あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 教育・子育て

「静岡大空襲を同世代に伝える」 SBS番組参考 静岡東高2年生4人、監修者や博物館取材

 静岡市葵区の静岡東高2年生4人が授業の一環で、SBSテレビで放送中の市内の史跡や建造物などを紹介するミニ番組「静岡市歴史めぐりまち噺し」を活用し、戦争教育を巡る探究学習を進めている。番組制作関係者へのインタビューなど各地を訪問したり、同学年へのアンケート調査をしたりして、静岡大空襲を高校生に伝える効果的な発信方法を模索している。

地域の歴史を後世に伝える意義を学ぶため、中村羊一郎館長(右)を訪ねる4人=25日、静岡市葵区の市歴史博物館
地域の歴史を後世に伝える意義を学ぶため、中村羊一郎館長(右)を訪ねる4人=25日、静岡市葵区の市歴史博物館


 「なぜ歴史を後世に伝えることが大事なのでしょうか」。25日、4人は同番組の歴史考証を担う市歴史博物館の中村羊一郎館長を訪ね、地域の歴史を学んで後世に伝える意義について質問した。真剣なまなざしで回答に耳を傾けたのは長田和佳奈さん(17)、太田明里さん(17)、児玉果恋さん(16)、千島結衣さん(16)。4月からの探究学習で「教育」に加え「戦争」や「平和」をテーマに選んだ。リーダーの長田さんは「この機会に戦争を学ばないと今後考える機会がないかもしれないと思い、地元の静岡大空襲をまとめることにした」と話す。
 5月に訪れた静岡平和資料センターでは高校生の利用が少なく、「若い世代に伝える活動をしてほしい」との思いも聞いた。同学年約150人に行ったアンケートで4割が静岡大空襲を知らないと回答したことからも、同世代に効果的に伝える方法を探っている。
 着目したのが8月13日放送の同番組の「静岡・清水の空襲」の回。生徒は9月下旬、番組を監修する市広報課職員らを取材し、制作意図や伝えたい思いを聞いた。千島さんは「悲惨さに目を背けるだけでは、なぜ戦争がいけないのか分からない。番組のように、簡単に見られて、分かりやすい媒体をつくりたい」と見据える。
 10月から静岡大空襲の4択クイズと同番組のQRコードをまとめたポスターを校内に掲示した。来年1月の校内発表に向け、動画やリーフレットなどで独自の発信方法を検討していく。
 (社会部・吉田史弥)

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

動 画

教育・子育ての記事一覧

他の追っかけを読む