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無人飛行艇で水中音観測 下田の測量会社 米イベントで技術紹介

 下田市の海洋調査会社「ウインディーネットワーク」(杉本憲一社長)はこのほど、米ミシシッピ州ビロクシで行われた、世界最大級の海洋コミュニティーイベント「OCEANS 2023」に初出展した。同社の杉本社長は「伊豆の企業が世界でも注目されていることを知ってもらいたい。地域おこしにもつながれば」と話す。

OCEANS2023でのウインディーネットワークの展示ブース=米ミシシッピ州ビロクシ
OCEANS2023でのウインディーネットワークの展示ブース=米ミシシッピ州ビロクシ

 同社が出展したのは、無人の飛行艇型ドローンを用いて水中の音を観測する新技術。陸から離れた、海中の観測ポイントにはこれまで船舶で移動していたが、高コストだった。実用化のための実証実験を行う新技術を用いることで、洋上風力発電施設建設のための環境アセスメントにおける計測作業などを効率的に低コストで実現できる。
 飛行艇型ドローンは福島県南相馬市の企業が開発。最大飛行距離は740キロ。最大航行時間は6時間。海中遺跡の探索などで培った技術を持つ同社が運用することで、国内初の新しい海中音計測が可能となる。OCEANSは9月下旬に開催され、120以上の海洋技術分野の企業などが世界から参加。米国の研究機関から赤潮の発生メカニズムに関する共同実験の打診もすでにあったという。
 ウインディー社は今月24日に静岡市内で開かれた新技術交流イベントにも出展ブースを設け、遠隔操作型無人潜水機(ROV)を用いた4連カメラスキャナー「SSS―100」などを紹介している。

 

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