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海辺の暴力団対策、下田全域で 官民組織創設へ 関連機関準備

 下田市で海辺の治安確保を掲げた官民による専門部会の組織創設に向け、関連機関が準備を進めていることが21日までの関係者への取材で分かった。市内の白浜大浜海水浴場では昨夏、暴力団関連の事件が発生していて、同海水浴場のみならず市内全域で反社会的組織への厳しい姿勢を鮮明にする狙いがあるとみられる。関係者によると、海水浴場周辺の暴力団対策へ官民が連携するのは県内でも珍しいという。

2022年夏に暴力団が絡む事件が発生した白浜大浜海水浴場=19日午後、下田市
2022年夏に暴力団が絡む事件が発生した白浜大浜海水浴場=19日午後、下田市

 関係者によると、海水浴場の関係団体などで組織する「市夏期海岸対策協議会」内に専門部会を設ける。海水浴場が立地する地域の自治会や市の関係部署に加え、県警も名を連ねるという。今夏から活動を開始し、海辺でのキャンペーンなどを想定している。
 市は安全なまちづくりを進める一環で暴力団対策に注力する格好。3月には市と警察に自治会役員らも参加した暴力団対策の講座が開かれていて、部会でも同様の活動が見込まれる。県警はこれまで協議会の会合には決定権のないオブザーバーとして参加していたが、部会では専門的見地からの具体的な助言が期待されている。
 市内の白浜大浜海水浴場では昨夏、正規にパラソルを貸し出していた同協議会の市民を脅したとして、暴力団総長らが威力業務妨害の疑いで逮捕、起訴された。ある関係者は「地域住民が対策を訴えても、これまで対応が後手になっていた。くしくも昨夏の事件で暴力団追放の機運が高まった格好だ」と明かした。

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