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下田の絵本作家・鈴木まもるさん 「この本読んで!読者賞」受賞 大戦史題材

 下田市の絵本作家鈴木まもるさん(70)の「戦争をやめた人たち 1914年のクリスマス休戦」が、出版文化産業振興財団の「この本読んで!読者賞」に輝いた。第1次世界大戦中の史実が題材で、鈴木さんは「今ある日本の平和な日常の大切さを感じてもらえたのではないか」とウクライナ侵攻に思いをはせる。

執筆を振り返る鈴木さん=下田市
執筆を振り返る鈴木さん=下田市

 同財団が発行する絵本紹介の季刊誌で、2022年に取り上げた新刊400冊の中から読者投票で選ばれた。敵国の兵士同士がスポーツや歌を通じて心を通わせる内容で、あとがきを手がけている最中にロシアのウクライナ侵攻が勃発、内容を一部変更した。
 「絵本では一時的にでも休戦となった。人の心は変わっていないはずなのに、今はそうならないことが何とももどかしい」と鈴木さん。受賞を手放しでは喜べないと吐露し、「ロシアにも侵攻へ反対の気持ちの人もいるはずだ。現実的でないと分かってはいるが、そういった人たちにもこの本が届いてほしいと願わずにはいられない」と心境を明かした。

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