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テーマ : 教育・子育て

前園長「全て私の責任」「先を急いでいた」 牧之原園児置き去り死初公判・被告人質問

 牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で2022年9月、園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=が送迎バスに置き去りにされ、熱中症で死亡した事件の初公判で、前園長の増田立義被告(74)の被告人質問での主なやりとりは次の通り。
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静岡地裁に入る増田立義被告=23日午前8時45分ごろ、静岡市葵区  【弁護側】
 -川崎幼稚園ではバスの乗り降りで園児の人数確認をしていたか。
 「運転手と補助員で確認していると思っていた」
 -事件当時、車内に園児は残っていないと思ったのか。
 「補助員がスライドドアをバタンと閉めたので、いないと思った」
 -自身が21年に手術をした時、家族から園長を辞めるよう言われなかったか。
 「言われた。園児と触れ合うのが楽しくて踏ん切れなかった」
 ―園児には好かれていたのか。
 「『園長先生』と言って寄り添ってきてくれるので好かれていたと思う」
 -自分が事件を起こした張本人と気付いた時は。
 「腹立たしくて情けないと思った。してはならないことをしてしまった」
 -千奈ちゃんに線香を上げるのを遺族に許されていないのはなぜだと思うか。
 「死なせたことがあまりに大きくて、私の態度が不適切だった」
 -最後に何か。
 「悲惨な事件を起こした自分が誠に申し訳なく、言う言葉がない。全て私の責任」

 【検察側】
 -事件当時、補助員の行動は見えていなかったか。
 「そのときの状況が自分自身把握できていない。日報を書いていたので」
 -補助員はドアを閉めていいか、閉める前に(増田被告に)確認しているが。
 「先を急いでいたので耳に入ってこなかった。午前9時に病院で打ち合わせすることになっていた」
 -福岡での同様の置き去りがあったことは頭に浮かばなかったか。
 「頭の中にはあった」
登園前に笑顔を見せる生前の河本千奈ちゃん=2022年6月中旬、牧之原市内(遺族提供)
 【千奈ちゃんの父親】
 -バスの中で千奈がどうすることもできずに亡くなった。千奈の気持ちを考えたことはあるか。
 「はい。苦しい思いをしていたと思う」
 -廃園にすることが償いだと思わないか。
 「申し訳ございませんが、廃園のことは言えない」
 -本心では補助員が悪く、自分は悪くないと思っているのでは。
 「そのようには思っていない」
 -千奈の顔を覚えていないし、事件2日後の記者会見では名前も間違えた。本当に園児を大切にしていたのか。
 「間違えてしまって誠に申し訳ない。今思い出すなら千奈ちゃんとは一緒に昼食を食べたことが数回あったと記憶している」
 -園児と触れ合う時間をマニュアル作成に回していれば、防げたのでは。
 「はい。自分でもどちらが優先すべきだったか分からない」
 -毎朝、事件現場の駐車場に行っているという。私も同じ時間帯に行くが、見かけない。毎朝とは過度なアピールでは。
 「ささやかですが、お菓子を持って行っている。(毎日)行っている」

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