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水環境と信仰題材に13作家が作品展 伊豆・貴僧坊、現地調査元に制作

 中伊豆の地質や災害をテーマに作品制作する団体「クリフエッジプロジェクト」は11月11日まで、伊豆市貴僧坊、姫之湯の両地区5会場で芸術祭「うぶすなの水文学(すいもんがく)」を開いている。

ミヅハノメが描かれた日本画と、解説する住さん(左)=伊豆市の貴僧坊水神社
ミヅハノメが描かれた日本画と、解説する住さん(左)=伊豆市の貴僧坊水神社
山岳信仰を調べる架空の調査者の拠点というコンセプトの作品を説明する伊藤さん(左)=伊豆市の民宿カプリコーン
山岳信仰を調べる架空の調査者の拠点というコンセプトの作品を説明する伊藤さん(左)=伊豆市の民宿カプリコーン
ミヅハノメが描かれた日本画と、解説する住さん(左)=伊豆市の貴僧坊水神社
山岳信仰を調べる架空の調査者の拠点というコンセプトの作品を説明する伊藤さん(左)=伊豆市の民宿カプリコーン


 水資源が豊かで、ワサビ栽培が盛んな貴僧坊地区にまつられた水神「ミヅハノメ」をはじめとする信仰や、水の循環を科学する「水文学」がテーマ。アーティスト13人が専門家の指導を受けながら、豊かな水環境が生んだ地形や神話、災害などを2022年から調査した上で制作した。
 ミヅハノメがまつられる貴僧坊水神社では、日本画家漆原夏樹さんが、土地の神様と風景を一体化させる独自の画風で描いたミヅハノメの日本画を展示。木工家千賀基央さんが地産のソメイヨシノで台座を作った。荒木佑介さん、伊藤允彦さん(下田市)、デザイナーユニット「BACCO」(函南町)は、民宿カプリコーンの一角に、同地区の山神信仰を調べる架空の調査者の拠点を設けた。
 10年前からプロジェクトを継続する美術家住康平さん(三島市)は、「アーティストはフィールドワークを通じて、自身のテーマと水をつなげ、多角的にとらえている。この地を歩きながら、作品を楽しんでほしい」と呼びかけた。
 (東部総局・菊地真生)

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