作っていきたい」
 (下田支局・伊藤龍太)

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