静岡市立小の土下座問題 全小中120校に不適切指導の根絶通知 市教委
静岡市清水区の市立小で担任の女性教諭が、宿題を忘れた児童3人に対して、土下座させていた問題で、市教委(赤堀文宣教育長)は8日、市立小中学校全120校の校長に対して「教職員による不適切な指導の根絶について(通知)」と題した文書を送付した、と明らかにした。問題のあった学校では今月4日に緊急保護者会が開かれ、校長や担任が謝罪した。
問題が起きたのは1月下旬の帰りの会で、担任が計算ドリルを未提出だった児童8人程度に向かって「提出期限を延ばしてほしいなら、土下座でもしてお願いしにおいで」と発言した。このうち男子児童2人と女子児童1人が他の児童がいる前で正座をして土下座をしたという。
市教委が各校長に送付した文書では、問題を把握した場合に市教委にただちに報告を行うこと▽児童・生徒に対して普段から丁寧な対応に務めること▽学校ごとに不適切指導に関する研修を計画的に行うこと▽風通しのよい職場作りを行うこと|など6項目程度が記された。
4日夜に行われた緊急保護者会では、校長や担任の謝罪があり、その場に土下座させられた児童の保護者もいた。女性教諭は涙を流しながら「見守ってもらいたい」などと話した。赤堀教育長は「不適切な言葉を使って指導をしたことは誠に遺憾で重く受け止める。子供に寄り添った指導に一層務める」とした。