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きれいで愉快な仏像紹介 下田・上原美術館で企画展

 仏教美術の美しい造形や特徴的な作品を集めた企画展「きれいな仏像 愉快な江戸仏」が下田市の上原美術館で開かれている。所蔵品や伊豆の各地に伝わる34点が並ぶ。9月24日まで。平安時代の十一面観音像はどこか異国情緒がただよう顔つきが印象的。初公開となる鎌倉時代の阿弥陀如来像は、繊細に着衣が表現され、目には水晶製の玉眼が入れられている。

多様な仏像の魅力を説く田島さん=下田市の上原美術館
多様な仏像の魅力を説く田島さん=下田市の上原美術館

 愉快な江戸仏では素朴で愛らしい仏像などを展示した。南伊豆町の青龍寺に伝わる「不動明王像」は頭部が大きく腰の位置が低い造形に加え、顔もアフリカの彫刻のよう。河津町の林際寺の「木造誕生仏」は胸筋が発達した逆三角形の体格で、リング上のプロレスラーのようなポーズで頭上に拳を突き上げている。
 主任学芸員の田島整さん(53)は「美しさが優れていたり古い時代の作品だったりするだけでなく、小さくてもかわいらしく心が洗われる仏像もある」とし、これまで展示機会が少なかった作品にぜひ目を向けてほしいと企画の意図を説く。

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