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大自在(6月1日)W杯プレーオフ

 サッカーのワールドカップ(W杯)日韓大会は2002年5月31日に韓国で開幕し、その翌日には日本でも試合が始まった。ブラジル対イングランドの準々決勝など袋井市のエコパスタジアムで観戦した3試合の興奮が、鮮やかによみがえる。
 W杯は本来、欧州リーグがオフ期間の6~7月に行われる。だが、中東初開催となる今年のカタール大会は、異例の11月21日開幕。酷暑を避けるためだ。
 コロナ禍の影響もあり、カタール大会の出場国のうち3カ国がまだ決まっていない。欧州などでプレーオフが残っている。ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナは1日(日本時間2日)、スコットランド戦に臨む。勝てば本大会出場を懸けてウェールズと対戦する。
 ウクライナは2月に国内リーグが中断、終了した。3月に予定されたプレーオフは延期され、戦火を逃れた代表チームはスロベニアで合宿した。母国の戦況に心を痛めながら、練習を続けてきたのだろう。
 ウクライナは06年にW杯初出場し、ベスト8入り。ただ、これまで欧州予選は4度プレーオフで敗退するなど、あと一歩実力を出し切れていない。「勝利すれば、ウクライナの人を笑顔にすることができるかもしれない」と主力のオレクサンドル・ジンチェンコ選手は英BBC放送のインタビューに答えた。
 日本代表がW杯に出場することを、当たり前のように感じていた平和な20年間ではなかったか。ウクライナは今、プレーすることさえままならない苦境に立たされる。それでも諦めず戦う選手の姿を、胸に刻みたい。

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